◆韓日中を控えてモメンタム確保

韓国外交部長官が中国の党書記に会って「高官級交流の開始」という意味を付与したのは、来月の韓日中首脳会議開催を念頭に置いたものとみられる。昼食を兼ねた会談形式は、親交を深めて相手をもてなすイメージを演出するのにもよい形式だ。

前例によると、３カ国首脳会談には日本からは岸田文雄首相が、中国からは李強首相が訪韓する。最近、中国で「習近平１人体制」が強化して序列２位の首相の重みが弱まった側面があるが、李首相が訪韓すれば尹錫悦（ユン・ソクヨル）政権に入って最も地位の高い中国の人物が訪韓することになる。


ただ、３カ国首脳会談の開催と内容で中国が示す立場が最後まで変数となる可能性がある。その間、首脳会談の動力が生じなかったのも中国が積極的に呼応しないからだという指摘が多かった。

◆対中レバレッジを最大限に活用すべき

最近、韓国は与党が総選挙に惨敗して国政の動力が弱まり、中国はより一層強気な態度で出てくる可能性がある。３カ国首脳会談およびこれを契機にした韓中関係改善に動力を与えるために、韓国は来年１１月開催のアジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）首脳会談議長国という地位なども最大限に活用すべきという声が出る理由だ。

高官級交流の再開を図るためには、両国外交チャンネルの正常化から急がれるという指摘もある。イ・ワンフィ亜洲大政治外交学科教授は「駐韓中国大使、駐中韓国大使が相手国で期待ほど活発に活動できない状況で互いに譲歩する必要がある」とし「米国からも財務長官、国務長官が続けて中国を訪問する中、韓国も中国との高官級交流でより実用的で柔軟かつ積極的な姿勢が必要だ」と述べた。


韓国外交長官、中国党書記と会談…「高官級交流の継続を」（１）