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「タブー」破り習氏を直接攻撃…米国版「戦狼外交」の駐日米国大使

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

米国のラーム・エマニュエル駐日大使が昨年4月、X(旧ツイッター)に中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領を同時に狙撃するコメントを載せた。ウクライナ戦におけるロシアの民間人虐殺問題を取り上げながら「プーチンの虐殺に同調した責任がある」という趣旨で習主席に言及した。[写真 X キャプチャー]

「オバマの秘書室長」「バイデン政府の実力者」に挙げられてきた米国のラーム・エマニュエル駐日大使(63)が米国の「戦狼外交官」として注目されている。米国日刊ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)やタイムズ・オブ・インディアなどは最近中国の外交スタイルによく似たエマニュエル氏の言動にスポットライトを当てた。戦狼外交または「狼戦士外交(wolf warrior diplomacy)」は中国の好戦的な外交方式を称する。

WSJはエマニュエル氏が習近平国家主席を「無能な経済管理人であると同時に外交政策は失敗して政府は混乱しているマキャベリ主義者(手段と方法を選ばない権威主義指導者)」のイメージとして固めようとしていると伝えた。

一例として、エマニュエル氏は昨年4月ウクライナ戦争でロシアの民間人虐殺問題が国際的な問題になると、ツイッターを通じて「暴力行為を道徳的に非難しない国はプーチン(ロシア大統領)の血に染まった剣を一緒に握っている」としながら「習主席?(President Xi?)」と批判した。


最近、中国の李尚福防長官の行方が分からないと初めて知らせたのも彼だった。15日、X(旧ツイッター)に「習近平主席の内閣ラインナップが今やアガサ・クリスティ(英国推理小説家)の小説『そして誰もいなくなった(And Then There Were None)』に似つつある。秦剛外交部長の行方が分からず、今は李尚福長官が2週間公開席上に姿を見せないでいる」と指摘した。続いて「中国の失業(失脚も意味している)競争で誰が勝とうか。青年でなければ長官?」としながら中国の青年失業問題まであわせて狙い撃った。

これに先立ち、エマニュエル氏は「習主席のプレーブックは明らかだ。犠牲になった命は全く顧みず、政治的利益のために厚顔無恥に人間の悲劇を利用する」「習政府は米国がハワイ山火事を起こしたという偽りの主張を撒き散らし、新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)を米軍が中国に持ち込んだと非難し、福島に対する虚偽情報を撒き散らしている」などのコメントも投稿した。

通常外交官が外国の首脳を直接攻撃することは「越えてはいけない線」と見なされている。駐在国内政干渉禁止はウィーン条約上の義務だ。「元祖戦狼」中国外交官もその激しい言動が国際的に問題になったのはこのためだ。

中国式戦狼外交を駆使するエマニュエル氏の話法は彼が荒波の米国ワシントン・シカゴ政界を数十年間渡り歩いてきた老練な政治家出身だからこそ可能だという評価も出てくる。現役の時も戦闘的な言動で「闘鶏」とよく言われた。

2008年米大統領選挙で初当選の上院議員だったバラク・オバマ大統領が当選する際の立役者となり、翌年オバマ政府の初代ホワイトハウス秘書室長に指名された。その後、ホームグラウンドのシカゴで2011年から2019年まで市長を務めた。バイデン政府に入ってからは米国の対アジア政策核心パートナーである日本大使の職に就いた。上院の承認を経て昨年1月に赴任した。

駐日大使に指名されたエマニュエル氏は日米同盟の護衛武士の役割も自任している。最近習主席に対する彼の批判レベルが高まったのも、中国が福島原発汚染水放流問題を批判してきた流れと無関係ではない。エマニュエル氏は、先月は福島県の飲食店を訪れてさしみを食べる場面を公開した。

このように「目につく」行動に「敵と全く同じようにするのは泥仕合にしかならない」という懸念の声もある。日本の政治分析家、三浦瑠麗氏はエマニュエル氏に対して「私たちは敵と似ているかもしれないという危険を認知しなければならない」とし「彼らは自分たちがしかけた戦いに私たちが巻き込まれるのを待っている」と批判した。

反面、エマニュエル氏はWSJに「私を批判するのは中国問題という本質から抜け出すこと」と反論した。シカゴトリビューンも20日、社説を通じて「エマニュエルが『バックチャンネル』(悪役)を自任しているからこそ、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)やブリンケン国務部長官が高級な道を選択することができる」として彼を支持した。



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