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韓国の自営業者、返済できない借入7兆ウォン…負債爆弾に冷や冷や

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
#5年前からソウルで居酒屋を運営していた30代のキムさんは、先月店を閉め中小企業に就職した。コロナ禍に見舞われ数千万ウォンの借金でどうにか持ちこたえたが、その後も売り上げが回復せず、これ以上営業するのは難しかった。キムさんは「遅くまで酒を飲む習慣がなくなってしまい商売にならないのに材料代に貸出金利まで上がり耐えられなくなった。周りでは賃貸料と未収金が貯まり廃業もできず泣く泣く赤字でも営業を継続するケースも多い」と話した。

高金利基調が長期化するとコロナ禍期間に借入を増やして資金難を乗り越えてきた自営業者の償還能力が悪化し、貸付不良の懸念が大きくなっている。韓国銀行が4日にヤン・ギョンスク議員(共に民主党)に提出した資料によると、4-6月期の自営業者貸付残高は1043兆2000億ウォン(約114兆円)で前四半期より9兆ウォン増え過去最大を記録した。韓国銀行が独自の家計負債データベースを活用して個人事業者向け貸付を受けた人を自営業者とみて彼らの家計貸付と個人事業者貸付を合算した結果だ。

延滞額と延滞率も上がっている。4-6月期の延滞額は7兆3000億ウォンで前四半期より1兆ウォン増え過去最大規模となった。昨年7-9月期の3兆3000億ウォン、10-12月期の4兆1000億ウォンと比較すれば今年に入ってからの上昇が急だ。延滞率は1.15%で2014年7-9月期の1.31%から8年9カ月ぶりの高水準となった。所得別に見ると、下位30%の低所得層自営業者の延滞率は1.8%で2014年1-3月期の1.9%から9年3カ月来の高水準となり、所得30~70%の中所得自営業者の延滞率も2.2%を記録し、2019年10-12月期の2.4%以降で最も高かった。


非銀行圏の貸付の割合が大きくなるなど、貸付の質も全般的に悪化する状況だ。4-6月期の銀行の自営業者延滞率は0.41%だが非銀行圏では2.91%と集計された。前四半期との上昇幅を見ても銀行の0.04ポイントと比較すると非銀行圏の0.37ポイントが目立った。特に貯蓄銀行の延滞率は6.42%で2016年7-9月期の6.91%から6年9カ月ぶりの高水準となった。

3カ所以上から貸付を受けた多重債務者の割合が大きくなった点も負担だ。4-6月期現在の自営業多重債務者の貸付残高は743兆9000億ウォンで、1-3月期より6兆4000億ウォン増えた。全自営業貸付の71.3%に相当する規模で過去最大の割合だ。自営業多重債務者1人当たりの平均貸付額は4億2000万ウォンと集計された。貸出金利が0.25%上がれば自営業多重債務者の利子総額は1兆3000億ウォン、1人当たり平均年利息は73万ウォン増えるとみられる。

韓国銀行は最近の金融安定報告書で「自営業者向け貸付は多重債務者の割合が高く特定の貸付が不健全化する場合、業界間の不良伝染も早く増える恐れがある」と警告した。韓国銀行は「脆弱借主と非銀行圏などの貸付の割合が大きくなるなど自営業者向け貸付の全般的な質が低下しているだけに、短期的に脆弱借主に対し新出発基金などを通じた債務再調整を促進しなければならない」と助言した。

景気回復が鈍化しており今後の見通しも暗い。7月に韓国経済人協会が飲食・宿泊業など自営業者500人を対象にアンケート調査した結果、回答者の40%が「3年以内の廃業を考慮している」と答えた。理由としては、業績悪化の持続が29.4%、資金事情悪化と貸付償還負担が16.7%、景気回復見通しの不透明さが14.2%などだった。

負債負担に苦しむのは自営業者だけではない。国際通貨基金(IMF)が3日に明らかにしたところによると、昨年のGDP比非金融企業負債比率は173.6%で2017年の147%に比べ26.6ポイント上昇した。



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