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リンゴ5個、飴1袋をこっそり盗む···お腹空いた「老人ジャン・バルジャン」が増え続ける=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
高齢者の窃盗犯罪の増加とともに目立つ現象は、1万ウォン以下の小額窃盗件数が増えたという点だ。警察庁の犯罪統計によると、7つ(1万ウォン以下~10億ウォン超過)区間に区分される窃盗犯罪被害額事件のうち、特に1万ウォン以下の小額犯罪だけが最近5年間で増えた。被害額1万ウォン以下の窃盗犯罪は2017年1万1933件から2021年1万4501件に21.5%増加した。この期間、高齢窃盗犯罪件数が増えたことを考えると、いわゆる小額窃盗を犯した「ジャン・バルジャン老人」が増加したとみられる。

小額窃盗犯罪は生計型事例が多い。昨年12月、慶尚南道密陽(キョンサンナムド・ミリャン)では70代のC氏が牛乳やアーモンドなど1万7000ウォン分を盗んで逮捕された事件が発生した。マートの店主が在庫整理をしている途中に品物が空いたことに気付いて通報した。C氏は一人暮らしの高齢者で、適当な所得なしに生活していたが、お腹がすいてこのような犯罪を犯したことが分かった。

2020年大田(テジョン)市内のあるディスカウントストアで接着剤1個、紅参キャンディ1袋、砂糖1袋など1万ウォン相当の物品を盗んだ疑いで裁判にかけられた80代のD氏は罰金50万ウォンを言い渡された。D氏はあらかじめ準備した黒いビニール袋と胸の中に物品を入れ、牛乳だけを計算しようとしたがばれたという。裁判所は「被害規模が大きくなく、生活必需品や食品を窃盗した生計型犯罪」とし「砂糖は被害者に返還され、犯行を認めて反省している点などを全て考慮して量刑した」と判示した。


昨年4月、ソウルのある医療売場でスーツの上着をこっそり盗んだE氏(78)は罰金刑100万ウォンを言い渡された。E氏が盗んだスーツの時価は10万ウォンだった。2019年11月、大型商店の食品コーナーでコーヒーやハトムギ茶、ラーメン、ソーセージなどの食料品1万7330ウォン相当を盗んで逃げるなどの疑いで裁判を受けた70代は2020年裁判で懲役8カ月を言い渡された。F氏はホウレンソウやたくあん、おかず入れなどが入っている40万ウォン相当の登山バッグを持って逃げたりもした。

西原(ソウォン)大学のオム・テソク教授(福祉行政学科)は「高齢者の窃盗犯罪が増えた原因がインフレによる生活苦なのか、悪意的な窃盗犯罪なのか分析が必要だ」とし「生計型窃盗犯罪は処罰の他に再発防止に向けた自治体支援が伴わなければならない」と話した。


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