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【時論】静かに偉大に…宇宙強国への道=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イラスト=キム・ジユン記者

宇宙関連ニュースが最近よく報道されている。月の軌道に進入した「タヌリ号」が撮影した美しい地球と月の写真を韓国国民は誇らしく鑑賞した。12月30日には宇宙空間に送る軍事用偵察衛星打ち上げのための固体燃料ロケットの燃焼と2・3・4段目分離実験に成功したと、国防部が発表した。

もう我々は間違いなく「宇宙時代」に暮らしている。宇宙時代を享有する主人公である若いMZ世代のために、上の世代はさらに確実に宇宙技術の基盤を構築する必要がある。そのためには宇宙についてどんな哲学を持つべきなのか。

まず、月軌道船「タヌリ号」のケースを見よう。タヌリ号は今年同盟70周年を迎えた韓米両国宇宙同盟と宇宙協力の象徴的な実体だ。同時に韓国の月軌道船は韓米両国の利害が一致した結果だった。実際、米国は今後の月基地建設に必要な月の南極地方に関する資料をより多く確保する必要があった。しかし月軌道船をすでに持つ米国は追加で月軌道船を送るには費用がかかり、悩みが多かった。その頃、韓国が月軌道船を打ち上げるという野心的な計画を発表し、米国が参加することになった。


その間、韓国と米国の宇宙協力は順調に進行した。月軌道船は韓米の最初の宇宙協力ウィンウィン事例だ。米国は月まで行く軌道設計を何度も修正しながら技術を検証した。米国は光学装備シャドーカムをタヌリ号に搭載し、月の南極地方のすべての資料を確保できることになり、韓国は深宇宙通信の経験を得た。

昨年8月に打ち上げたタヌリ号が通常の時間より長くかかりながら12月に月軌道に進入した。重量が670キロであり、地球から月に直接向かうには問題が多いと判断し、地球から遠くへ送り出して重力の力で月に接近する経路をたどった。これは米国が提案して成功した。韓国は月探査およびステーション建設を目標にした米国のアルテミス計画にも積極的に参加し、宇宙開発経験をさらに積んでいくことが求められる。

もう一つ注目すべき点は、固体燃料を使用するロケット発射実験だ。いかなる事前予告もない状況で晩の時間に大きな飛行体が煙を噴き出しながら宇宙空間に上がる場面を多くの国民が目撃して驚いた。少し遅れて国防部は固体燃料ロケット発射実験だったと明らかにし、今後、偵察衛星を地球軌道に打ち上げるのが目標だと説明した。国産化にひとまず成功した「ヌリ号」は燃料注入に長い時間がかかる液体燃料ロケットだ。しかし今回打ち上げたロケットは固体燃料を使用するため、ボタンを押せばすぐに発射する。このために宇宙強国も固体燃料ロケットの実験を静かに進めている。韓国のように大騒ぎすることはない。

中国の事例を見ると、宇宙開発は静かに推進するものだ。毛沢東は米国に留学中だった科学者の銭学森を帰国させて「両弾一星」、すなわち核爆弾・原子爆弾・人工衛星を開発した。その経験に基づいて中国は今年末、独自の有人宇宙ステーション「天宮」の完成させるほどの宇宙強国に飛躍した。中国は2021年に推力500トン級固体燃料ロケットエンジン試運転に成功した。

日本は16トンの貨物を宇宙ステーションに運べるH-2B水素液体ロケットを保有する宇宙強国だ。日本は固体燃料で1.2トンの弾頭を搭載できる「イプシロン」ロケットを持つ。直ちに使用できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)を事実上保有しているということだ。日本は1969年に衆議院名義で「宇宙の平和的利用原則」を宣言しながらも、ロケット、すなわちミサイル技術を平和的であるかのように偽装し、数十年間かけて静かに技術を蓄積しながら宇宙強国になった。

1979年に初めて作成された「韓米ミサイル指針」のため、その間、韓国のミサイル開発には制約が多かった。4回の改定を経て射程距離と重量制限が少しずつ緩和された。結局、2021年の韓米首脳会談でミサイル指針が廃止され、ついに固体燃料ロケット実験が可能になった。

しかしミサイル主権は国際情勢と地政学などを幅広く考慮し、静かに、そして着実に行使するのがよい。月軌道船タヌリ号と固体燃料ロケット実験公開ニュースを見ながら、宇宙開発は静かに進めるのが賢明だという他国の経験を改めて実感した。

金慶敏(キム・ギョンミン)/漢陽大政治外交学科名誉教授

◇外部執筆者のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。



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