中国が北京冬季五輪の開会式で聖火リレーの最終走者としてウイグル族の選手を出した。ウイグル族の人権弾圧などを理由にした西側諸国の北京五輪外交的ボイコットをものともしない姿を見せて力を誇示したものという分析が出ている。
◇最終走者にウイグル族選手、力誇示した中国
4日に北京国立競技場で開かれた開会式の聖火リレー最終走者は女子スキークロスカントリー選手のディニグール・イラムジャン選手と男子スキーノルディック複合に出場する趙嘉文選手だった。イラムジャン選手は新疆ウイグル自治区アルタイ市出身のウイグル族だ。彼女は5日にスキークロスカントリーの女子スキーアスロンに出場し、65人中43位を記録するほどメダルが有力な有名選手ではない。
それでもイラムジャン選手が聖火最終点火者になったのは、彼女の出身のためと分析される。NBCの有名アンカー、サバンナ・ガスリー氏は「ウイグル族の選手を選択したのは習近平中国国家主席の意向。米国を含む西側諸国がウイグル族の集団虐殺を主張していることに真っ向から対抗したものだ。とても挑発的」と指摘した。中国専門家でブルームバーグのニューエコノミー編集長を務めるアンドリュー・ブラウン氏は「バイデン米大統領に対する反撃であり中国が勝利したということを西側に送るメッセージ」と評価した。
これに先立ち米国、英国、カナダ、オーストラリア、ドイツなど西側諸国はウイグル自治区に対する人権弾圧などを理由に北京五輪を外交的にボイコットした。だが中国はこれ見よがしに五輪に出場する中国選手団に新疆で生産された綿花とラクダの毛で作ったスキーウェアと手袋、帽子、耳当てなどを配った。そして今度は開会式でウイグル族の選手を前に出したのだ。
「五輪の政治的中立の原則に違反したものではないか」という記者らの質問に国際オリンピック委員会(IOC)報道官は「五輪憲章を見ればわかるだろうが、選手の出身地と背景などは問わない。開会式の最終点火のコンセプトは本当に立派だった」と明らかにした。
五輪開会式は開催国が自国の文化を掲げて世界の中で地位を固め、国民には自負心を呼び込む行事として活用されてきた。中国は今回の五輪開会式で西側諸国の圧迫に対抗し中華思想をさらに前面に押し出した。56の民族代表が参加して中国国旗を伝達する少数民族の国旗伝達パフォーマンスを繰り広げ、習近平国家主席が登場すると公演者と観衆は繰り返し頭を下げて熱烈な歓呼を送った。AP通信はこれについて「中国は五輪で強大国としての地位を確認しようとしたが、むしろ抑圧的な政策を展開しているということを教えることになった」と指摘した。
一方、ロイター通信はNBCが中継した北京五輪開会式のすべてのプラットホームの全視聴者は1600万人だと伝えた。2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪開会式の2830万人より43%減少した。昨年の東京五輪開会式の場合、テレビ、ウェブサイト、スマートフォンアプリなどを合わせた全視聴者は1670万人だった。
◇「ショートトラック混合リレー」米国で失格議論、中国が金メダル
競技場では中国に有利な判定で議論が起きた。5日に行われたショートトラック混合リレー準決勝戦で中国は3位で、1位と2位だけが進める決勝行きに挫折した。しかし審判は10分余りにわたるビデオ判定の末に2位の米国、4位のROC(ロシアオリンピック委員会)にペナルティを与えた。ロシアは中国のタッチ過程で進路を妨害したもので、米国は交代選手が早くレースラインに進入して中国選手を妨害したという理由で失格になった。
しかしタッチしないで試合を進めた中国は米国の脱落で2位に繰り上がって決勝戦に進出し、中国に今大会初の金メダルをもたらした。ヤフースポーツは「開催国の中国が判定の恩恵を受けたという意見がある」と伝えた。
◇プーチン大統領、ウクライナ入場時に居眠り
開会式に参加したロシアのプーチン大統領も威勢を振りまき注目された。彼は開会式でロシアの選手が出てくると席から立ち上がり両手の親指を立てた。これに対し敵対関係であるウクライナの選手が入場すると居眠りするような姿が捉えられた。ニューヨーク・ポストは「ソーシャルメディア(SNS)でプーチン大統領がウクライナを軽視する姿を見せるため居眠りするふりをしたという推測が出てきた」と伝えた。
合わせてロシアは2017年にドーピング懲戒を受け今大会でも五輪旗を付けROCという名称で出場した。ところがこの日の開会式ではこれ見よがしに選手らが左腕にロシア国旗を付けて出てきた。CBSスポーツは「ロシアの選手らはIOCの規則を無視した」と指摘した。
◇最終走者にウイグル族選手、力誇示した中国
4日に北京国立競技場で開かれた開会式の聖火リレー最終走者は女子スキークロスカントリー選手のディニグール・イラムジャン選手と男子スキーノルディック複合に出場する趙嘉文選手だった。イラムジャン選手は新疆ウイグル自治区アルタイ市出身のウイグル族だ。彼女は5日にスキークロスカントリーの女子スキーアスロンに出場し、65人中43位を記録するほどメダルが有力な有名選手ではない。
それでもイラムジャン選手が聖火最終点火者になったのは、彼女の出身のためと分析される。NBCの有名アンカー、サバンナ・ガスリー氏は「ウイグル族の選手を選択したのは習近平中国国家主席の意向。米国を含む西側諸国がウイグル族の集団虐殺を主張していることに真っ向から対抗したものだ。とても挑発的」と指摘した。中国専門家でブルームバーグのニューエコノミー編集長を務めるアンドリュー・ブラウン氏は「バイデン米大統領に対する反撃であり中国が勝利したということを西側に送るメッセージ」と評価した。
これに先立ち米国、英国、カナダ、オーストラリア、ドイツなど西側諸国はウイグル自治区に対する人権弾圧などを理由に北京五輪を外交的にボイコットした。だが中国はこれ見よがしに五輪に出場する中国選手団に新疆で生産された綿花とラクダの毛で作ったスキーウェアと手袋、帽子、耳当てなどを配った。そして今度は開会式でウイグル族の選手を前に出したのだ。
「五輪の政治的中立の原則に違反したものではないか」という記者らの質問に国際オリンピック委員会(IOC)報道官は「五輪憲章を見ればわかるだろうが、選手の出身地と背景などは問わない。開会式の最終点火のコンセプトは本当に立派だった」と明らかにした。
五輪開会式は開催国が自国の文化を掲げて世界の中で地位を固め、国民には自負心を呼び込む行事として活用されてきた。中国は今回の五輪開会式で西側諸国の圧迫に対抗し中華思想をさらに前面に押し出した。56の民族代表が参加して中国国旗を伝達する少数民族の国旗伝達パフォーマンスを繰り広げ、習近平国家主席が登場すると公演者と観衆は繰り返し頭を下げて熱烈な歓呼を送った。AP通信はこれについて「中国は五輪で強大国としての地位を確認しようとしたが、むしろ抑圧的な政策を展開しているということを教えることになった」と指摘した。
一方、ロイター通信はNBCが中継した北京五輪開会式のすべてのプラットホームの全視聴者は1600万人だと伝えた。2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪開会式の2830万人より43%減少した。昨年の東京五輪開会式の場合、テレビ、ウェブサイト、スマートフォンアプリなどを合わせた全視聴者は1670万人だった。
◇「ショートトラック混合リレー」米国で失格議論、中国が金メダル
競技場では中国に有利な判定で議論が起きた。5日に行われたショートトラック混合リレー準決勝戦で中国は3位で、1位と2位だけが進める決勝行きに挫折した。しかし審判は10分余りにわたるビデオ判定の末に2位の米国、4位のROC(ロシアオリンピック委員会)にペナルティを与えた。ロシアは中国のタッチ過程で進路を妨害したもので、米国は交代選手が早くレースラインに進入して中国選手を妨害したという理由で失格になった。
しかしタッチしないで試合を進めた中国は米国の脱落で2位に繰り上がって決勝戦に進出し、中国に今大会初の金メダルをもたらした。ヤフースポーツは「開催国の中国が判定の恩恵を受けたという意見がある」と伝えた。
◇プーチン大統領、ウクライナ入場時に居眠り
開会式に参加したロシアのプーチン大統領も威勢を振りまき注目された。彼は開会式でロシアの選手が出てくると席から立ち上がり両手の親指を立てた。これに対し敵対関係であるウクライナの選手が入場すると居眠りするような姿が捉えられた。ニューヨーク・ポストは「ソーシャルメディア(SNS)でプーチン大統領がウクライナを軽視する姿を見せるため居眠りするふりをしたという推測が出てきた」と伝えた。
合わせてロシアは2017年にドーピング懲戒を受け今大会でも五輪旗を付けROCという名称で出場した。ところがこの日の開会式ではこれ見よがしに選手らが左腕にロシア国旗を付けて出てきた。CBSスポーツは「ロシアの選手らはIOCの規則を無視した」と指摘した。
この記事を読んで…