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弾道なのか極超音速なのか…無意味な論争で体面だけ台無しにした韓国国防部(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

弾道ミサイル(上)、極超音速滑空体(中)、極超音速巡航ミサイルの飛行軌道。[写真 GAO]

韓国国防部が体面を台無しにした。

5日に北朝鮮が極超音速ミサイルを撃ったと主張し、7日に韓国合同参謀本部と国防科学研究所関係者たちまで呼んでバックグラウンドブリーフィングを開きながらだ。

国防部はこの席で、5日の北朝鮮のミサイルは極超音速ミサイルではなく弾道ミサイルだと強調した。根拠として弾頭部が円筒形のため極超音速ミサイルのように水平飛行できず、最高速度はマッハ6水準で、その後速度が大きく落ち込んだという事実を提示した。


しかし11日に北朝鮮がこれ見よがしに最高速度マッハ10のミサイルを撃った。国防部が判定負けした雰囲気だ。国防部のステップはどのように絡まったのだろうか。

◇放物線を描かない極超音速ミサイル

極超音速ミサイルで極超音速はマッハ5(時速6120キロメートル)以上を意味する。最高速度がマッハ5以上だからと無条件で極超音速ミサイルではない。一般弾道ミサイルも上昇速度と下降速度がマッハ5をはるかに上回る。

韓国航空大学航空宇宙・機械学部のチャン・ヨングン教授は「弾道ミサイルと極超音速ミサイルの基準は速度ではない。明確な定義はない」と話す。

極超音速ミサイルが弾道ミサイルと異なる点は飛行軌道だ。

弾道ミサイルの軌道は上昇→頂点→下降の放物線弾道を描く。極超音速ミサイルは放物線軌道で飛ばない。

弾道ミサイルは自由落下し弾道ミサイルの下降速度は速いが、着弾地点を予想でき迎撃が可能だ。

そこで出てきたのが機動型再突入体(MaRV)弾道ミサイルだ。国防部は7日の会見で5日の北朝鮮のミサイルはMaRVミサイルだと説明した。

MaRVは迎撃が容易ではない弾道ミサイルだ。MarVの弾頭部は放物線軌道から落ちず、機動する。着弾地点の前で上昇してまた落ちる。いわゆるプルアップ機動だ。左右に動くトラスト機動もする。

ロシアの短距離弾道ミサイル(SRBM)の9K720イスカンデルがMaRV方式だ。9K720はプルアップ機動を何度もできるという。また、このミサイルは高度50~80キロメートルで頂点に達して降下する。頂点高度が低ければレーダーに捉えられる時間を減らすことができる。

北朝鮮のSRBMであるKN-23は形と飛行が9K720と似ており「北朝鮮版イスカンデル」というニックネームがついた。米戦略国際問題研究所(CSIS)ミサイル防衛プロジェクト副局長のイアン・ウイリアムズ氏のような海外の専門家は北朝鮮のKN-23開発にロシアが関連したと疑っている。

◇宇宙船のように上下左右に飛ぶ

極超音速ミサイルは大きく2種類に分かれる。

ひとつは極超音速滑空体(HGV)だ。現在出てきた極超音速ミサイルのほとんどがHGVだ。ロシアのYu-71(Yu74)アバンガルド、中国のDF-ZFがHGVだ。

弾道ミサイルの弾頭部にHGVを装着して発射する。頂点高度で発射体からHGVが切り離された後に落下する。弾道ミサイルのように自由落下せず、水切りのように何回もプルアップできる。また、水平飛行をしながら右側または左側に方向を変えることができる。一部でHGVを宇宙船と呼ぶ理由だ

HGVは終末段階の飛行速度がマッハ5以上だが弾道ミサイルと比較すると相対的に遅い。

12日に北朝鮮メディアが公開した写真から出た「極超音速ミサイル試験発射計画」を見ると、11日のミサイルの飛行は600キロメートル地点でプルアップし、700キロメートル地点で左旋回するように計画された。

また別の方式が極超音速巡航ミサイル(HCM)だ。マッハ5以上の速度を持っている巡航ミサイルだ。ロシアの3M22ジルコンが極超音速巡航ミサイルだ。

◇「技術が低いからと危険も低いのではない」

問題はMaRVとHGVの飛行軌道が似ている点だ。2つともプルアップ機動をする。違いはMaRVが終末段階後半部にプルアップ機動やトラスト機動をして、HGVは終末段階全体でグライダーのように飛び回ることができる。


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