前駐韓米国大使と前在韓米軍司令官が文在寅(ムン・ジェイン)政権が力を注ぐ終戦宣言に対して慎重な立場を表した。「終戦宣言はギャンブルと変わらない」「終戦宣言は平和協定とは違い、実現しても実質的に変わることはない」などという理由でだ。
◆ハリス前大使「終戦宣言をして何が変わるのか」
ハリー・ハリス前駐韓米国大使は米国の民間団体コリアソサエティーが17日(現地時間)、米ニューヨークで開催した討論会「2021韓国での米国の外交と安全保障」で、「終戦宣言に署名した翌日には何が変わるのかを自問してみるべき」と述べ、終戦宣言に懐疑的な立場を表した。続いて「終戦宣言をしても北朝鮮の核、ミサイル、通常兵器もそのまま維持されるはず」と指摘した。ハリス前大使が2年6カ月の任期を終えて1月に退任した後、駐韓米国大使は空席となっている。
ハリス前大使は「終戦宣言は平和協定でない」とし「(終戦宣言をしても)停戦協定は残るはずで、韓国を防御するという(韓米相互防衛)条約上の義務も存在する」と説明した。また「我々は『停戦協定』と呼ばれる『終戦宣言』をしたといつも話している」とも伝えた。
いかなる法的拘束力もない終戦宣言だけで戦争を終えることはできず、停戦協定を平和体制に転換するのは終戦宣言でなく平和協定に限り可能という趣旨だ。米国は終戦宣言が平和協定のように認識されることをブッシュ政権当時から警戒し、終戦宣言で在韓米軍駐留の正当性や国連軍司令部の地位など停戦協定体制が揺れる状況に対して懸念を表してきた。
◆エイブラムス元司令官「終戦宣言はギャンブル」
討論会に参加したロバート・エイブラムス前在韓米軍司令官も「終戦宣言の推進はリスクレベルでなくギャンブルだと考える」とし「慎重に進めるべき」と助言した。また「終戦宣言を始点に実現させようとする最終状態が平和協定か非核化かが明確でない」と指摘した。エイブラムス前司令官は2年8カ月の任期を終えて7月に退任した。
エイブラムス前司令官は「終戦宣言はそれ自体が最終状態または目的でなく、最終状態を達成するための手段にならなければいけない」と強調した。終戦宣言は北朝鮮の非核化が担保される場合に可能だという趣旨であり、北朝鮮の非核化意志を十分に確認していない状況で、北朝鮮との対話再開のために終戦宣言を進めるという、いわゆる「終戦宣言入口論」には疑問を表したという分析だ。
◆非核化対話にも「慎重論」
北朝鮮との非核化対話についても、ハリス前大使とエイブラムス前司令官は慎重な姿勢を見せた。
ハリス前大使は「北朝鮮の核の脅威への対応能力を犠牲にしながら北朝鮮との対話を推進してはいけない」とし、対話の意志とともに軍事的な準備体制を整えることを注文した。
また「北朝鮮を交渉テーブルに引き出すために制裁を緩和したり、韓米連合訓練規模を縮小したりしてはいけない」と強調した。「すでに試みたが失敗した」ということだ。
エイブラムス前司令官も「外交的な努力を続けるのが最善だが、これを強力な軍事的駐留が後押しする必要がある」と強調した。
◆ハリス前大使「終戦宣言をして何が変わるのか」
ハリー・ハリス前駐韓米国大使は米国の民間団体コリアソサエティーが17日(現地時間)、米ニューヨークで開催した討論会「2021韓国での米国の外交と安全保障」で、「終戦宣言に署名した翌日には何が変わるのかを自問してみるべき」と述べ、終戦宣言に懐疑的な立場を表した。続いて「終戦宣言をしても北朝鮮の核、ミサイル、通常兵器もそのまま維持されるはず」と指摘した。ハリス前大使が2年6カ月の任期を終えて1月に退任した後、駐韓米国大使は空席となっている。
ハリス前大使は「終戦宣言は平和協定でない」とし「(終戦宣言をしても)停戦協定は残るはずで、韓国を防御するという(韓米相互防衛)条約上の義務も存在する」と説明した。また「我々は『停戦協定』と呼ばれる『終戦宣言』をしたといつも話している」とも伝えた。
いかなる法的拘束力もない終戦宣言だけで戦争を終えることはできず、停戦協定を平和体制に転換するのは終戦宣言でなく平和協定に限り可能という趣旨だ。米国は終戦宣言が平和協定のように認識されることをブッシュ政権当時から警戒し、終戦宣言で在韓米軍駐留の正当性や国連軍司令部の地位など停戦協定体制が揺れる状況に対して懸念を表してきた。
◆エイブラムス元司令官「終戦宣言はギャンブル」
討論会に参加したロバート・エイブラムス前在韓米軍司令官も「終戦宣言の推進はリスクレベルでなくギャンブルだと考える」とし「慎重に進めるべき」と助言した。また「終戦宣言を始点に実現させようとする最終状態が平和協定か非核化かが明確でない」と指摘した。エイブラムス前司令官は2年8カ月の任期を終えて7月に退任した。
エイブラムス前司令官は「終戦宣言はそれ自体が最終状態または目的でなく、最終状態を達成するための手段にならなければいけない」と強調した。終戦宣言は北朝鮮の非核化が担保される場合に可能だという趣旨であり、北朝鮮の非核化意志を十分に確認していない状況で、北朝鮮との対話再開のために終戦宣言を進めるという、いわゆる「終戦宣言入口論」には疑問を表したという分析だ。
◆非核化対話にも「慎重論」
北朝鮮との非核化対話についても、ハリス前大使とエイブラムス前司令官は慎重な姿勢を見せた。
ハリス前大使は「北朝鮮の核の脅威への対応能力を犠牲にしながら北朝鮮との対話を推進してはいけない」とし、対話の意志とともに軍事的な準備体制を整えることを注文した。
また「北朝鮮を交渉テーブルに引き出すために制裁を緩和したり、韓米連合訓練規模を縮小したりしてはいけない」と強調した。「すでに試みたが失敗した」ということだ。
エイブラムス前司令官も「外交的な努力を続けるのが最善だが、これを強力な軍事的駐留が後押しする必要がある」と強調した。
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