1日(現地時間)、アフガニスタン南部カンダハールで米国製軍用車を乗ってパレード中のタリバンの戦士たち。[写真 ツイッター キャプチャー]
ソーシャルメディア(SNS)に掲載された映像によると、戦士たちは米軍用車ハンヴィーや装甲車に乗ってタリバンの旗を振りながらカンダハール郊外周辺の高速道路を走った。CNNは「多くの軍用車がほぼ完ぺきな状態とみえる」と伝えた。パレードの行列の上空では米軍ヘリ「ブラックホーク」がタリバンの旗を付けて飛行した。
また別の映像でタリバン戦士が格納庫にあった米輸送機ヘリ「CH-46シーナイト」を調査する様子も登場している。米国は20年間駐留したアフガンから先月30日午後11時59分、最後の輸送機を離陸させて軍の撤退を完了した。
タリバンは米軍が残していった軍用装備を獲得したことに関連し、米国防総省のジョン・カービー報道官は先月31日、CNNとのインタビューで「大きく懸念はしていない」と話した。カービー報道官は「彼らは望む全てのものを検査することはできるが、操作できないのでヘリコプターが飛ぶことはない」と話した。米軍が空港にあるすべての装備を操作できないように措置を取ったという説明も付け加えた。
だが、タリバンの立場を代弁する英字メディアの「The Talib Times」はほぼ同じ時期にカンダハール上空を飛ぶブラックホークの様子を撮影した映像を掲示した。あわせて「わが空軍!アフガニスタン・イスラム首長国の空軍ヘリコプターがカンダハール市を飛び、市を巡回査察している」と伝えた。アフガニスタン・イスラム首長国(Islamic Emirate of Afghanistan)はタリバン勢力が1996年アフガンに樹立した国名で、彼らは再執権と共にこの国号を使っている。
AFP通信は空軍力がなかったタリバンがアフガン軍の操縦士を引き込んでブラックホークを操縦させた可能性があると分析した。
タリバンの本拠地である南部で祝賀パレードが繰り広げられた中、最後の抵抗軍が残っている北部パンジシール渓谷は戦雲が漂っているとロイター通信が伝えた。
これによると、タリバン高位指導者のアミール・カーン・ムッタキ氏は抵抗軍に向かって「パンジシール渓渓谷は包囲された」とし「投降せよ」という放送を流している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によるとタリバンはパンジシール渓谷の一部地域を占領した。この過程で双方ともに死傷者が発生したと伝えられた。抵抗軍は現在まで投降を拒否している。
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