「われわれは30万人のアフガニスタンの軍人を訓練し武装した。これは北大西洋条約機構(NATO)加盟国の大多数よりも大きな規模だ」。
バイデン米大統領が16日にホワイトハウスでの記者会見でした話だ。
自身を守る基盤を用意したが、アフガニスタン指導部の無能さと腐敗で崩壊したという点を強調するのに使われたのが「30万人」という数字だ。
バイデン大統領は4月にアフガニスタンからの米軍撤退を発表しながらこれを引用した。
15日にブリンケン国務長官もやはりCNNのインタビューで「4つの政権にわたり数十億ドルをかけて最新装備を備えた30万人規模の軍隊を作った」と強調した。
しかしアフガニスタン軍は7万人程度のタリバンに銃の1発も撃つこともなく首都カブールを明け渡した。虚数であることがあらわれたのだ。
18日に米国メディアは「30万大軍」の根拠をシンクタンクの報告書などだと指摘した。この数値をホワイトハウスが直接作ったものではないが、バイデン大統領がこれを無責任に引用して使ったと指摘した。
ワシントン・ポストのファクトチェッカーは実際にアフガニスタン軍が30万人だったならNATO加盟国のうちトルコに次いで多い水準なのは正しいと評価した。
しかしこれは軍人と警察を合わせた数字である可能性が高いとみた。
英シンクタンクの国際戦略問題研究所(IISS)の今年の報告書ではアフガニスタン政府軍の規模を17万8800人とみた。陸軍が17万1500人、空軍が7300人だ。
ここにアフガニスタン国家警察と呼ばれる組織が9万9000人で、これを含めて30万人と指定したということだ。
警察とはいうが地域武装勢力だ。装備と訓練が足らず、安全な地域ですらまともに役割を担えない水準だったとIISSは分析した。
また別の報告書によると、各地域の警察の中には政府と休戦中であるタリバン勢力も含まれていた。
米軍撤退後にタリバンがいち早く占領地を増やせた理由がうかがえる部分だ。
CNNは軍と警察を合わせた数字すらもいわゆる「幽霊戦士」で水増しされたものと指摘した。
多くの腐敗した人々が軍隊と警察に名前だけ登録して月給を受け取っていたということだ。
これを防ぐために最近生体認証システムを導入したが効果がなかったという。
海軍分析センター(CNA)のシュローデン局長は「どれだけ多くの人が実際に出勤したのか、それともシステムに登録だけしたのか知る術がない」と話した。
アフガニスタン復興特別査察官(SIGAR)は最近報告書を通じ規模の正確性だけでなく「戦闘意志」の面でも問題を提起した。
昨年兵力の4分の1が入れ替わるほどアフガニスタン軍と警察の離職率は高かった。そのためまともに戦闘体制を整えることができなかったということだ。
ワシントン・ポストは実際のアフガニスタン政府軍の規模は30万人どころか、3万人にも満たないかもしれないとみた。
その上で「バイデン大統領がこの数字を引用し続けアフガニスタンの軍事力に対し米国国民に誤った情報を与えている」と指摘した。
バイデン米大統領が16日にホワイトハウスでの記者会見でした話だ。
自身を守る基盤を用意したが、アフガニスタン指導部の無能さと腐敗で崩壊したという点を強調するのに使われたのが「30万人」という数字だ。
バイデン大統領は4月にアフガニスタンからの米軍撤退を発表しながらこれを引用した。
15日にブリンケン国務長官もやはりCNNのインタビューで「4つの政権にわたり数十億ドルをかけて最新装備を備えた30万人規模の軍隊を作った」と強調した。
しかしアフガニスタン軍は7万人程度のタリバンに銃の1発も撃つこともなく首都カブールを明け渡した。虚数であることがあらわれたのだ。
18日に米国メディアは「30万大軍」の根拠をシンクタンクの報告書などだと指摘した。この数値をホワイトハウスが直接作ったものではないが、バイデン大統領がこれを無責任に引用して使ったと指摘した。
ワシントン・ポストのファクトチェッカーは実際にアフガニスタン軍が30万人だったならNATO加盟国のうちトルコに次いで多い水準なのは正しいと評価した。
しかしこれは軍人と警察を合わせた数字である可能性が高いとみた。
英シンクタンクの国際戦略問題研究所(IISS)の今年の報告書ではアフガニスタン政府軍の規模を17万8800人とみた。陸軍が17万1500人、空軍が7300人だ。
ここにアフガニスタン国家警察と呼ばれる組織が9万9000人で、これを含めて30万人と指定したということだ。
警察とはいうが地域武装勢力だ。装備と訓練が足らず、安全な地域ですらまともに役割を担えない水準だったとIISSは分析した。
また別の報告書によると、各地域の警察の中には政府と休戦中であるタリバン勢力も含まれていた。
米軍撤退後にタリバンがいち早く占領地を増やせた理由がうかがえる部分だ。
CNNは軍と警察を合わせた数字すらもいわゆる「幽霊戦士」で水増しされたものと指摘した。
多くの腐敗した人々が軍隊と警察に名前だけ登録して月給を受け取っていたということだ。
これを防ぐために最近生体認証システムを導入したが効果がなかったという。
海軍分析センター(CNA)のシュローデン局長は「どれだけ多くの人が実際に出勤したのか、それともシステムに登録だけしたのか知る術がない」と話した。
アフガニスタン復興特別査察官(SIGAR)は最近報告書を通じ規模の正確性だけでなく「戦闘意志」の面でも問題を提起した。
昨年兵力の4分の1が入れ替わるほどアフガニスタン軍と警察の離職率は高かった。そのためまともに戦闘体制を整えることができなかったということだ。
ワシントン・ポストは実際のアフガニスタン政府軍の規模は30万人どころか、3万人にも満たないかもしれないとみた。
その上で「バイデン大統領がこの数字を引用し続けアフガニスタンの軍事力に対し米国国民に誤った情報を与えている」と指摘した。
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