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「3倍払う」中国の“裸キムチ”ショックで韓国産は価格上昇

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

キムチ

「中国産キムチの価格より2~3倍払います。韓国産材料で漬けたキムチを安定的に供給してもらえますか」

先月初め、京畿道華城市(キョンギド・ファソンシ)でキムチを生産する会社A社にかかってきた電話の内容だ。「韓国産材料でのみ漬けたキムチを年単位で供給してもらいたい」という内容の電話だった。この日、問い合わせの電話がかかってきたところは全国150カ所に加盟店を置くフランチャイズ企業だった。該当フランチャイズ側は「現在、中国産キムチを使っているが、加盟店で使うすべてのキムチを韓国産に変えたい」とし「10キログラム基準で3万ウォン(約2900円)序盤台の価格で年間供給契約を結びたい」という意向を明らかにした。

これを受け、A社側は「夏には10キロ当たり7万~8万ウォンまで上がるから直ちに確答することは難しい」として価格交渉を提案した。A社の代表は「中国人が裸でキムチを漬ける映像が広がり、お金をさらに払っても韓国産キムチを食べたいとの問い合わせがあふれている」とし「現在、フランチャイズ6社とキムチ供給価格などを協議している」と話した。


3月、中国の非衛生的な塩漬けハクサイの製造現場を映した、いわゆる「裸塩漬けハクサイ映像」が広がり、韓国のキムチ消費市場が急変する兆しを見せている。全国の所々で中国産キムチを使う食堂を避ける現象が現れ、大型フランチャイズから小規模の食堂まで韓国産キムチを使おうとする動きを見せているからだ。

全国に80加盟店があるもう一つのフランチャイズも韓国産キムチを供給することができる会社を探している。ハクサイだけでなく、粉唐辛子をはじめとするすべての食材料が韓国産でなければならないという条件もつけた。

問題は価格だ。その間、中国産キムチのシェアが多かったのは一年中価格が安定的だったからだ。現在、中国産キムチの価格は10キロ当たり1万~1万5000ウォン水準だ。だが、ハクサイから粉唐辛子まで全部韓国産食材料で漬けたキムチの場合、10キロ当たり3万ウォン前後で取り引きされ、2~3倍の差が生じる。さらに気象条件により10キロに7万~8万ウォンまで上がる場合もあり、固定された価格での年間供給は事実上難しいというのがキムチ生産業界の説明だ。

韓国農水産食品流通公社によると、現在韓国に入る輸入産キムチの99%は中国産だ。韓国産原材料費や人件費・設備投資費に食品安全管理認証基準(HACCP)の維持まで対応する必要があり、中国産と価格競争が現実的に不可能な状況だからだ。

忠北道(チュンブクト)は、中国の裸キムチ波紋が大きくなるとキムチの世界化を目指して大規模の公共キムチ拠点団地の造成を推進中だ。2025年までに約480億ウォンを投じて7万平方メートル規模の公共キムチ拠点団地を作るのが骨子だ。6月に進めたサービス調査の結果が出れば、忠北地域の市郡などを対象に候補地の選定にも出る。塩漬けハクサイ〔槐山(クェサン)〕、唐辛子〔陰城(ウムソン)・槐山〕、ニンニク〔丹陽(タニャン)〕などキムチ関連農業特産物の主産地と交通・アクセシビリティが良いところが拠点団地の誘致に出るものとみられる。

忠北道のファン・ギュソク流通政策チーム長は「忠北はアクセシビリティが良いうえに、キムチ関連農業特産物の主産地が多く、キムチ拠点団地の最適地」として「地域均衡ニューディール事業を推進する政府に中部圏のキムチ拠点団地造成を提案した」と話した。

代表的なハクサイ産地である全南海南郡(チョンナム・ヘナムグン)もキムチ専門生産団地の造成を推進する。480億ウォンを投じて馬山面(マサンミョン)の食品特化団地第2地区内に2024年までに原材料・食品保存施設や物流センター、加工工場を建てる事業だ。キムチ成分機能性研究センターと創業・輸出・研究開発など支援インフラも構築する。海南郡は、全国ハクサイ栽培面積の32%(4995ヘクタール)を保有したところだ。計3813農家でハクサイを栽培して全国に流通する。

ミョン・ヒョングァン海南郡首は「キムチ宗主国の地位回復とキムチ産業の再飛躍のためにキムチ専門生産団地を作りたい」として「農食品部など関係機関と協力して海南をキムチ産業のメーカーに作りたい」と話した。

慶北道(キョンブクト)は、キムチ輸出の増加により2024年までに1283億ウォンを投資する。農食品加工施設インフラを構築してキムチ味の標準化に向けた等級化やキムチ種菌普及など品質の競争力を強化する。キムチの安定した供給のために生産者と企業間契約栽培を増やすことにした。

キムチ関連業界も低価格攻勢で外食業界を占領した中国産キムチを押し出すため、販路確保に積極的に乗り出している。大韓民国キムチ協会は、安価で国内産キムチを供給することができるように外食業界と生産業者をつなげるプラットホームを開発中だ。例えば、江原道春川(カンウォンド・チュンチョン)にあるフランチャイズ会社が付近にある国内産キムチ生産会社と取り引きしたい場合、このサイトを通じて会社を探して供給価格、味、熟成度などを協議して契約を結ぶ形だ。

大韓民国キムチ協会のイ・サンジプ専務は「一年中ハクサイを安定的な価格で供給するためには、キムチ生産会社にハクサイ保存施設の設置を支援するなど、ハクサイの価格が急騰しないようにする実質的な支援が必要だ」として「生産会社と飲食業界などがプラットホームを通じてつながり、お互いに適正な価格を探る動きが活発に行われれば、肯定的な結果が出ると思われる」と話した。



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