ソウル図書館の外壁に新型コロナウイルス感染拡大防止に向け旧正月連休の社会的距離確保を呼び掛ける垂れ幕が設置されている。キム・サンソン記者
ソウル市は9日にオンライン会見を開き、新規感染者90人が発生したと明らかにした。100人を下回ったのは昨年11月17日から83日ぶりだ。ソウル市のパク・ユミ市民健康局長は「83日ぶりに新規感染者が2桁に減ったが、医療機関や公共施設などで散発的集団発生が持続しており、旧正月連休に接触が頻繁になれば感染再拡大の危険がある」と話した。感染者数は減ったが、病院などを中心に集団感染が発生しており安心するには早いということだ。
◇東大門区・銅雀区の病院で相次ぐ感染
実際に集団感染が発生した漢陽(ハニャン)大学病院の他にも東大門区(トンデムング)と銅雀区(トンジャクク)の病院で相次いで感染者が出ている。東大門区のある病院では入院患者1人が4日に初めて陽性判定を受けてから感染者が相次いで発生している。7日には8人が陽性判定を受け、8日には5人が追加で陽性が確認された。この病院から出た感染者は14人に達する。感染者発生により検査を受けた人数は624人だ。
ソウル市は「疫学調査で最初に感染者が出てきた多人室病棟はベッド間隔が約1メートルと近い方で、高齢者が入院しており患者の大部分で看病者が常駐していた」と説明した。感染者が発生したのは2つの病棟で、ソウル市はコホート(同一集団)隔離を通じて患者の再配置に乗り出した。
銅雀区にある病院でも6日に入院患者が陽性判定を受け集団感染につながった。関連感染者は合計7人だ。ソウル市は「入院前の検査では陰性だったが入院中の追加検査で陽性者がいた。同じ病室に入院中だった患者と該当病棟の従事者から感染したとみて疫学調査を進めている」と明らかにした。ソウル市は感染者が発生した病院の該当病棟は移動禁止措置を取り患者を再配置したと説明した。
◇無症状者増える
一方、ソウル市によると総感染者数は2桁に落ちたが、無症状感染者の割合は高まった。感染者のうち無症状者の割合は1月第3週に31%台だったが第4週には40.5%に高まった。2月第1週には無症状感染者の割合が41.9%まで増えた。
パク局長は「無症状者の割合が少しずつ上がっているのは、疑いがある市民が積極的に検査したためのようだ」と説明した。ソウル市の集計によると、無症状者の発生が多かった年齢帯は50代で約21%だった。パク局長は「残りの年齢帯でも無症状感染者が多く発生している。若い層は活動量が多く本人が知らない状況で他の人に感染させる場合があるため積極的に検査し個人防疫ルールをしっかり守ってほしい」と話した。
この日基準でソウルの累積感染者は2万5369人だ。死亡者がさらに2人発生し累積死亡者は341人に増えた。死亡者は80代が1人と50代が1人で、基礎疾患があり入院または救急室での治療中に死亡した。新型コロナウイルス感染者の死亡率は1.34%だ。
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