◇大統領はワクチン購入を強調していたというのに
青瓦台核心関係者は「文大統領がワクチン供給状況に支障が生じうるという事実をはっきりと認識した時点は10月以降だと推測する」と話した。あわせてこの関係者は10~11月ごろ、青瓦台非公開会議のときにあったという文大統領の発言内容を伝えた。
それによると、文大統領はワクチン確保状況に対する報告を受けて「無理をしてもワクチンを確保せよ」と強く指示した。するとある参謀が「製薬会社側が高額のお金を要求している」と答えた。これに対して文大統領は再度「財政的なことには気を遣わず、無理をしてもワクチンを確保せよ」と話したという。
実際、姜ミン碩(カン・ミンソク)報道官は22日、文大統領がかなり以前からワクチン物量の確保を強調したとし、関連発言をいくつか紹介した。しかし、結果的に大統領の指示がしっかりと履行されなかったという批判は避けることができないものとみられる。
朴凌厚(パク・ヌンフ)福祉部長官は先月17日、国会保健福祉委員会に出席して「(ファイザーとモデルナが)むしろわれわれに早く契約しようと話している状況」と話した。まるでいつでも物量を確保することができるというようなニュアンスだった。その頃、青瓦台関係者たちも「韓国はコロナに対する統制がしっかり行われいるので、まだ検証されていないワクチンを急いで購入する理由は全くない」という言葉を繰り返した。
これと関連してTF関係者は「一部製薬会社の研究成果が表面化した10月頃が最後にベッティングできた機会だったが、その機会を逃してしまった」と話した。
◇誰かが「間違った情報」を注入した
青瓦台と与党関係者の間では数カ月前から「来年1月に市販される国産コロナ治療剤が『ゲームチェンジャー(Game Changer)』になる」という言葉がコロナ対応の公式マニュアルのように議論されてきた。
このような立場は文大統領の現場視察にも反映された。
文大統領は10月15日、SKバイオサイエンスを訪問して「治療剤は年内に本格生産を、ワクチンは来年までに開発完了を待てるようになった。生産量の一部を国民にまず供給することができるようになるなら、ワクチンの安定的確保にも大きい力になるだろう」と話した。先月18日、仁川(インチョン)バイオ産業の現場を訪問したときも「今年末に抗体治療剤と血しょう治療剤を市場に公開することができるだろう」とした。
しかし、このような期待には盲点がある。
政府核心要人は「タミフルは新型インフルエンザに対する汎用完治治療剤である反面、発売を控えたセルトリオンの製品は重症疾患につながるのを遮断する目的の軽症注射剤の概念」としながら「完全に異なる性格の治療剤であるセルトリオンの製品は、現状況において決してゲームチェンジャーにはなることはできず、ワクチンと治療剤を併行することだけが唯一の代案」と話した。
また他の与党要人は「治療剤に対する盲信の核心にはセルトリオンという会社があり、偶然にも徐廷珍(ソ・ジョンジン)セルトリオン会長が盧英敏(ノ・ヨンミン)大統領秘書室長と同郷で同年代」としながら「このため大統領に誤った情報を注入した背景に盧室長を中心にするいわゆる『忠北(チュンブク)マフィア』がいるのではないかという陰謀説まで登場しているのに、青瓦台はちゃんとした対応もできなくなっている」と話した。
青瓦台関係者は「ワクチン確保に事実上失敗し、過去1年間積み上げてきたK防疫の成果はすでに水泡に帰した状態」とし「大統領の息子までSNSで世論と直接対応して問題を大きくしている渦中に30%台の支持率で耐えているのも奇跡だと考える」と話した。続いて「現状況を打開するには大統領が直接出て、より率直に現実を認め、謝るべきことは謝る必要があるという要求も少なくない」とし「しかしこのような忠言が報告されれば、毎回核心参謀が『では大統領が謝罪でもしろということか』と反発していてもどかしい」と付け加えた。
また他の関係者は「大統領に報告される情報の大部分を共有する李震錫(イ・ジンソク)国政状況室長が医師出身だが、状況がなぜこのようなところまできたのか全く理解できない」と批判した。
「いっそ逆賊になるほうがいい」…ゴールデンタイム逃した韓国ワクチンTFの内部事情(1)
青瓦台核心関係者は「文大統領がワクチン供給状況に支障が生じうるという事実をはっきりと認識した時点は10月以降だと推測する」と話した。あわせてこの関係者は10~11月ごろ、青瓦台非公開会議のときにあったという文大統領の発言内容を伝えた。
それによると、文大統領はワクチン確保状況に対する報告を受けて「無理をしてもワクチンを確保せよ」と強く指示した。するとある参謀が「製薬会社側が高額のお金を要求している」と答えた。これに対して文大統領は再度「財政的なことには気を遣わず、無理をしてもワクチンを確保せよ」と話したという。
実際、姜ミン碩(カン・ミンソク)報道官は22日、文大統領がかなり以前からワクチン物量の確保を強調したとし、関連発言をいくつか紹介した。しかし、結果的に大統領の指示がしっかりと履行されなかったという批判は避けることができないものとみられる。
朴凌厚(パク・ヌンフ)福祉部長官は先月17日、国会保健福祉委員会に出席して「(ファイザーとモデルナが)むしろわれわれに早く契約しようと話している状況」と話した。まるでいつでも物量を確保することができるというようなニュアンスだった。その頃、青瓦台関係者たちも「韓国はコロナに対する統制がしっかり行われいるので、まだ検証されていないワクチンを急いで購入する理由は全くない」という言葉を繰り返した。
これと関連してTF関係者は「一部製薬会社の研究成果が表面化した10月頃が最後にベッティングできた機会だったが、その機会を逃してしまった」と話した。
◇誰かが「間違った情報」を注入した
青瓦台と与党関係者の間では数カ月前から「来年1月に市販される国産コロナ治療剤が『ゲームチェンジャー(Game Changer)』になる」という言葉がコロナ対応の公式マニュアルのように議論されてきた。
このような立場は文大統領の現場視察にも反映された。
文大統領は10月15日、SKバイオサイエンスを訪問して「治療剤は年内に本格生産を、ワクチンは来年までに開発完了を待てるようになった。生産量の一部を国民にまず供給することができるようになるなら、ワクチンの安定的確保にも大きい力になるだろう」と話した。先月18日、仁川(インチョン)バイオ産業の現場を訪問したときも「今年末に抗体治療剤と血しょう治療剤を市場に公開することができるだろう」とした。
しかし、このような期待には盲点がある。
政府核心要人は「タミフルは新型インフルエンザに対する汎用完治治療剤である反面、発売を控えたセルトリオンの製品は重症疾患につながるのを遮断する目的の軽症注射剤の概念」としながら「完全に異なる性格の治療剤であるセルトリオンの製品は、現状況において決してゲームチェンジャーにはなることはできず、ワクチンと治療剤を併行することだけが唯一の代案」と話した。
また他の与党要人は「治療剤に対する盲信の核心にはセルトリオンという会社があり、偶然にも徐廷珍(ソ・ジョンジン)セルトリオン会長が盧英敏(ノ・ヨンミン)大統領秘書室長と同郷で同年代」としながら「このため大統領に誤った情報を注入した背景に盧室長を中心にするいわゆる『忠北(チュンブク)マフィア』がいるのではないかという陰謀説まで登場しているのに、青瓦台はちゃんとした対応もできなくなっている」と話した。
青瓦台関係者は「ワクチン確保に事実上失敗し、過去1年間積み上げてきたK防疫の成果はすでに水泡に帰した状態」とし「大統領の息子までSNSで世論と直接対応して問題を大きくしている渦中に30%台の支持率で耐えているのも奇跡だと考える」と話した。続いて「現状況を打開するには大統領が直接出て、より率直に現実を認め、謝るべきことは謝る必要があるという要求も少なくない」とし「しかしこのような忠言が報告されれば、毎回核心参謀が『では大統領が謝罪でもしろということか』と反発していてもどかしい」と付け加えた。
また他の関係者は「大統領に報告される情報の大部分を共有する李震錫(イ・ジンソク)国政状況室長が医師出身だが、状況がなぜこのようなところまできたのか全く理解できない」と批判した。
「いっそ逆賊になるほうがいい」…ゴールデンタイム逃した韓国ワクチンTFの内部事情(1)
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