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韓国、新型コロナの第3次流行に“ブラックアウト年末”の兆し

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ソウル龍山区梨泰院洞を訪れる人が減り街が閑散としている。ユン・サンオン記者

「新型肺炎のせいでとうてい持ちこたえられず年末に行こうとしていた済州道(チェジュド)旅行の日程を数日前に取り消しました」

違約金まで払って済州旅行を取り消した大学生のチョン・ミニョンさん(23)は無念の表情を浮かべていた。また「5日連続で新規感染者数が300人台を超えるなど新型肺炎の拡大傾向が尋常でなく、自宅で家族と年末を送ることにした」と話した。

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の「3次大流行」の兆しが大きくなると政府と防疫当局が首都圏の社会的距離の確保を現行第1.5段階から第2段階に24日0時から引き上げることにした。これに伴い、年末旅行はもちろん、同窓会・忘年会など各種集いを取り消す動きが広がっている。華やかな年末の代わりに真っ暗な年末という意味で「ブラックアウト(暗転)年末」という新造語まで登場した。


ソウルに住む会社員パクさん(26)は「今週末から年末まで約束が一杯だったが、全部取り消した」と話した。大学生のチェさん(27)も「今年新型肺炎で約束をほとんど年末に先送りしたが、それさえも取り消すところ」としながら「このような傾向なら年末にはグーグル ミート(Meet)のようなビデオチャットで友達と会うしかない」と打ち明けた。

従来と違う年末の雰囲気に苦しさを訴える人々もいた。大学院生のパク・ソヒョンさん(27)は「年末、音楽番組を傍聴しようと手紙を送っておいたが、番号札を選ぶ前に取り消しになったという話を聞いて気分が良くなかった」として「新型肺炎がまだ終わっていないという事実に腹が立ちながらも、何もできないと思うと無気力になる」と打ち明けた。公務員のチさん(28)も「よく会えない友達と1年に一回ずつ同窓会形式の年末会を行っているのに今年は難しそうだ」として「今年12月は部屋でテレビで映画を観ながら年末なのか日常なのかを分からない年末を送りそうだ」としてため息を吐いた。

大規模な年末公演行事も相次ぎ取り消しになっている。19~22日に予定された「明日はミスタートロット」TOP6コンサートは無期限延期された。バンドの紫雨林(ジャウリム)も今月27~29日ソウル・オリンピック公園オリンピックホールでコンサートを開催する予定だったが、社会的距離の確保が引き上げられて取り消した。1953年から毎年開かれた普信閣(ポシンカク)の「除夜の鐘」打鐘行事も今年は新型肺炎で開かれない。ソウル市は各種行事をオンラインだけで行う計画だ。

新型肺炎の影響を受けた自営業者の苦悩はさらに深まっている。日曜日である22日昼間12時30分、京畿道龍仁(キョンギド・ヨンイン)のある韓国式食堂。100席余り規模の食堂には週末昼休みなのにお客さんが4人しかいなかった。この食堂社長は「年末を控えて青天の霹靂か」として「今年かろうじて持ちこたえているが、社会的距離の確保第2段階が施行されれば年末の特需すら逃がすだろう」としながらため息を吐いた。距離の確保が第2段階に引き上げられれば午後9時から売り場を運営することができない。城南市中院区(ソンナムシ・チュンウォング)で9年間食堂を運営するチさん(53)は9月「第2.5段階」当時を「悪夢のようだった」と思い浮かべた。チさんは「10月末から売り上げが少しずつ回復するようだったが、再び第2段階だなんてため息から出てくる」として「15年間商売を続けてきたが、このように大変だったことはなかった」と話した。

翌月3日大学修学能力試験(大学受験)を控えた受験生や父兄も焦燥感が募る。この日、城南市のあるスタディカフェで会った浪人生は「感染者急増のニュースを聞くたびにとても恐ろしい。試験前まで大きな問題なく過ぎたら良いだろう」と話した。

共稼ぎの親たちの心配も大きい。小学生2人を育てるキムさん(45)は「新型肺炎初期の時は姑が家にいる子供たちの面倒を見てくれたが、遠隔授業が続いてお願いすることも難しくなった」として心配した。ネットのママ向け情報サイトには「子供たちと親がまた苦労しそうだ」などの文章が目についた。

政府は23日から公共部門に社会的距離の確保第2段階に該当する服務管理指針(「公共部門防疫管理強化方案」)を適用することにした。人事革新処が22日報告して中央災害安全対策本部が承認した該当案によると、公務員、公共機関、地方公企業など全国すべての公共部門人材のうち3分の1は在宅勤務を実施する。出勤した職員も出勤と昼休みを分散して国民の安全などを除いた不要な出張は原則的に禁止する。対面の集い・行事・会食などをして新型肺炎に感染したり伝播したりした公務員は問責する。

21日の「中等教師任用試験」に感染と判定された受験生67人が試験を受けることができなかったことに関連して教育部は22日「事前に『感染者受験不可』と告知したため、追加試験など救済策を検討していない」と明らかにした。この67人はソウル銅雀区鷺梁津(トンジャクク・ノリャンジン)の採用試験塾に関連した感染者だ。しかし、法曹界では「憲法上職業の自由と平等権を不当に侵害した事例なので救済策が必要だ」という主張が出た(チョン・テウォン弁護士)。



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