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韓国、新型コロナの余波による国防費削減でF-35A戦闘機導入に遅れか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

米国から韓国に向け出発したF-35A戦闘機。昨年3月に韓国空軍初のステルス機となるF-35A戦闘機2機が清州基地に到着した。[写真 防衛事業庁]

韓国政府は16日、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう緊急災害支援金の財源確保に向け7兆6000億ウォン(約6680億円)規模の追加補正予算案を編成し、F-35Aステルス戦闘機事業などが含まれた国防費の一部を削減することにした。

この日の臨時閣議で確定した「2020年度第2回追加補正予算案」により減った国防費は総額9047億ウォンで、政府官庁の予算削減のうち最も多くの部分を占めた。削減対象に上がった防衛力改善費は具体的に、F-35A(3000億ウォン)、海上作戦ヘリコプター(2000億ウォン)、イージス艦(1000億ウォン)事業などだ。

国防部のキム・イルドン戦力政策官はこの日の定例会見で「F-35Aとイージス戦闘システム導入は今年支払うことにしていた一部の金額を来年に支払うことにして米国政府と協議中。国内防衛事業の育成と保護の次元から海外導入事業を中心に減額した」と説明した。


国防部は代金支払いを先送りしても装備導入時期には影響がないという立場だ。F-35A戦闘機購入はメーカーではなく米国政府に代金を支払う海外軍事販売(FMS)形式で進められる。韓国は毎年決められた金額を米国政府に支払い、メーカーは事業推進経過に基づいて米国政府から資金を受け取る。

軍関係者は「現在F-35Aの口座残高は2兆ウォンを超えており十分だ。最近ドル相場が急騰したので支払い時期を先送りすれば予算節減効果もある」と話した。

防衛事業庁は2014年に7兆4000億ウォンを投じてF-35A戦闘機40機を購入することに決めた。昨年まで13機が韓国に引き渡され、今年中に26機、来年までに合わせて40機を導入する。

イージスシステム導入も同じ方式で今年支払われる代金を来年に先送りする計画だ。海上作戦ヘリコプターは新型コロナウイルス感染拡大の余波で事業進行がやや遅れている。キム政策官は、「新型コロナウイルスにより国外試験評価が遅れていることを考慮し減額した」と説明した。事業推進過程を見て代金を支払う計画だ。

国防部は国際原油価格が下落して減った燃料費不用額2120億ウォンも緊急災害支援金の財源に回した。国防部のイ・ヨンビン計画予算官は「昨年のF-5、F-16事故により訓練が縮小され不用が多かった」と説明した。

このほかにも▽設計と工事発注日程点検などにともなう軍一般支援施設工事費調整(967億ウォン)▽機動・航空装備整備事業年賦率調整(720億ウォン)▽予備軍訓練延期などにともなう削減(240億ウォン)による予算節減額も緊急災害支援金に含まれた。



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