ヘッジファンドのエリオットが現代自動車グループの株式10億ドル分を取得し、支配構造改革を要求した。ソウル良才洞(ヤンジェドン)の現代車・起亜車の社屋内部。(中央フォト)
彼らの主張は言葉で終わらない。企業が動かなければ行動で見せる。持ち株比率を武器に取締役会を動かして取締役を交代させる。最高経営責任者(CEO)、さらに筆頭株主もターゲットになる。敵対的M&A(企業の合併・買収)を通じて企業経営権を奪ったりもする。「行動主義投資(activist investment)」だ。
ヘッジファンドのエリオットが現代自動車グループを目を向けた。エリオットは3日(現地時間)、「10億ドル(約1500億円)以上の現代モービス、現代車、起亜車株を取得した」とし「現代車は構造調整が必要だ。会社と株主の利益のためにより多くの努力をしなければいけない」と公式声明を発表した。エリオットマネジメントはポール・シンガー会長が率いるヘッジファンドで、行動主義投資を標ぼうする会社だ。
エリオットは韓国で時価総額1位のサムスンに続いて、3位の現代車を新しいターゲットにした。エリオットは現代車グループの支配構造を問題視した。現代車と起亜自動車、現代モービスなど現代車グループの核心系列会社の出資構造を改編し、組織構造調整も必要だと主張した。
先月28日に現代車グループは現代モービスを軸とする支配構造改革案を発表した。株式持ち合い構造をなくし、支配構造を一元化する方向だ。エリオットはこれを歓迎するとしながらも、細部的な中長期計画が非公開である点を問題に挙げた。内容を共有し、株主に利益になるよう改編計画を実行すべきという要求だ。
エリオットはこの日明らかにした声明書を通じて、この要求が「最初の段階(first step)」という点を明確にした。現代車経営陣の対応によってはさらに強度を高めて別の「行動」をとる可能性もあるという警告でもある。
ブルームバーグ通信は「現代車はサムスンに続いて韓国を代表する大企業であり、現在公正取引委員会委員長になった金尚祖(キム・サンジョ)教授をはじめ少数株主活動家の批判を受けてきた」と伝えた。エリオットが現代車を相手に攻撃できる点は少なくないという指摘だ。
2年前にサムソンを攻撃したエリオット…今度は現代車に宣戦布告(2)
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