韓国政府はコメ市場を開放（関税化）しても輸入量は現在より大きく増加しないと見ている。韓国産米の昨年平均価格はキログラム当り２１８９（約２１４円）ウォンだった。米国産米値（７９１ウォン、約７７円）より３倍高い。関税率を３００％は付けてこそ韓国米が韓国内市場で価格競争力を維持することができるという話だ。このために政府はコメ関税率４００％を世界貿易機構（ＷＴＯ）に通知する予定だ。農林畜産食品部関係者は「『開放』という言葉に抵抗感があるということは理解しているが開放しなければ義務輸入量を増やさなければならないのが国際交易の現実」としつつ、「関税を５％だけ付ける義務輸入量を増やすより原則的に門を開くものの関税を高く賦課するのがコメ農家や国家全体的により有利だと見ている」と話した。

韓国政府がＷＴＯに「コメ市場を開いて関税率を４００％にする」と通知する時期は９月だ。以後１０～１２月これに対して異議を提起する国がなければ政府が発表した関税率で韓国内コメ市場が開かれる。ナム・テホン農林畜産食品部報道官は「関税率はまだ公式に決まっていない」とし、「韓国内のコメ産業保護方法を『輸入量制限』から『関税化』に変えたものと理解してほしい」と話した。農民とコメ開放反対論者などが政府方針を批判する理由も関税率から出ている。政府は高率関税適用を計画しているが、これを米国・中国のようなコメ輸出国が認めるかということだ。現在の米国は韓国にコメ関税率１５０％を要求していると知られている。これを基に交渉を行うならば政府が目標にした４００％に至らない関税率が決定される可能性もあるということだ。また、開放初年度に高い関税率を賦課しても通商圧力が絶えず加われば工業製品輸出国である韓国としてはこれを守ることは困難だというのが反対論者の論理だ。パク・ヒョンデ全国農民会総連盟（全農）政策委員長は「反対世論がふくらむ状況で政府が当面の危機を免れるための約束はしてはいけない」とし、「関税率を法に明示する水準の約束が必要だ」と批判した。

韓国政府「高率関税でコメ保護」農民「関税率法に明示を」（２）