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<韓国旅客船沈没>船長に殺人罪適用を検討

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

船長のイ・ジュンソク容疑者(69)

韓国旅客船セウォル号沈没事故を捜査中の検警合同捜査本部(以下、合捜本部)は22日、船長のイ・ジュンソク容疑者(69)や航海士などに「不作為による殺人」容疑を適用する方向で綿密に検討している。

15人の船舶職乗務員のうち誰ひとりとして乗客救護措置をしなかったことが明るみになるにつれてのことだ。不作為とはどのような行為もしないことを意味する法律用語。

合捜本部の関係者はこの日、「彼らに対して殺人罪が適用できるかどうかを判断するために判例と法理を調べている」とし、「現在は事実関係を確定することが先だ」と話した。


合捜本部はまた、この日海洋水産部(以下、海水部)に韓国海運組合と韓国船級に対する監査資料を要請するなど、海水部にも捜査を拡大させている。

合捜本部は、セウォル号沈没事故を起こした清海鎮(チョンヘジン)海運などに対して海運組合が監督を正しく行っていたかについて調査してきた。海運組合は海運会社の会費で運営されている利益団体で、船舶の運航地図・監督に対する規制権限を政府から委任されている。

合捜本部は韓国船級の検査のやり方とあわせて、海水部の韓国船級に対する監査が適切に行われていたかについても調査を進めていく方針だ。韓国船級は今年2月、セウォル号に対する安全検査で「異常なし」という判定を下した。韓国船級にはキム・ギュソプ政府代行検査本部長など海水部出身の官僚がいる。

合捜本部はこの日、危険にさらされていた乗客を放置したまま逃げた容疑(遺棄致死)で1等航海士のK(42)とS(34)、2等航海士K(47)、機関長P(54)など4人を拘束した。この4人には全員、遺棄致死および受難救護法違反容疑が適用された。これを受けてすでに拘束されているイ・ジュンソク船長(69)など3人を含む7人に増えた。自殺を試みた機関士S(58)ら船員2人は被疑者身分で調査を受けている。

1等航海士のKは事故当時、珍島(チンド)海上交通管制センター(VTS)と交信した船員だ。合捜本部は彼ら船員を対象に、船長の退船指示の有無とあわせてブリッジ(操縦室)に集まって脱出の共謀を図ったかどうかについて調査中だ。捜査チームは、当時は船長の退船指示がなかったものと把握している。

これについて航海士Sは「船長が乗客に対して退船命令を下して無電で知らせた」とし、「船員に対する退船命令は船が90度近く傾いた時点で下りた」と主張している。航海士Kも「救命艇を操作しようとしたが、そこまで行くのが大変だった」とし、「救助を試みようとはした」と釈明した。



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