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香港で会った日本のスター作家・村上隆、「東日本大震災以後…」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

村上隆の新作『花と共にした自画像』100x100センチ。燃えるような地球にはがい骨がひしめく。しかしこの混沌の中にも花が満開に咲く。(写真=村上隆/カイカイキキ)

村上隆(51)。日本現代美術の力を世界に知らしめた美術家だ。2008年、米時事週刊誌タイム選定の『世界で最も影響力のある100人』に名前を挙げた。2010年フランスのベルサイユ宮殿を自身のポップアートアイコンで覆って話題になった。フランス美術情報会社アートプライスが昨年の競売総額を基準に選んだ現代美術界(1945年以後出生)の順位で13位を記録した。

村上氏が7月4日、ソウル太平路(テピョンノ)のサムスン美術館プラトー(以前のロダンギャラリー)でアジア初の回顧展『Takashi in Superflat Wonderland』を開く。『アートバーゼル香港』のVIP開幕を翌日に控えた21日、彼と香港の現地で会った。世界的アートフェアであるアートバーゼルチームが引き受けた香港アートフェアの初めての行事らしく、アジア進出を狙う西欧の大型画廊の熱い角逐戦が繰り広げられていた。

<7月プラトーで回顧展開催>


村上氏はフランスのエマニュエル・ペロタン・ギャラリー香港支店の看板スターだった。香港 のConnaught Road50番地の展示場には、村上が20年余りかけて描いてきた、彼の分身のような『Mr. Dob』『Kaikai』『Kiki』キャラクターや彼の自画像が1つのキャンバスに込められた作品がかかっていた。このような“スーパーフラット”シリーズ16点と、腹を出してメガネをかけた自身の姿をユーモラスに形象化した金銅の彫刻1点が出品された。

村上氏は自画像キャラクターのように白いシャツにカーキ色の半ズボン、真っ赤なサスペンダーをしてベレー帽をかぶったまま現れた。前日の白いスニーカーにぶかぶかの洋服ズボンとグレーのチョッキで“善良な姿”を演出したのとは対照的だった。

彼の自画像は、この世の圧力にお手上げといったような姿だった。

村上氏は「東日本大震災以後、思うことが多かった。幸せがあふれるような既存のテーマに、がい骨や下から燃え上がってくる花火などを加えたのもそのような理由からだ。災難で崩れた日本社会、特に犠牲になった子供たちのことを思った。しかしこのすべての絵に花を描き入れて、世の中に対する変わらない希望を込めた」と話した。

彼に難しい質問を投げた。「商業的だという批判をたくさん受けているが」と尋ねるとすぐに「それはすでに10年前からうんざりするほど聞いた話だ。私にとっては流行を過ぎた質問」と一蹴した。彼は「芸術家として興味深い考えを実現することが重要なだけだ。作家にとって重要なのは2種類、crazyに、patientでなければならないということ。それでこそあきらめずに最後まで進むことができる」と強調した。

彼は2001年ロサンゼルス現代美術館で、日本のオタク文化を新しく解釈した『Superflat』展で注目された。

村上氏は青少年期に漫画に没頭したいわゆるオタクであった。1993年、東京芸術大学日本画専攻で博士課程を修了した。このような経歴を生かして伝統日本化の平面性とアニメーションの2次元的表現を組み合わせたのが“ スーパーフラット”だ。東洋と西洋、悲観と楽観、大衆文化と高級芸術といった相克するものの境界が崩れ、すべてのものが平たくなったという意だ。日本のオタク文化と西欧ポップアートが結びついた“ポックアート(POP+OTAKU)”という芸術世界だ。

<バブルがはじけた美術市場、振り返る機会>

村上氏は新作の自画像シリーズについて「美術市場のバブルがはじけた後、私自身を振り返り私の位置を再確立したかった」と説明した。

このような自省の芸術が7月、韓国の観覧客らと出会うことになる。彼は「今まで出さなかった大型絵画や彫刻を公開する予定だ。私もやはり期待が大きい」と話した。



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