８－９日に板門店（パンムンジョム）で開かれた南北高位級軍事会談のための実務会談は決裂したが、南北の宣伝戦は続いている。

政府消息筋は「北朝鮮が会談を決裂させたことについて意外だという分析も多いが、別の見方をすれば結果は明らかな会談だった」とし「双方が有利な立場を確保するために場外戦を繰り広げている」と述べた。


会談が決裂した直後の９日午後、韓国政府は２ページ分量の報道資料を出した。続いて交渉代表のムン・サンギュン国防部北朝鮮政策課長（大佐）が核心議題である天安（チョンアン）艦・延坪島（ヨンピョンド）問題をめぐる双方の発言を詳細に説明した。これはほとんど前例がないことだ。

ムン代表は、会談の一時中断後、北側地域へ戻って帰ってきたイ・ソングォン北側代表が、会談開始１２分後に会談場を出て行った状況までも伝えた。ムン代表は天安艦爆沈を「特大型の謀略劇」とした北側の発言を公開し、「彼らが高位級会談で明らかにしようとした見解が分かった」と述べた。北朝鮮は最初から天安艦・延坪島挑発について謝罪する意思はなく、本会談が開かれても意味がないということだ。

青瓦台（チョンワデ、大統領府）の関係者は１０日、「私たちは北朝鮮の波状的対話攻勢に誠意がないという判断で会談に臨んだ」とし「政府が会談決裂後、会談の状況をそのまま公開し、天安艦・延坪島挑発に対するわれわれの原則的立場を改めて明らかにしたのは、北朝鮮の宣伝戦に備える次元でのことだ」と説明した。

１０日、北朝鮮の宣伝戦が始まった。軍事会談の北側代表団公報を通して「わが軍隊と人民はこれ以上共存する必要を感じない」と事実上の対話断絶を宣言した。

また会談を冗長に説明しながら南側を攻撃した。「南北軍部対話で表れた逆賊連中の不純な内心を明らかにする」と題して、「議題設定での片意地」「代表団構成と関連する非道徳」「会談延期主張の黒い内幕」などの副題を付けながら一つひとつ自らの立場を説明した。韓国政府に対して「傀儡」という言葉を１９回も使った。「逆賊連中」という表現も１２回使った。

北朝鮮の主張と関連し、ムン代表はこの日の北側の主張のうち事実でない部分について詳細に説明した。ムン代表は「会談現場で天安艦・延坪島問題をあいまいに済ませようという北側の意図が確認された」と非難した。ムン代表は、「北朝鮮が実務会談を提案すれば応じるか」という質問に対し、「対話の扉は常に開かれている。どんな条件で提案するかによって判断する」と答えた。



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