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【コラム】権力の傲慢=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
人と同じように権力も尊大に見えれば実際に尊大なのだ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)特別監察班の逸脱は権力の自画像だ。警察に知人の建設業者に対する捜査内容を聞き、平日の勤務時間に接待ゴルフをしたのがすべて事実なら、腕章をつけた紅衛兵の生意気な甲質(カプチル、パワハラ)と何が違うのか。チョ・グク民情首席所管の反腐敗秘書官室特別監察班は司正機関から派遣された公務員で組織された現代版暗行御史だ(注:暗行御史とは、李氏朝鮮時代に国王の命を受けて地方官の監察などを秘密裏に行った官吏のこと)。権力型不正を監視するよう「馬牌」(身分証明証に相当)を与えたところ、自ら不正をしたといえる。危険千万な状況だ。

民情首席室は権力が健康的に動くためのコードが内蔵された秘密の組織なのに、万人のうわさ話の種になるのは不吉な信号だ。朴槿恵(パク・クネ)政府没落の信号弾もここから出てきた。いわゆる「チョン・ユンフェ文書」を作成した公職秘書官室パク・グァンチョン警正(警視正に相当)は「大韓民国権力序列1位は崔順実(チェ・スンシル)、2位はチョン・ユンフェ、3位は朴槿恵大統領」と暴露した。朴槿恵権力が自滅した廃虚の上に建てた文在寅(ムン・ジェイン)政府の特殊権力が、権勢を借りて威張っている場面は決して愉快でない。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府で民情首席を務めた文大統領はこのような青瓦台権力のフィジオロジーをよく知っている。文大統領は当時司正秘書官を通じて特別監察班を運営した張本人だ。文首席は「特別監察班の権限乱用を防止して国民の誤解を払拭させる」ために、監察対象と業務範囲を大統領令で釘を指しさえした。


大統領になったあと、地方選挙直後の今年6月18日には首席補佐官会議を主宰して「歴代政府を見ても、2年目、3年目にこのように入れば道徳性という面でもいつもこのように事故が起きた。我が民情首席室が悪役も引き受けてもらわなくてはならないようだ」と述べた。ところが信じていた特別監察班が事故を起こして全員交代させられた。

なぜこのようなことが起きたのか。一言で言えば青瓦台が強大になりすぎたためだ。そのため天の恐ろしさを知らずにふざけて事故を起こしたのだ。アーノルド・トインビーは、歴史を変えるのに成功した創造的マイノリティは過去に成功体験がある自身の能力と方法を過度に信じて偶像化の間違いを犯しやすいと考えた。これを「ヒュブリス(Hubris)」と表現した。神の領域を侵そうとするほどの傲慢を意味する、ギリシャ語「hybris」を語源とする言葉だ。「成功の逆説」に陥った文在寅政府のヒュブリスが問題だ。



【コラム】権力の傲慢=韓国(2)


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