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【社説】大統領の電話会談内容を流出すればどの国が相手にするだろうか=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓米首脳間電話会談内容の流出は経緯がどうであれ誤ったことだ。3級国家機密である首脳間電話会談の内容を暴露する場合に生じる国家的被害は言葉で表せないほど大きい。外交機密を流出する国をどの国が信頼して奥深い話をしようとするだろうか。自由韓国党のカン・ヒョサン議員の暴露に対して保守派の元高位外交官と同党議員も「国益を害する行為」と批判した事実をカン議員と韓国党は重く受け止めてほしい。自由韓国党側はカン議員の暴露をめぐり「政権の屈辱外交と国民扇動の実体を呼び覚ました公益情報提供の性格」とかばっているが、これは日和見主義的な解釈だ。

電話会談の内容を知らせた張本人が他でもなく外交機密の重要性をよく分かっているベテラン外交官という点も情けない。清廉と秘密厳守など公職社会の規律は厳重でなければならない。問題の外交官がカン議員との個人的学縁を理由に機密を流出しようとしたなら極めて深刻な事案だ。最近起きた公職社会、特に外交部の紀綱弛緩事件は一度や二度ではなかった。「しわだらけの太極旗」「“甲質(パワハラ)”大使」など、あってはならないことが相次いだ。この際に崩れた紀綱を必ず立て直さなければならないだろう。

政治家が知る権利などあらゆる口実で国家機密の重要性を無視してきたのは昨日今日のことでない。このような悪習を清算するためにも野党が提起した共に民主党のチョン・チョンレ元議員の機密流出疑惑も追及する必要がある。チョン元議員は昨年、総合編成チャンネルに出演して「〔文在寅(ムン・ジェイン)大統領とドナルド・トランプ米大統領が〕電話会談したことをローデータ(raw data・原資料)ですべて見た」として「録音でない議事録」と話した。今回俎上に載せられると、彼は青瓦台(チョンワデ、大統領府)の資料を土台にしたものだと言い逃れるが、電話会談の内容を流出した可能性を完全に排除することはできない。


今回の事態に対する青瓦台の対応もすっきりしない。「文大統領がトランプ大統領の訪日直後である5月末に韓国を訪問してほしいと要請した」というカン議員の主張が出ると、青瓦台は全面否認した。コ・ミンジョン青瓦台報道官は「報道された内容の中で訪韓形式、内容、期間など全く事実でない」と明らかにした。同時に、青瓦台は外交機密流出を問題にして情報提供者の探索を始めた。機密流出は事実だが、内容は間違っているというのは釈然としない論理に違いない。だから政府が果たして真実をいっているかを疑わざるを得ない。

政府が首脳間会談や電話会談の内容を都合に合わせて発表するのは今に始まったことでない。だが、過去いつにもまして文在寅政府になって「同じ通話、他の内容」現象は激しくなった。韓米首脳は北核問題に関連した重要な時点のたびに電話で意見を調整して電話会談が21回に達する。だが、通話後両国の発表内容を見ると、同じ対話に対する説明が合うか疑われるほどだ。青瓦台は主に「北朝鮮との対話に努力する文大統領の立場をトランプ大統領が支持した」という内容だった。一方、ホワイトハウスは「断固とした制裁圧迫を継続することで両国が合意した」という式だ。不法かどうかを問わず、カン議員の発表が注目されるのも釈然としない部分だ。韓米間疎通に関連した不必要な不信をなくすためにもこのような喜劇が繰り返されないように当局は努力してほしい。



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