国立水産科学院亜熱帯水産研究所が済州の海で捕獲したアオガニ [写真 亜熱帯水産研究所]
◆済州の海はすでに亜熱帯進入レベル
国立水産科学院・亜熱帯水産研究所は済州の海の温暖化を受け、亜熱帯に生息する個体の水産資源としての可能性に関する調査を進めると明らかにした。済州の海域はすでに年平均水温が亜熱帯基準に近づいている。亜熱帯の海は水温により区分するが、一般的には年平均水温が20度以上の海域をいう。済州の海が温かくなっている証拠は各種調査でも確認されている。
◆韓半島海域の水温58年間で1.6度上昇…世界平均の2倍
国立水産科学院によると、過去58年間(1968~2025年)の韓国周辺の表層水温は約16.0度から17.6度へと1.6度上昇した。同じ期間の世界平均の上昇幅(0.76度)の倍を上回る。済州道海洋水産研究院が調査した今年5月の済州沿岸の水温の年間変化幅はさらに大きかった。この時期の済州沿岸の表層水温は18.7度と、前年同期(16.57度)より2.13度高かった。
◆おいしいアオガニと捕ろうとして孤立事故も
最近、最も目を引く済州の海の変化はアオガニが現れている点だ。今月4日午後10時ごろ、西帰浦(ソギポ)の城山(ソンサン)付近で夜間にアオガニを捕ろうとした20代の観光客2人が満潮のため孤立し、海洋警察に救助された。救助の過程で海洋警察の隊員1人が足首をけがした。アオガニはインド洋や西太平洋などの熱帯・亜熱帯海域に主に生息する。
◆暖流に乗って済州へ…過去5年間に済州海岸定着の可能性
過去5年間、済州沿岸の全域で漁獲例が相次いでいる。青みを帯びた外殻が美しくワタリガニと味が似ているという噂がSNSで広まり、新しい食材としても関心を集めている。国立水産科学院はアオガニの流入経路や分布の変化、生態系への影響、産業的な活用可能性に関する調査に着手した。国立水産科学院のユン・ビョンイル研究員は「台湾や沖縄から済州に続く暖流に乗って幼生が移動し、済州の海域に定着した可能性が高い」とし「流入経路や分布、個体数の変化はもちろん、生態系への影響や産業的活用可能性まで総合的に調査し、新たな水産資源としての活用可能性を研究中」と述べた。
◆先月30日には3~4メートルのジンベエザメ目撃
済州の海の亜熱帯化の証拠はほかにもある。先月30日には、済州市涯月(エウォル)沖で体長3~4メートルと推定されるジンベエザメが目撃された。観光客を乗せたイカ釣り漁船がイカ釣りをしていたところ、船の下をゆっくりと泳ぐ姿が撮影された。熱帯・亜熱帯海域に主に生息するジンベエザメは世界で最も大きな魚類であり、体長が10メートル以上にまで成長する絶滅危惧種だ。済州海域で漁網に掛かったり死骸で見つかったりした事例はあったが、生きた個体が沿岸を回遊する姿が確認されるのは極めて異例だ。
◆東海岸のサメ出没も水温上昇が理由
これは東海岸で最近相次いでいるサメの出没状況とも関係がある。江陵(カンヌン)海洋警察署によると、今月4日に鏡浦(キョンポ)海辺沖と、安木(アンモク)海岸沖でサメが出没したという通報が相次いだ。先月9日には三陟(サムチョク)港近くで体長1.8メートルのホホジロザメが網に掛かった。専門家らはジンベエザメやホホジロザメが食物連鎖の変化による影響で済州と江陵に移動したとみている。水温が上昇したことで植物プランクトンや動物プランクトンが増え、これを餌とする小さな魚類や大きな回遊性魚種まで北上する現象が起きているということだ。
◆「冬の水温が2度上昇、亜熱帯生物が生き残る」
亜熱帯水産研究所のコ・ジュンチョル研究員は「以前より冬の水温が2度ほど上昇したことで、亜熱帯性の生物が生き残って繁殖する事例が増えている」とし「アオガニやジンベエザメなどの登場による海洋生態系の変化を継続的に観察・研究している」と話した。
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