北朝鮮のネゴヒャン女子サッカー団。[写真 EPA=聯合ニュース]
韓国政府内外では北朝鮮選手団の大会参加を意外と受け止める雰囲気だ。金委員長がここ数年にわたり対南断絶基調を強化し韓国を無視してきたためだ。基本的には大会に出場しない場合に受けることになる制裁を避け、国際的にスポーツ能力を誇示しようとするとみられる。
金委員長が今回の大会を「敵対的両国関係」基調をより鮮明に宣伝する機会として活用する可能性も小さくない。北朝鮮選手団が韓国で開かれる試合に参加し主催国と出場国以上の交流はしないならば、それ自体で南北が特殊な同族関係ではないとのメッセージ発信になるためだ。
北朝鮮当局が板門店を通ったりチャーター機を飛ばしたりせず第三国である中国の北京を経由して中国の民間航空機で仁川空港入りするルートで派遣するのもこうした分析を裏付ける。2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪では北朝鮮のハイレベル代表団は専用機を、選手団はチャーター機をそれぞれ利用した。また、民族五輪代表団と応援団、テコンドー代表団、記者団は板門店を通る陸路を利用し、芸術団は「万景峰(マンギョンボン)92」を利用する海路を選択した。
そのためネゴヒャン女子サッカー団選手団はAFCが主管する公式日程以外には韓国側と別途の交流日程に一切出ないだろうという見方も出ている。また、2014年の仁川アジア大会で黄炳瑞(ファン・ビョンソ)軍総政治局長、崔竜海(チェ・ヨンヘ)国家体育指導委員長、金養建(キム・ヤンゴン)対南秘書ら高官がともに韓国を訪問したが、今回は選手団だけ入国する可能性が大きい。
これと関連し統一部当局者は、今回の大会を「国際試合とクラブ対抗戦の2つの側面で見ている。政府が介入するのは違うようだ」と話した。その上で「政府の立場ではこの行事がうまく始まらなければならないというのが重要な意味。良い先例を作るために国際試合としてAFCを通じて運営されるようその枠組みを尊重していくという立場」と付け加えた。北朝鮮選手団の韓国訪問を南北関係改善の契機にするなどの試みによって逆効果を生まないようにするという意味とみられる。
慶南(キョンナム)大学極東問題研究所のイム・ウルチュル教授は「北朝鮮が自分たちの優れた試合力を誇示すると同時に国際規範に従う『正常なスポーツ強国』というイメージを構築しようとする策略があるとみられる。韓国を外国に接するようにする態度を一貫的に見せることにより新たな対南基調が実質的に履行されていることを誇示しようとする側面もあるだろう」と指摘した。
板門店ではなく北京経由で…金正恩委員長、女子サッカー代表を韓国に送る思惑(1)
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