29日にソウルのカンファレンスハウスで『2026韓国経済大展望』出版記念記者懇談会でソウル大学のイ・グン名誉教授(経済追撃研究所理事長)が発表している。イ・ガラム記者
韓国経済の2026年見通しを診断する席で、ソウル大学のイ・グン名誉教授(経済追撃研究所理事長)は「経済追撃指数」を紹介しながらこのように話した。イ教授によると、米国と比べた1人当たり所得比率指数で韓国は2020年から72%水準にとどまっている。台湾は2021年に90%を超え、中国も30%を突破して上昇だ。中国が米国を急速に追撃するほど米中貿易対立の不確実性は大きくなり、韓国は停滞した成長率を回復する対応が切実だという意味だ。
29日にソウルで『2026韓国経済大展望』出版記念記者懇談会が開かれた。毎年「韓国経済大展望」シリーズを出版する経済追撃研究所は来年の経済状況を貫く核心キーワードとして「波涌雲乱、天崩有穴」を提示した。「波が激しく雲が乱れていた混沌の局面だが空が崩れても抜け穴はある」という意味で、危機の中でも機会が存在するというメッセージを込めた。
この日の懇談会には35人の執筆陣のうち10人の専門家が参加して今後の経済見通しを議論した。代表著者である祥明(サンミョン)大学グローバル経営学科のオ・チョル教授は、「造船、防衛産業、原発など一部業種の好況が予想される点は肯定的だが米国に集中した投資と生産が韓国の産業空洞化を呼び起こしかねない」と懸念する。
米中対立が韓国経済には機会であり危機である点に対しては専門家の見方が一致した。ソウル大学国際大学院のイ・ヒョンテ教授は「米国の対中牽制が韓国企業の米国輸出を増やす一方、中国と絡まった供給網構造が新たな制約として作用している。機会を生かしながらもリスクを最小化する案を着実に研究しなければならない」と話した。
対外経済政策研究院のイ・ボラム専門研究員は「中国との競争と電気自動車の需要鈍化という二重の課題を抱えている韓国の電気自動車、バッテリー産業が反騰するためには生産単価削減と中低価格バッテリー技術確保、次世代バッテリー技術開発が必要だ」と話した。
世界的に投資競争が激しい人工知能(AI)分野で韓国も素早い対応が必要だという声も出された。産業研究院デジタル・AI転換生態系研究室のイ・ジュニョン副研究委員は「すでに産業部門でAI技術活用は企業の生産性と競争力を高める核心要因としての位置付けを確立した。韓国の大企業と中小企業間の導入・活用格差を解消することが喫緊の課題」と話した。誠信(ソンシン)女子大学経済学科のソン・ヒョヨン教授は「AI発展が不平等と二極化を深めさせかねないだけに革新と包容のバランスが取れるAI生態系作りが必要だ」と強調した。
この日の経済専門家の議論で、ソウルの住宅価格が話題となった。住宅産業研究院のキム・ドクレ住宅研究室長は「景気は悪くても住宅価格上昇傾向は止まりにくい。世界平均より高い韓国人の持ち家への熱望と都心のマンション供給不足がかみ合わさった結果」と説明した。韓国企業評価のチョン・ムニョン金融部門専門委員は「不動産、金利、株式が絡まり合って現れる資産市場の変動性が来年の韓国経済の行方を決める分水嶺になるだろう」と予想した。
映画と観光などソフト産業分野に対する悩みも続いた。韓国輸出入銀行海外経済研究所のキム・ユンジ首席研究員は「ネット配信で簡単に見ることができる平凡な映画では制作会社、映画館、投資配給会社など韓国映画産業全般の危機を克服できない。必ず映画館で見なければならない『劇場用映画』の競争力を新たに創出し海外配給も拡大しなければならない」と話した。
東亜大学国際貿易学科のチョン・ムソプ教授は「韓中関係が友好的に維持されるならば中国人観光客1000万人時代が遠からずくるだろう。世界的な景気低迷と内需不振に困難を経験する韓国経済に韓中観光拡大は恵みの雨になるだろう」と予想した。
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