西欧国家は以前から輸入先を多角化するなどロシア産天然ガス供給中断に対処できたが、ロシア産ガスへの依存度が高い中・東欧国家の打撃が現実化している。最も影響が大きい国はウクライナ西側の内陸国スロバキアだ。液化天然ガス(LNG)に比べて相対的に価格が安いロシア産パイプラインガス(PNG)の供給中断でガス価格が上昇し、スロバキアのフィツォ首相はウクライナに対する報復を宣言した。フィツォ首相は「ウクライナに支援した非常電力の供給を停止し、難民支援も中断する」と述べた。結局、フィツォ首相は13日(現地時間)、「ロシア産ガスの運送について話そう」とウクライナのゼレンスキー大統領に提案した。
しかしゼレンスキー大統領が「金曜日(17日)にキーウで来てほしい」と逆に提案するなど2国間の葛藤は続いている。ウクライナ側は「フィツォ首相は欧州でロシアのプロパガンダを宣伝した人物」として忌避している。