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石油化学は業況厳しいのに…韓国エスオイルは9兆ウォン投じて規模拡大(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

22日、蔚山の温山国家産業団地にあるエスオイルのシャヒーンプロジェクト建設現場。 エチレン生産に向けた核心設備であるスチームクラッカー(右側の施設)が導入されるなど本格的な設備建設工事が進んでいる。[写真 エスオイル]

中国と中東発の供給過剰による直撃弾を受けた韓国の石油化学業界は、収益性が低い事業を整理している。LG化学は今年初めに石油化学原料となるスチレンモノマーを生産する大山(テサン)と麗水(ヨス)の工場稼動を中断したほか、ナフサ分解設備(NCC)第2工場の売却も推進している。ロッテケミカルは昨年、中国国内の汎用製品工場をすべて売却したのに続き、マレーシアのロッテケミカル・タイタンの処分も検討している。

しかしエスオイルが進む道は違う。石油化学事業をさらに育てようとしている。韓国の石油化学史上で最大規模となる9兆2580億ウォン(約1兆242億円)を投資するシャヒーンプロジェクトの話だ。昨年3月着工して、蔚山(ウルサン)の温山(オンサン)国家産業団地に石油化学工場を建設中のシャヒーンプロジェクトの現場を22日に訪れた。シャヒーンはアラビア語で鷹を意味する。鷹はエスオイルの親会社であるアラムコの本社があるサウジアラビアの国鳥だ。

◇土木物量だけでレミコン車5万8000台分


この日午前に降った雨で建設現場は作業員の大部分が撤収しており静まり返っていた。しかし丘の上の現場事務所から見下ろしたクレーンと専門車両などが並んでいる風景からは普段の忙しさが予想できた。まず目に入ったのはスチームクラッカーだった。スチームクラッカーは熱を利用してナフサを分解する施設で、NCCの種類のひとつだ。構築予定の10基のうち8基が先に上がっていた。施工者である現代建設のディレクター、イ・ヒョニョン氏は「スチームクラッカーは全羅南道霊岩(チョンラナムド・ヨンアム)にあるプラントメーカーで製作するが、巨大なため海上で移送して組み立てている」と説明した。

シャヒーンプロジェクトの敷地は88万1000平方メートルで、汝矣島(ヨイド)の10分の1の大きさだ。エスオイルの既存の石油精製施設周辺3カ所に散らばっている敷地は丘の上からでも見渡すことができなかった。敷地は工程別に分かれていた。石油化学製品の生産工程は大きく原油からナフサを抽出し、ナフサを分解してエチレンなどを抜き取った後、これを加工してポリエチレンなどの合成樹脂を作る段階に分かれる。敷地は①原油からナフサを抽出するTC2C装置と、ナフサをエチレンなどに分解するスチームクラッカー用地②エチレンなどを利用して合成樹脂を作るポリマー工場用地③エチレンなどの貯蔵施設――で構成されている。


石油化学は業況厳しいのに…韓国エスオイルは9兆ウォン投じて規模拡大(2)

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