ウクライナ政府が北朝鮮軍のロシア側派兵事実を公式化し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の「朝ロ密着計算」が明確に表れている。ウクライナ戦争を最大限に活用して外貨稼ぎをするという側面でだ。しかし一部では大規模な人員送出が北朝鮮版「MZ世代(20・30代)」の大量脱北事態につながるという見方も出ている。金正恩委員長としては外貨稼ぎのために体制弛緩を覚悟する「危険なベッティング」をするということだ。
政府関係者らの発言とウクライナ現地の報道を総合すると、北朝鮮はロシアと昨年9月に人員交流協力を強化して以降、ウクライナの戦線に約1万人の軍関連人員を送出した。ただ、これは戦闘・軍需分野の兵力だけでなく民間勤労者、留学生など「ビザ洗濯」を通じて入国した人たちを合わせた規模という。韓国の国家情報院は「北の軍の参戦が事実である可能性を念頭に置いて精密追跡中」と明らかにした。
ウクライナのゼレンスキー大統領は16日(現地時間)、「北朝鮮軍がウクライナに参戦しているという情報がある」とし、北朝鮮軍の派兵を公式化した。同日、現地メディアのキーウポストはウクライナ軍情報機関を引用し、ロシアが「ブリヤート特殊大隊」などに北朝鮮軍約3000人を配置したと伝えた。
海外労働者の送出は北朝鮮の主要な外貨稼ぎ手段だ。国連安全保障理事会北朝鮮制裁委員会の今年3月の報告書によると、最近までこれを通じて年間7億5000万ー11億ドル(約1120億ー1650億円)を稼いだ。ほとんどの国は北朝鮮労働者の雇用を禁止した安保理決議に基づいて労働者を送還し、中国も新規ビザ発行まで制限すると、金正恩委員長はロシアに目を向けた。
これは戦争中の戦闘および再建人員不足で頭を悩ませるロシアと利害関係が一致して加速しているが、金正恩委員長にとって「危険な賭け」になるという見方が出ている。国内専門家らは、最近は北朝鮮への外部情報流入が比較的活発であり、体制の耐久性も以前ほどではないという分析を出している。こうした状況で大規模な人員を海外に送り出すこと自体が体制亀裂の危険性を高めるということだ。
統一研究院のホン・ミン研究員は「現在、北の軍の主力は1990年代ー2000年代生まれで、実際の戦闘経験が一度もない市場親和的な世代」とし「自分たちが稼いだ外貨が北の政権に流れていくのを見て彼らが不満を抱くことになれば、軍内部の亀裂はもちろん体制侵食までもたらしかねない問題」と指摘した。
消息筋によると、海外派遣人員は北朝鮮内部でも出身成分や思想検証など厳格な選抜手続きを踏む。しかしひとまず海外に出れば外部世界の情報を北朝鮮内部のように徹底的に遮断するのは不可能だ。実際、ウクライナ現地メディアは北朝鮮軍18人がクルスク州・ブリャンスク州境界で部隊を離脱したと報道した。
ロシア側が脱北者を支援した韓国人宣教師を拘禁するなど統制をしているが、北朝鮮当局の懸念を完全に払拭させるには力不足という状況だ。また自由な外部文化に染まった派遣人員が北朝鮮に復帰した際の波及効果も無視できない。これは金正恩政権が長期的に抱え込む体制内の亀裂要素になるという指摘だ。
◆「北朝鮮、ウラン施設などで核弾頭80-200個を追加生産可能」
一方、北朝鮮が核弾頭を追加で最大200個ほど生産し、保有核弾頭数を倍以上に増やすことが可能という国際報告書が出てきた。
16日の英インディペンデントによると、英シンクタンク王立防衛安全保障研究所(RUSI)は最近の報告書で「北朝鮮が1年間に中・短距離核弾頭80-200個を追加で生産できるほど十分な核分裂物質を保有したとみられる」と分析した。金正恩委員長が最近公開したウラン濃縮施設と北朝鮮国営メディアの報道、衛星写真などを総合的に分析・評価した結果という。これに先立ち韓国国防研究院(KIDA)は今年1月時点で北朝鮮がすでに80-90個の核弾頭を保有したと推定した。
北朝鮮がロシアのウクライナ戦線に供給した122ミリ地対地射程距離延長砲弾がレバノンの親イラン武装組織ヒズボラの宣伝映像に登場したという報道もあった。米国のラジオ・フリー・アジア(RFA)は16日、ヒズボラのテレグラム宣伝チャンネルに北朝鮮が供給する「R-122HE-FRAGロケット」が登場したと伝えた。
政府関係者らの発言とウクライナ現地の報道を総合すると、北朝鮮はロシアと昨年9月に人員交流協力を強化して以降、ウクライナの戦線に約1万人の軍関連人員を送出した。ただ、これは戦闘・軍需分野の兵力だけでなく民間勤労者、留学生など「ビザ洗濯」を通じて入国した人たちを合わせた規模という。韓国の国家情報院は「北の軍の参戦が事実である可能性を念頭に置いて精密追跡中」と明らかにした。
ウクライナのゼレンスキー大統領は16日(現地時間)、「北朝鮮軍がウクライナに参戦しているという情報がある」とし、北朝鮮軍の派兵を公式化した。同日、現地メディアのキーウポストはウクライナ軍情報機関を引用し、ロシアが「ブリヤート特殊大隊」などに北朝鮮軍約3000人を配置したと伝えた。
海外労働者の送出は北朝鮮の主要な外貨稼ぎ手段だ。国連安全保障理事会北朝鮮制裁委員会の今年3月の報告書によると、最近までこれを通じて年間7億5000万ー11億ドル(約1120億ー1650億円)を稼いだ。ほとんどの国は北朝鮮労働者の雇用を禁止した安保理決議に基づいて労働者を送還し、中国も新規ビザ発行まで制限すると、金正恩委員長はロシアに目を向けた。
これは戦争中の戦闘および再建人員不足で頭を悩ませるロシアと利害関係が一致して加速しているが、金正恩委員長にとって「危険な賭け」になるという見方が出ている。国内専門家らは、最近は北朝鮮への外部情報流入が比較的活発であり、体制の耐久性も以前ほどではないという分析を出している。こうした状況で大規模な人員を海外に送り出すこと自体が体制亀裂の危険性を高めるということだ。
統一研究院のホン・ミン研究員は「現在、北の軍の主力は1990年代ー2000年代生まれで、実際の戦闘経験が一度もない市場親和的な世代」とし「自分たちが稼いだ外貨が北の政権に流れていくのを見て彼らが不満を抱くことになれば、軍内部の亀裂はもちろん体制侵食までもたらしかねない問題」と指摘した。
消息筋によると、海外派遣人員は北朝鮮内部でも出身成分や思想検証など厳格な選抜手続きを踏む。しかしひとまず海外に出れば外部世界の情報を北朝鮮内部のように徹底的に遮断するのは不可能だ。実際、ウクライナ現地メディアは北朝鮮軍18人がクルスク州・ブリャンスク州境界で部隊を離脱したと報道した。
ロシア側が脱北者を支援した韓国人宣教師を拘禁するなど統制をしているが、北朝鮮当局の懸念を完全に払拭させるには力不足という状況だ。また自由な外部文化に染まった派遣人員が北朝鮮に復帰した際の波及効果も無視できない。これは金正恩政権が長期的に抱え込む体制内の亀裂要素になるという指摘だ。
◆「北朝鮮、ウラン施設などで核弾頭80-200個を追加生産可能」
一方、北朝鮮が核弾頭を追加で最大200個ほど生産し、保有核弾頭数を倍以上に増やすことが可能という国際報告書が出てきた。
16日の英インディペンデントによると、英シンクタンク王立防衛安全保障研究所(RUSI)は最近の報告書で「北朝鮮が1年間に中・短距離核弾頭80-200個を追加で生産できるほど十分な核分裂物質を保有したとみられる」と分析した。金正恩委員長が最近公開したウラン濃縮施設と北朝鮮国営メディアの報道、衛星写真などを総合的に分析・評価した結果という。これに先立ち韓国国防研究院(KIDA)は今年1月時点で北朝鮮がすでに80-90個の核弾頭を保有したと推定した。
北朝鮮がロシアのウクライナ戦線に供給した122ミリ地対地射程距離延長砲弾がレバノンの親イラン武装組織ヒズボラの宣伝映像に登場したという報道もあった。米国のラジオ・フリー・アジア(RFA)は16日、ヒズボラのテレグラム宣伝チャンネルに北朝鮮が供給する「R-122HE-FRAGロケット」が登場したと伝えた。
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