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ノーベル経済学賞受賞者「韓国の経済発展、良い制度基盤の成功事例」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ダロン・アセモグル氏、サイモン・ジョンソン氏、ジェームズ・ロビンソン氏(左から順番に)

「国の繁栄に社会制度が及ぼす影響の重要性」に対する研究功労で今年のノーベル経済学賞を共同受賞した経済学者は韓国の経済発展を望ましい制度に基づいて作り出された成功事例のひとつだと評価した。

米マサチューセッツ工科大学(MIT)経済学科のダロン・アセモグル教授は14日、ノーベル経済学賞受賞後にMITが主催したオンライン共同記者会見で「韓国と北朝鮮は制度の役割を見せる良い事例」と話した。続けて「韓国と北朝鮮は分断前に(経済規模が)似た水準だったが、それぞれ違う制度の中で時間が過ぎ経済格差が10倍以上に広がった」と話した。

アセモグル教授は「韓国のこうした発展は簡単にできたことではなかった。韓国の民主化過程は厳しかったが民主化後の成長速度をより高め、成長方式もさらに健全になされた」と評した。


ノーベル賞共同受賞者である同大学のサイモン・ジョンソン教授は配偶者が韓国系米国人だと紹介した後、「(韓国経済は)容易な環境ではなく、現在問題がないわけでもないが、韓国経済ははるかに良い状態であり、他の国々が成し遂げたことに比べて驚くべき成就を達成した」と話した。その上で「これは私たちが研究を通じて人々が指向させるべき方向だと考える」と付け加えた。

ただ韓国経済が克服しなければならない課題に対する指摘も出た。アセモグル教授は「韓国は依然として大企業によって支配されており、最も速いスピードで進行する高齢化問題に直面している」と指摘した。続けて「急速な高齢化を体験する国は多くの新たな挑戦に直面するものであり、新しい考えと技術に対する開放性が重要になっている」と話した。その上で「特に韓国の場合、競争圧力を通じて挑戦に対処することがさらに重要になるだろう」とした。

北朝鮮に対しては、変化を期待するのが容易でない状況だとみた。アセモグル教授は「北朝鮮に対しては大きな希望を持っていない。北朝鮮のシステムは現時点で依然として固まった状況」と評価した。

ジョンソン教授は北朝鮮の核・ミサイル計画に対し「極めて危険な状況。良い制度が包容的な成長をもたらし、より多くの人を貧困から抜け出させるといっても、支配層がそのような制度を許容するものではない」と話した。

彼らはトランプ前大統領が11月5日の大統領選挙で敗北する場合、結果に従わない可能性に対する懸念を示したりもした。ジョンソン教授は受賞発表直後のロイター通信とのインタビューで、「トランプ前大統領が大統領選挙の敗北を認めないことにより米国で定着した制度が圧迫を受けている」と指摘した。続けて「大統領選挙への不服は産業化世界で私が目撃した最も大きな懸念。11月5日の大統領選挙は米国の民主主義に最も深刻な圧迫テストだ」と話した。

アセモグル教授、ジョンソン教授とともにノーベル経済学賞の共同受賞者に選ばれたシカゴ大学政治学科のジェームズ・ロビンソン教授はこの日、AP通信とのインタビューで「大統領選挙で敗北を拒否した大統領候補がいる。トランプ前大統領は市民の民主的規則を拒否した。(トランプ氏の大統領選挙不服の可能性が)懸念される。私は心配する市民」と話した。

スウェーデン王立科学院は制度が国の繁栄にどのような影響を及ぼすのかに対する研究の功労でアセモグル教授、ジョンソン教授、ロビンソン教授の3人をノーベル経済学賞の共同受賞者に選定した。アセモグル教授とロビンソン教授は2012年に国の成長と関連した歴史的事例を分析した『国家はなぜ衰退するのか』の共同著者として韓国でもよく知られている。



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