ドジャース球団が公開した大谷カップルの写真。[写真 LAドジャースのX]
20~21日のドジャースとパドレスのMLB開幕戦が含まれた今回のワールドツアーは韓国で初めて開かれる大リーグ公式試合で関心を引く。また、世界トップレベルのスターだけでなく、パドレスのキム・ハソンとコ・ウソクら韓国KBOリーグ出身の大リーガーの活躍を見守るのも観戦ポイントだ。
◇ソウルシリーズをドラマにした大谷=今回のMLBソウルシリーズの主人公は断然大谷だ。ワールドツアーが確定した昨年7月には大谷はLAエンジェルス所属だった。しかしその後北米プロスポーツ史上最高額となる10年7億ドルの超大型契約を通じてドジャースのユニフォームを着ることになり、彼はソウルシリーズの主人公になった。
韓国に向かう旅程はひとつのドラマのようだった。大谷は先月29日に自身のソーシャルメディアを通じて結婚の事実をサプライズで公開した。熱愛さえ知られていなかった状況で日本人の田中真美子さんとの結婚を発表して世界を驚かせた。翌日の公式記者会見では、出会ってから3~4年で昨年婚約し、ずっといることが想像できたので結婚を決心することになったと裏話を公開した。大谷は結婚の事実を発表した後も妻について明らかにしなかったが、韓国行きチャーター機に乗る直前の15日に夫婦で撮った写真をソーシャルメディアに上げ世界の視線をひきつけた。
大谷の動きはソウルシリーズの興行に直結した。内外のメディアは大谷夫婦の一挙手一投足に関心を傾け、数百人のファンはドジャース選手団が入国した15日に仁川(インチョン)空港で大谷を歓迎した。大谷がドジャースのユニフォームを着て初めて試合に出ることになるソウルシリーズは入場券を買うのが至難だった。
◇東西を問わず大谷センセーション=大谷は高校3年生だった2012年に初めて韓国を訪れた。ソウルで開かれた第25回世界青少年野球選手権大会に出場するため日本代表として訪韓した。この時だけでも彼は才能の優れた有望株程度と見られていたが、12年が過ぎた2024年にはMLBを象徴するスターとして再び韓国の地を踏んだ。妻とともに来韓した大谷は16日に高尺ドームで行われた公式記者会見でソウルシリーズ出場の所感を明らかにした。この席で彼は「韓国は好きな国のひとつ。(妻とも)いい思い出になりそうだ」と話した。
大谷に向けられた関心は米国と日本の取材陣もやはり同じだった。17日にドジャースと韓国キウム・ヒーローズの親善試合を控え多くの外信記者が3塁ベンチ前で長蛇の列を作った。もしかして大谷がグラウンドに出てこないだろうかと期待しながら1時間以上待った。大谷はこの日室内打撃練習だけするという事実をあらかじめ伝えられていたのに内外の取材陣は撤収命令が出されるまでその場を離れなかった。
LAドジャースを率いるロバーツ監督は、「バスケットボールの皇帝」ことマイケル・ジョーダンを例に挙げ、「大谷はジョーダン水準の才能を持っていると思う。ジョーダンのように立派なレガシーを残せるとみている」と話した。また、過去に大谷とエンジェルスでともに活躍した内野手のアンソニー・レンドンが大谷をビートルズに匹敵する存在だと称賛したのに続き、ドジャースの外野手ジェームズ・アウトマンは「現在の大谷熱風はエルビス・プレスリーに並ぶ」と褒め称えた。
大谷はずば抜けた野球の実力と最高の人間性を前面に出し訪れる場所ごとにセンセーションを起こしている。日本が生み米国が育てる21世紀の野球のアイコンがまさに大谷だ。今回のソウルシリーズは大谷が漫画の主人公ではなく現実の人物という事実を改めて立証した。
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