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韓国開発研究院、今年の成長率1.5→1.4%下方修正…高金利で「消費」に警告灯

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の国策研究機関である韓国開発研究院(KDI)が今年の経済成長率予測を1.5%から1.4%に下方修正した。高金利基調が長期化して当初の予想よりも景気回復が遅れているという分析だ。来年度の予測値も0.1%ポイント下げて韓国経済の反騰が期待ほど大きくないという懸念が出ている。

◇KDIも下方修正…経済協力開発機構(OECD)だけ成長率予測1.5%を維持

11日KDIはこのような内容をまとめた報告書「下半期経済見通し」を発表した。KDIは5月の成長率予測を1.8%から1.5%に下げた後、8月には一度これを維持した。KDIのチョン・ギュチョル経済展望室長はこの日のブリーフィングで予測値を下方修正した理由に関連し、「8月に考えていたよりも高金利基調が長期化していて、市場金利も大きく上昇した」とし「このような部分が韓国経済回復を遅らせていて、来年までこの基調が続くとみている」と説明した。


KDIが展望した1.4%は企画財政部・韓国銀行・国際通貨基金(IMF)と同じ予測値だ。今のところ主要機関のうち1.5%を維持している所はOECDが唯一だ。韓国金融研究院・アジア開発銀行(ADB)はいち早く1.3%に下方修正していた。

◇高金利基調の長期化が足を引っ張る

景気反騰の核心的鍵を握る輸出が回復傾向に転じた状況で景気反騰の足を引っ張っているのは高金利の状況だ。通常、高金利基調が続けば商品消費や設備投資に否定的影響を及ぼすが、韓国経済にも同じ傾向が現れている。

KDIは今年民間消費増加率が前年比1.9%増にとどまるとみている。8月の予測(2.5%)よりも0.6%ポイント下方修正した。今年の設備投資増加率(前年比)予測も1.1→0.2%と大きく下落した。そのうえ建設投資増加率は2.8%で8月(1.3%)より増えたが今後建設業の景気悪化で受注が落ち込んで鈍化する可能性があると指摘した。

KDI経済展望室のチョン・ソラ展望総括は「民間負債が大幅に累積した状況で高金利基調は家計の消費余力と企業の投資余力を縮小させて内需に否定的な影響を及ぼす」と説明した。

◇半導体を中心に輸出回復…雇用良好

ただし輸出の回復に力づけられて全体的な景気不振はやや緩和されているという診断だ。チョン総括は「輸出の比重が高い半導体産業の景気が急激な萎縮から次第に抜け出して景気全体の流れが転換する主要因として作用している」と判断した。実際、先月の輸出は13カ月ぶりに増加に転じ、顕著な回復傾向を示している。

今年の消費者物価上昇率は3.6%と予想した。8月に比べて0.1%ポイント上昇した。コア物価は3.5%で同一だった。チョン総括は「消費者物価上昇率が短期的に騰落を繰り返しているが、コア物価上昇の勢いが鈍化の流れをみせていて、期待インフレも緩やかな下落傾向を記録している」とし「物価安定目標(2%台)に比較的早い時点に到達するとみている」と説明した。来年度の物価上昇率は今年よりも低い2.5%と予測した。

雇用指標も良好な水準という評価だ。KDIは今年の就業者数増加幅予測値を従来の30万人から32万人に上方修正した。

◇来年の経済成長率2.3→2.2%下方修正

高金利基調が来年まで続いて景気回復は予想より鈍化するものとみられる。KDIは来年度の経済成長率を8月に比べて0.1%ポイント低い2.2%と予測した。韓銀とIMFの予測値と同一で、政府公式予測値(2.4%)よりは低い水準だ。チョン室長は「来年2.2%成長率は『高』と見るのは難しく、下から徐々に『中』に近い水準に上がってくる」としながら「韓国経済は非常に緩やかな速度で回復するだろう」と予想した。

KDIは物価安定のために当面は現在の緊縮基調を維持しなければなければならないと助言した。チョン総括は「コア物価上昇率が依然として3%台序盤に留まっていて、当面緊縮的な政策基調を維持する必要がある」と話した。ただし、韓国の物価上昇率が主要国に比べて低いほうなので米国と同じ強い通貨緊縮基調は求められないという立場だ。

急速な高齢化で福祉支出など財政需要が増えて財政支出に対する構造調整が必要だという意見もあった。特に急増している医務支出を合理的に調整する必要があると指摘した。チョン室長は「5年ほど経てば(韓国経済の)1%台成長が自然な時期が来るだろう」としながら「構造改革がしっかりと行われなければ成長率下落が速まる可能性がある」と懸念した。



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