最近の北朝鮮とロシアの軍事協力と戦略的密着から今後予想される露朝の行動が、韓半島(朝鮮半島)と北東アジアの不安定を高める深刻な要因として作用する可能性があり、対応策が要求されている。ロシア・ウクライナ戦争が長期化する中、新型コロナによる封鎖が解除される時点に、プーチン大統領と金正恩(キム・ジョンウン)委員長がロシアの極東地域で危険な会談をした。首脳会談に決まって遅刻するプーチンが30分前に現場に先に到着して金正恩を待ったという事実は、それだけプーチンが切迫感を持って会談場所に出てきたことを示唆する。
3日間でウクライナ領土を征服できると判断したプーチンは戦争が長期化すると、自分から金正恩に手を差し出した。戦争を始めておきながら終わらせることができないプーチンは焦りを感じ、ウクライナが西側世界から不足する武器と砲弾の支援を受けると、これに正面から対抗しようと北朝鮮との結託を謀議した可能性が高いと評価される。
北朝鮮はロシア(旧ソ連)と軍事武器体系が似ている。北朝鮮は特に野砲と放射砲が約1万5000門にのぼるほど多種の火砲を保有し、通常砲弾も保管管理が大変なほど多く保有しているという。北朝鮮の多様な火砲はロシア製と同じ口径が多いため、砲弾さえ持ってくればロシア軍はそのまま使用することができる。旧ソ連体制の下の共産圏武器体系であり、相互互換性と運用性が非常に高いということだ。
また兵営国家体制の北朝鮮は軍需工場の稼働率が相対的に高く、夜昼間の砲弾生産を強制できる独裁体制であるため、戦争中のロシアとしては不足する砲弾と通常兵器を適期に調達できる。そして費用をすぐに支払わなくても、北朝鮮が必要とする技術や核心部品で協力し、食料など現物と交換するのも容易だ。戦争中のロシアにとって北朝鮮が魅力的な支援軍となる理由だ。
一方で北朝鮮にとってウクライナ戦争は、コロナパンデミックと制裁によって深刻化した食料不足と民心の悪化を緩和できる名分と機会になった。
まず、核兵器高度化にオールインしてきた金正恩は、核を放棄したウクライナの悲惨な状況を教訓とし、自分たちの核保有国正当性確保に最も良い好材料とした。ウクライナ戦争が長期戦に入った昨年9月からは北朝鮮が攻勢的な核武力政策法を公表し、戦術核の公開、固体大陸間弾道ミサイル(ICBM)・偵察衛星発射、新型戦術原子力潜水艦(SLBM)進水までを急いで進めているのも、核保有国の正当性を明文化する契機としてウクライナ戦争を利用したとみられる。
2つ目、昨年6月からウクライナ戦場から砲弾と武器の支援要請が殺到すると、北朝鮮はロシアと隠密に砲弾を取引し始め、外貨や相応の対価を得る機会をつかんだ。歴史的に戦争が起きれば、周辺国では軍需武器産業が繁盛し、戦場では武器の秘密取引が増える。武器取引は戦場での所要と供給の均衡に向かう市場の作動原理と同じように盛んに行われ、違法な形態で隠密に進められる属性がある。
北朝鮮とロシアは武器と砲弾の取引をしていないと強く否定しているが、すでに昨年11月に北朝鮮からロシアに移動する列車衛星の写真を米国が公開した。これは新型コロナ封鎖期間にも未詳の武器を運んだという証拠であり、今年7月にはロシア軍に供給された北朝鮮製放射砲122ミリ砲弾をウクライナ軍が現場で確認して写真で公開し、その実体が明らかになった。米国の列車移動衛星諜報とウクライナ戦場で確認された北朝鮮製の放射砲弾(バン-122)写真諜報を総合分析すると、ロシアと北朝鮮の武器秘密取引を確証できる証拠であるのはもちろん、ロシアと北朝鮮が国連決議案を明白に違反した取引だったという事実も同時に確認された。
プーチンは膠着状態のウクライナ戦争を終結する責任がある。来年の大統領選挙でもまた執権しなければいけない。年末年始の対ウクライナ総攻勢を準備するうえで北朝鮮の砲弾と武器が必要だ。このために金正恩を招請し、ロシア訪問中には金正恩が関心を持つ宇宙発射基地、最新鋭戦闘機工場、戦略核爆撃機と原子力潜水艦基地を親切に案内した。北朝鮮の砲弾と武器支援を見返りに、金正恩の戦略核運搬手段の完成を促進する軍事協力を強化し、極東地域の経済開発にも参加できるという対価性のシグナルを投じたのだ。こうした懸念が現実化した場合、誰もが国連制裁決議を違反するだけでなく北朝鮮を核保有国と認めることになり、まだ脱冷戦から抜け出せていない韓半島(朝鮮半島)はまさに新冷戦の火薬庫になるという意味を内包している。
【コラム】のけ者国家の危険な結託…韓米日が先にやるべきこと(2)
3日間でウクライナ領土を征服できると判断したプーチンは戦争が長期化すると、自分から金正恩に手を差し出した。戦争を始めておきながら終わらせることができないプーチンは焦りを感じ、ウクライナが西側世界から不足する武器と砲弾の支援を受けると、これに正面から対抗しようと北朝鮮との結託を謀議した可能性が高いと評価される。
北朝鮮はロシア(旧ソ連)と軍事武器体系が似ている。北朝鮮は特に野砲と放射砲が約1万5000門にのぼるほど多種の火砲を保有し、通常砲弾も保管管理が大変なほど多く保有しているという。北朝鮮の多様な火砲はロシア製と同じ口径が多いため、砲弾さえ持ってくればロシア軍はそのまま使用することができる。旧ソ連体制の下の共産圏武器体系であり、相互互換性と運用性が非常に高いということだ。
また兵営国家体制の北朝鮮は軍需工場の稼働率が相対的に高く、夜昼間の砲弾生産を強制できる独裁体制であるため、戦争中のロシアとしては不足する砲弾と通常兵器を適期に調達できる。そして費用をすぐに支払わなくても、北朝鮮が必要とする技術や核心部品で協力し、食料など現物と交換するのも容易だ。戦争中のロシアにとって北朝鮮が魅力的な支援軍となる理由だ。
一方で北朝鮮にとってウクライナ戦争は、コロナパンデミックと制裁によって深刻化した食料不足と民心の悪化を緩和できる名分と機会になった。
まず、核兵器高度化にオールインしてきた金正恩は、核を放棄したウクライナの悲惨な状況を教訓とし、自分たちの核保有国正当性確保に最も良い好材料とした。ウクライナ戦争が長期戦に入った昨年9月からは北朝鮮が攻勢的な核武力政策法を公表し、戦術核の公開、固体大陸間弾道ミサイル(ICBM)・偵察衛星発射、新型戦術原子力潜水艦(SLBM)進水までを急いで進めているのも、核保有国の正当性を明文化する契機としてウクライナ戦争を利用したとみられる。
2つ目、昨年6月からウクライナ戦場から砲弾と武器の支援要請が殺到すると、北朝鮮はロシアと隠密に砲弾を取引し始め、外貨や相応の対価を得る機会をつかんだ。歴史的に戦争が起きれば、周辺国では軍需武器産業が繁盛し、戦場では武器の秘密取引が増える。武器取引は戦場での所要と供給の均衡に向かう市場の作動原理と同じように盛んに行われ、違法な形態で隠密に進められる属性がある。
北朝鮮とロシアは武器と砲弾の取引をしていないと強く否定しているが、すでに昨年11月に北朝鮮からロシアに移動する列車衛星の写真を米国が公開した。これは新型コロナ封鎖期間にも未詳の武器を運んだという証拠であり、今年7月にはロシア軍に供給された北朝鮮製放射砲122ミリ砲弾をウクライナ軍が現場で確認して写真で公開し、その実体が明らかになった。米国の列車移動衛星諜報とウクライナ戦場で確認された北朝鮮製の放射砲弾(バン-122)写真諜報を総合分析すると、ロシアと北朝鮮の武器秘密取引を確証できる証拠であるのはもちろん、ロシアと北朝鮮が国連決議案を明白に違反した取引だったという事実も同時に確認された。
プーチンは膠着状態のウクライナ戦争を終結する責任がある。来年の大統領選挙でもまた執権しなければいけない。年末年始の対ウクライナ総攻勢を準備するうえで北朝鮮の砲弾と武器が必要だ。このために金正恩を招請し、ロシア訪問中には金正恩が関心を持つ宇宙発射基地、最新鋭戦闘機工場、戦略核爆撃機と原子力潜水艦基地を親切に案内した。北朝鮮の砲弾と武器支援を見返りに、金正恩の戦略核運搬手段の完成を促進する軍事協力を強化し、極東地域の経済開発にも参加できるという対価性のシグナルを投じたのだ。こうした懸念が現実化した場合、誰もが国連制裁決議を違反するだけでなく北朝鮮を核保有国と認めることになり、まだ脱冷戦から抜け出せていない韓半島(朝鮮半島)はまさに新冷戦の火薬庫になるという意味を内包している。
【コラム】のけ者国家の危険な結託…韓米日が先にやるべきこと(2)
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