サッカー選手クリスティアーノ・ロナウド(左写真中央)がモロッコに保有するホテルが地震被害者の憩いの場として使われているとスペインメディアが報道した。[X(旧ツイッター) キャプチャー]
トルコのアナドル通信などが10日に伝えたところによると、前日の地震で被害が続出したモロッコにイスラム協力機構をはじめ、アラブ首長国連邦、エジプト、サウジアラビア、カタール、バーレーン、ヨルダン、リビア、イエメンなどが哀悼の意を表明し支援の意思を明らかにした。アラブとアフリカ、欧州の文化が混在するモロッコは国民の大多数がイスラム教徒だ。
モロッコと国交を断絶したアルジェリアとイランもそれぞれ哀悼の声明を発表し連帯する意向を明らかにした。2021年にモロッコと断交したアルジェリアは10日、これまでモロッコに対し閉鎖していた自国の領空を開放し人道的支援と医療目的の飛行を認めると明らかにした。また、2018年に国交断絶を宣言したイランも外務省名義の声明を出した。
◇「同病相憐」トルコ、法王ら哀悼に加わる
7カ月ほど前に5万人以上の死亡者が発生する大地震を経験したトルコも哀悼に参加した。トルコのエルドアン大統領は「苦しい時期、私たちのあらゆる資源でモロッコの兄弟姉妹を支持する」と明らかにした。
モロッコとジブラルタル海峡を挟んだ隣国スペインのサンチェス首相は「恐ろしい地震と関連し、モロッコ国民に連帯と支持の気持ちを送る。スペインはこの悲劇の犠牲者と遺族とともにする」と伝えた。
国連加盟国のモロッコにグテーレス国連事務総長も慰労の意を伝えた。グテーレス事務総長は9日に報道官を通じて出した声明で「犠牲者の遺族に心からの哀悼を示し、負傷者の早期回復を祈る。国連は被害住民らを助けるためモロッコ政府を支援する準備ができている」と明らかにした。
ローマ教皇フランシスコも今回の地震に深い悲しみを示す一方、犠牲者と遺族、被災者に向け祈っているとバチカンが哀悼書簡を通じて明らかにした。
バイデン米大統領と習近平中国国家主席ら各国首脳も哀悼の意を示し支援の意志を明らかにした。
バイデン大統領はホワイトハウス声明を通じ「米国はモロッコと私の友人モハメド6世国王の側に立っている。米国はモロッコ国民に向け必要な支援を提供する準備ができている」と伝えた。習近平主席はモハメド6世国王に地震に対する哀悼メッセージを送ったと中国中央テレビ(CCTV)が報道した。
戦争中であるロシアとウクライナの首脳もモロッコと連帯すると明らかにした。ロシアのプーチン大統領はモハメド6世国王に送った弔電で「貴国で発生した強震にともなう悲劇的結果に対し心から哀悼を表わす。ロシアはモロッコの友好的国民と悲しみをともにする」と明らかにしたとロシア大統領府が伝えた。ウクライナのゼレンスキー大統領は「負傷者の早期快癒を望む。ウクライナは悲劇的時期にモロッコと連帯するだろう」と明らかにした。
9日に始まった主要20カ国(G20)首脳会議に集まった首脳らも追悼と慰労の意を伝えた。G20首脳会議参加に向けインドに向かったフランスのマクロン大統領は機内からのSNS投稿で「モロッコで起きた恐ろしい地震にみんなが大きな衝撃を受けた。フランスは緊急救護を支援する準備ができている」と話した。G20議長国のインドのモディ首相も「モロッコで発生した人命被害がとても苦痛だ。愛する人を失った人たちに哀悼を伝える」と明らかにした。
◇「ロナウドのホテルが地震被害者の憩いの場に」
こうした中、サッカー選手クリスティアーノ・ロナウドが保有するモロッコのホテルが開放され地震被害者に向けた憩いの場の役割をしているとスペインメディアのマルカが10日に報道した。
欧州とアラブ圏の複数の場所に多数のホテルを保有するロナウドが今回開放したホテルは4つ星クラスのペスタナCR7マラケシュで、客室174室を備えた豪華ホテルとして知られる。このほかサッカー・モロッコ代表チームの選手らが地震被害者を助けるため献血に出たと外信は伝えた。サッカー・モロッコ代表選手であるアクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン)は「みんなが苦しい時期を体験している。できるだけ多くの命を助けられるように助ける時だ」と伝えた。
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