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【社説】尋常でない中国リスク…非常灯がついた韓国経済

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中国発の景気沈滞と金融不安の暗雲が韓国経済に広がっている。最近の中国経済は消費・生産・投資が共に振るわず、あちこちで危機の兆候が表れている。7月の小売販売は2.5%増にとどまり、市場の予想値(4.5%)を大きく下回った。産業生産は3.7%増と、前月(4.45%)より落ちた。特に中国の国内総生産(GDP)の25%を占める不動産の沈滞が深刻だ。1-7月の不動産投資は前年同期比8.5%下落し、新規建設は24.5%減少した。

不動産市場の沈滞は金融圏に拡大している。大手不動産会社の碧桂園に続いて国有不動産会社の遠洋までが債務不履行(デフォルト)の危機を迎えた。有名不動産信託会社の中融国際信託も満期を迎えた3500億元(約7兆円)を支払えず延期した。不動産の下落が金融危機につながり「中国版リーマンショック」の懸念までが出ている。

グローバル投資銀行(IB)も中国の今年の成長率予測を次々と下方修正している。JPモルガンチェースは5月の6.4%から4.8%に下げた。こうした中、7月の中国の消費者物価と生産者物価が前年比それぞれ0.3%、4.4%下落し、デフレ様相までが表れている。不動産バブル崩壊後に長い景気沈滞に苦しんだ「日本式長期不況」に入るかもしれないという分析まで出ている。


しかし中国当局は以前とは違い、これという景気振興策を出せずにいる。むしろ青年失業率の発表を中断するなど西側投資家の不信感を強めている。世界GDPの約18%を占める中国経済の沈滞は、世界経済はもちろん韓国経済にも深刻な打撃を与えると予想される。中国は韓国輸出の約20%を占める最大輸出市場だ。韓国の輸出が前年比で10カ月連続減少したのは、対中輸出が14カ月連続でマイナスだった要因が大きかった。

こうした中国リスクに韓国の金融市場も揺らいでいる。この1カ月間で約6%もウォン安ドル高が進んで1ドル=1340ウォン台となり、株式市場ではKOSPI(韓国総合株価指数)が一時2500割れとなった。さらに大きな問題は韓国政府が中国発景気沈滞への対応戦略を備えているかという点だ。秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相が17日の非常経済長官会議で言及した対策の核心は「品目・地域多角化など構造的輸出対策の補完」だった。中国リスクが現実化して久しいが、政府は故障したレコードのように「市場多角化」ばかりを繰り返している。韓国経済に非常灯がついたという危機意識で中国リスクを再評価し、対応戦略を新たに立てる時だ。いかなる場合にも中国リスクが韓国経済に転移するのを防がなければならない。



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