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仁川の崩落マンションもフラットスラブ構造…「わが家は?」293カ所が震える=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

資料写真(この記事内容とは関係ありません)

韓国土地住宅公社(LH)が発注した公共マンション地下駐車場で「鉄筋不足」が蔓延していることが確認され、韓国政府は民間マンションに点検対象を拡大することにした。

韓国国土交通部などが1日に明らかにしたところによると、韓国政府が全数調査対象として明らかにした2017年以降に竣工した全国の民間マンションのうち、フラットスラブ構造を採択した団地は293件だ。105団地は現在工事が進行中で、188団地はすでに入居を終えた。この中には地下駐車場だけでなく住居棟にもフラットスラブ構造を採択した団地が一部含まれていることが確認された。




今回全数調査したLHマンション91団地のうち鉄筋不足が明らかになった15カ所は4月に崩落事故が起きた仁川(インチョン)・黔丹(コムダン)のマンションのように地下駐車場にフラットスラブ構造を使っていた。国土交通部の元喜竜(ウォン・ヒリョン)長官は先月31日の緊急会見で「今回問題になったLHマンションはフラットスラブを用いた地下駐車場の柱部分に該当し、地下駐車場上部に建物がなく住居の安全が懸念される状況ではない」と説明した。しかし民間マンションの住居棟にもフラットスラブ構造を使っているところがあるならば状況が変わる。昨年1月に外壁崩落事故が起きた光州(クァンジュ)のマンションも住居棟にフラットスラブ構造を採択した。

国土交通部は今月中293カ所のマンション団地に対する点検に入る予定だが、もし調査結果で問題が出てきた場合、影響は相当なものとみられる。オンラインコミュニティなどではすでに不良工事に対する恐怖が拡散している。昨年入居した京畿道光明(キョンギド・クァンミョン)のマンションに住むパクさんは「わが家も政府の点検対象に含まれるのか気になる。安全だという確認を受けるまで地下駐車場を利用するのが怖い」と話した。

ただフラットスラブ構造そのものの安全に対し過度に懸念する必要はないというのが専門家らの説明だ。フラットスラブ構造は梁がなく柱の上にスラブをのせる方式だ。梁を作らなくても良いため空間活用に有利で、施工費、工事期間削減などの長所がある。ある建設会社関係者は「フラットスラブ工法はかなり以前から長所が立証され広く使われる工法。特に梁がなく高さがある車両の出入りが可能なことから2017年以降韓国のマンション地下駐車場に多く導入された」と説明した。

だがまともに設計・施工しない場合には崩落するリスクも大きい。柱と接する部位に荷重が集中すればスラブに穴があき崩落するパンチング現象が現れる恐れがあり、これを補強するためのせん断補強筋などに対する徹底した施工が必須だ。建国(コングク)大学建築工学科のアン・ヒョンジュン教授は「工法そのものの問題よりは、設計・施工・監理段階でまともに検証することが重要だ」と話す。彼は「フラットスラブ構造に対する徹底した理解も必要だが、今回の鉄筋不足と崩落事故は現場労働者に対する建設会社の教育が不足したものとみられ、コミュニケーションが難しい外国人労働者などが鉄筋設置を担当した可能性もある」と話した。

国土交通部はフラットスラブ構造の民間マンションに対し、住民が推薦する安全診断専門機関を通じて点検する計画だ。国土交通部のクォン・ヒョクチン住宅土地室長は「フラットスラブ構造の民間マンションの安全点検費用を住宅業界で負担する案を協議中。すべてのマンション工事には過失補修預置金である総工事費の3%が残っており、その費用を通じて保守・補強をしていく」と話した。ただ入居が完了した団地は過失補修預置金を使う場合には入居者の同意が必要だ。

住宅価格が下がるかも知れないとの理由で鉄筋不足の事実が公開されることを避けたい住民の反発も予想される。実際にLH関係者は「鉄筋不足団地名を公開しようとすると程度が激しくない数カ所では団地名を明らかにしないでほしいという要請があった」と話した。点検で問題が明らかになった場合、施工会社などに対する各種訴訟が行われる可能性も大きい。鉄筋不足が見つかった坡州(パジュ)・雲井(ウンジョン)の賃貸マンションの入居者は「集団訴訟をしようという話が入居者の間で出ている」とした。

政府が民間マンションに対する全数調査に着手すると建設会社も緊張している。ある大手建設会社役員は「フラットスラブ構造で施工されたところだけでなく別の場所に対しても現場点検をしている。火の粉がどこに飛ぶかわからずみんな固唾をのんで政府の動きを注視している」と明らかにした。一部企業はすでに4月の黔丹地下駐車場崩落事故後に急いで独自調査を進めたいう。



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