韓国各地に洪水警報が発令されるなど「水爆弾」が降り注いで多くの人命被害が発生しているなかで16日、忠清北道清州五松(チュンチョンブクド・チョンジュ・オソン)の宮坪(クンピョン)2地下車道冠水事故現場で消防と警察、軍が合同で救助活動を行っている。フリーランサー キム・ソンテ
忠清北道は道路管理主体として責任を認めながらも「統制が可能な状況ではなかった」と主張した。関係者は「事故当日午前8時35分にある住民が地下車道を通過したことが確認された」とし「川の堤防が決壊した後、道路に流入した川の水がわずか2~3分間に地下車道を冠水させたため事故を防げなかった」と話した。
◇「排水ポンプ作動しなかった」…配電盤2つは地下に
忠清北道によると、宮坪第2地下車道がある該当の道路は浸水危険3等級に指定されている。道路浸水危険1等級は「豪雨予備特報」、2等級は「大雨注意報」、3等級は「大雨警報」が発令されると集中管理に入る。事故当時、清州地域に大雨警報が出されていて、忠北道路管理事業所は事故の地下車道にある浸水深(水深測定機)センサーを利用して車道をモニタリングしていた。
忠北道道路課のカン・ジョングン課長は「一番低いところの浸水深に50センチまで水が上昇すると警察と協力して道路統制に入る」とし「事故当時2~3分の間に浸水して統制する時間が物理的に足りなかった」と話した。
突然の冠水で地下車道にある排水ポンプは作動しなかった。この車道内には1分当たり水3トンを汲み出すことができる排水ポンプが4つある。4つがすべて稼働すれば1分当たり12トンの水を抜くことができる。1時間当たり83ミリの大雨でも雨水を汲み出すことができるように設計されていた。
カン課長は「水が突然いっぱいになり、排水ポンプが作動するといっても流入量のほうがはるかに多くて浸水を防ぐのが難しかったようだ」とした。排水ポンプに電力を送る配電盤は地下車道内部に2つ、外部に2つあった。外部に作った配電盤は地下車道浸水時に半分だけでもポンプが稼動するようにするため内部にはなかった。カン課長は「外部に配置した配電盤にも水が入りポンプが作動しなかったとみられる」と付け加えた。
中途半端に積んだ臨時堤防…「韓国地下車道惨事」は人災だったのか(1)
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