全羅南道高興郡(コフングン)外羅老島(ウェナロド)韓国型発射体(KSLV-II)ヌリ号発射場を見渡せる羅老宇宙センター発射指揮センター(MDC)。ロビーを間に挟んだMDCの向かい側の発射体統制センター(LCC)に以前には見られなかった民間人9人が登場した。ハンファエアロスペースの技術陣だ。LCCは、研究員がMDCの決定に基づいて発射作業を進めるところであり「関係者以外立入禁止」区域だ。ハンファは今回の3回目の打ち上げでは参観にとどまったが、2025年の4回目から最後の2027年の6回目の打ち上げまで名実共に体系総合企業として韓国型ロケット高度化事業を率いることになる。
大韓民国でも民間が宇宙産業を主導するニュースペース(New Space)時代が本格的に開かれるのだろうか。今回の「ヌリ号」3回目打ち上げの最も大きな意味は「宇宙ロケット技術の民間移管」だ。政府は「韓国型ロケット高度化事業」の目標を「韓国型ロケットの反復発射および民間技術移転を通じてロケットの信頼性を向上させ、国内ロケット産業生態系を育成・発展させる」と定義している。米国宇宙企業スペースXなどが米航空宇宙局(NASA)の技術移転を受けながら民間宇宙時代を開いたように、韓国も「羅老号」と「ヌリ号」を開発してきた政府外郭研究所の韓国航空宇宙研究所(航宇研)の技術を民間に移転する時代になったということだ。
しかしヌリ号高度化事業の成功がすぐに韓国民間主導の宇宙産業時代を保障するわけではない。国内航空宇宙学界の専門家らは今回の3回目の打ち上げ成功で宇宙ロケットと人工衛星を製作・発射できる国という意味の「スペースクラブ」の地位を固めたが、韓国宇宙ロケットが世界市場で競争力を確保するまで先は長いと診断している。打ち上げ成功率はともかく、1キロあたりの打ち上げ費用でトップ走者との差が大きいからだ。ヌリ号の打ち上げ費用が1キロあたり3万ドルであるのに対し、スペースXの再使用ロケット「ファルコン9」は1キロあたり2000ドルにすぎない。韓国科学技術企画評価院(KISTEP)によると、韓国の宇宙発射体技術レベルは最先進国の米国の60%水準と診断される。
ハンファエアロスペースのチョン・セジン常務は「ハンファは短期的に宇宙分野で利益を出せるとは考えていない」とし「ヌリ号高度化事業と100トンエンジンを開発する次世代発射体事業を通じて技術を向上させた後、中長期的にグローバル市場で収益性を備えたプレーヤーに成長することに焦点を合わせている」と述べた。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が年末までに設立すると発表した「韓国型NASA」宇宙航空庁の発足も難航が予想される。国会多数党の民主党が宇宙航空庁新設に対する立場を整理していないからだ。科学技術情報通信部は3月、「宇宙航空庁設置および運営に関する特別法」を立法予告し、設立準備団まで構成した。科学技術情報通信部傘下の外庁の形態で宇宙航空庁の新設を推進する内容だ。これに対し民主党は趙承来(チョ・スンレ)議員が科学技術情報通信部傘下の宇宙航空庁ではなく国家宇宙委員会の傘下に国家宇宙戦略本部を新設する法案を発議したのに続き、党政策委議長の金民錫(キム・ミンソク)議員は最近、宇宙航空庁を大統領所属にしようという法案を代表発議した状態だ。
希望も見える。科学技術情報通信部によると、4月の尹錫悦大統領の訪米を契機に、これまで韓国の人工衛星打ち上げサービスを阻んできた米国の国際武器取引規定(ITAR)が緩和し始めた。最近までITAR制度の下では韓国が独自に宇宙ロケット技術を商用化レベルまで高めても、スペースXのように商用人工衛星打ち上げサービスはできなかった。米国が人工衛星関連の多くの基礎技術を保有しているだけに、米国技術を避けて商用衛星を開発するのは容易でない。
科学技術情報通信部のチョ・ソンハク巨大公共研究政策官は「韓国も米国のITAR審査時に件別の検討を通じて輸出許可を受けることが可能になった」とし「今後の開発予定の衛星を考慮し、米国の改正政策がより弾力的に適用されるよう協議を継続していく」と述べた。
大韓民国でも民間が宇宙産業を主導するニュースペース(New Space)時代が本格的に開かれるのだろうか。今回の「ヌリ号」3回目打ち上げの最も大きな意味は「宇宙ロケット技術の民間移管」だ。政府は「韓国型ロケット高度化事業」の目標を「韓国型ロケットの反復発射および民間技術移転を通じてロケットの信頼性を向上させ、国内ロケット産業生態系を育成・発展させる」と定義している。米国宇宙企業スペースXなどが米航空宇宙局(NASA)の技術移転を受けながら民間宇宙時代を開いたように、韓国も「羅老号」と「ヌリ号」を開発してきた政府外郭研究所の韓国航空宇宙研究所(航宇研)の技術を民間に移転する時代になったということだ。
しかしヌリ号高度化事業の成功がすぐに韓国民間主導の宇宙産業時代を保障するわけではない。国内航空宇宙学界の専門家らは今回の3回目の打ち上げ成功で宇宙ロケットと人工衛星を製作・発射できる国という意味の「スペースクラブ」の地位を固めたが、韓国宇宙ロケットが世界市場で競争力を確保するまで先は長いと診断している。打ち上げ成功率はともかく、1キロあたりの打ち上げ費用でトップ走者との差が大きいからだ。ヌリ号の打ち上げ費用が1キロあたり3万ドルであるのに対し、スペースXの再使用ロケット「ファルコン9」は1キロあたり2000ドルにすぎない。韓国科学技術企画評価院(KISTEP)によると、韓国の宇宙発射体技術レベルは最先進国の米国の60%水準と診断される。
ハンファエアロスペースのチョン・セジン常務は「ハンファは短期的に宇宙分野で利益を出せるとは考えていない」とし「ヌリ号高度化事業と100トンエンジンを開発する次世代発射体事業を通じて技術を向上させた後、中長期的にグローバル市場で収益性を備えたプレーヤーに成長することに焦点を合わせている」と述べた。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が年末までに設立すると発表した「韓国型NASA」宇宙航空庁の発足も難航が予想される。国会多数党の民主党が宇宙航空庁新設に対する立場を整理していないからだ。科学技術情報通信部は3月、「宇宙航空庁設置および運営に関する特別法」を立法予告し、設立準備団まで構成した。科学技術情報通信部傘下の外庁の形態で宇宙航空庁の新設を推進する内容だ。これに対し民主党は趙承来(チョ・スンレ)議員が科学技術情報通信部傘下の宇宙航空庁ではなく国家宇宙委員会の傘下に国家宇宙戦略本部を新設する法案を発議したのに続き、党政策委議長の金民錫(キム・ミンソク)議員は最近、宇宙航空庁を大統領所属にしようという法案を代表発議した状態だ。
希望も見える。科学技術情報通信部によると、4月の尹錫悦大統領の訪米を契機に、これまで韓国の人工衛星打ち上げサービスを阻んできた米国の国際武器取引規定(ITAR)が緩和し始めた。最近までITAR制度の下では韓国が独自に宇宙ロケット技術を商用化レベルまで高めても、スペースXのように商用人工衛星打ち上げサービスはできなかった。米国が人工衛星関連の多くの基礎技術を保有しているだけに、米国技術を避けて商用衛星を開発するのは容易でない。
科学技術情報通信部のチョ・ソンハク巨大公共研究政策官は「韓国も米国のITAR審査時に件別の検討を通じて輸出許可を受けることが可能になった」とし「今後の開発予定の衛星を考慮し、米国の改正政策がより弾力的に適用されるよう協議を継続していく」と述べた。
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