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過去3年間のG7共同声明調べたら…北朝鮮「糾弾」は2倍に増え「対話」は減った

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
先進7カ国首脳会議(G7サミット)のコミュニケ(共同声明)で、北朝鮮と関連した部分がこの2年間で2倍に増えたことが確認された。単純に分量が増えただけでなく、対北朝鮮制裁と非核化原則に関連した表現まで明確に具体化した。これに対し北朝鮮に対話を促す文言は減っていることが明らかになった。

◇2倍に増えた北朝鮮糾弾

中央日報が2021~2023年に発表されたG7コミュニケの北朝鮮と関連した段落の分量を比較した結果、英文基準で2021年が680字、2022年が885字、2023年が1342字に増加した。G7コミュニケの文案調整は毎年議長国が務めるが、事実上米国の立場が最も強く反映される。


国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁履行と関連した表現も強度が高まっている。

これまでのコミュニケは「国連安保理決議と制裁措置をすべての国が忠実に履行することを促す」(2021年)、「国連安保理決議をすべての国が忠実で効率的に履行し、制裁回避活動を警戒することを促す」(2022年)という文言で既存の制裁履行に焦点を置いた。2021年に比べ昨年変わった点は制裁回避活動に対する警戒心を促す文言が追加された程度だった。

今年のコミュニケでは該当文言が「北朝鮮の無謀な行為は迅速で、結束した、力強い国際的な対応により対処されなければならない」「これには国連安全保障理事会により採られる更なる重大な措置が含まれる」という表現に強化された。既存の制裁履行要求を超え追加制裁推進の意思まで示した形だ。また「北朝鮮の無謀な行為」と関連しては、7回目の核実験、偵察衛星打ち上げ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の正常角度での発射など、北朝鮮が直接的・間接的に予告した重大挑発を事実上指摘しているのも目につく。

◇CVIAもCVID級に強化

コミュニケは3年連続で北朝鮮の非核化原則としCVIA(完全かつ検証可能で不可逆的な核放棄)という概念を提示した。しかし同じ概念を使いながらもその対象と意志を表明する方式がより具体化した。2021年と昨年のコミュニケでCVIAの対象に多少包括的概念である「不法大量破壊兵器」(WMD)と「弾道ミサイル計画」を明示した。今年のコミュニケはCVIAの対象に「核兵器」「既存の核計画」まで追加した。北朝鮮の核能力高度化をより具体的な表現で警戒したものという解釈が出ている。

コミュニケが使っているCVIAは2019年までG7共同声明に使われたCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)の「D」(非核化、Denuclearization)の要素を「A」(放棄、Abandonment)に代えた概念だ。CVIAはバイデン政権発足初年度である2021年のサミットから使われ始めたが、CVIDに比べ北朝鮮の自発性を尊重するニュアンスがあり、6カ国協議の際に北朝鮮もCVIDの代替概念として受け入れている。

今年のコミュニケでもCVIAという用語を維持したが、対象をより包括的に設定し、「北朝鮮のCVIA目標への揺るぎないコミットメントを改めて表明する」と強調しながら、G7の北朝鮮非核化の意志をCVID級に高めたという分析が出ている。

◇縮小した対話要求

これに対し北朝鮮に対話を促す表現は割合がますます減る傾向だ。

バイデン政権発足初年度で文在寅(ムン・ジェイン)政権最後の年だった2021年に英コーンウォールで開かれたサミットのコミュニケには対北朝鮮対話と関連「全ての関連するパートナーとの調整の下で外交的な取組を続ける米国の意欲を歓迎するとともに、北朝鮮に対し、対話に関与し、これを再開することを求める」と明示した。翌年である昨年ドイツのエルマウでのサミットのコミュニケでは該当文言が「北朝鮮に対し、外交に関与し、完全な非核化に向けた対話を再開するよう求める」という程度でやや簡略化された。

今回の広島サミットのコミュニケには該当文言が「北朝鮮に対し、日本、 米国及び韓国からのものを含め、繰り返し提示されてきた対話の申出に応じるよう求める」という内容に変化した。「外交」に対する言及がなかっただけでなく、過去にはG7首脳がともに北朝鮮に対話を促すような文言だったが、今回は「韓日米が対話を提案するので受け入れよ」として対話の主体を事実上韓日米に具体化した。

また、今回のコミュニケは北朝鮮を「North Korea」と明示している。2021年と昨年のコミュニケでは北朝鮮を正式国号である「DPRK」と称したのと対照的だ。2つの用語は対北朝鮮基調によって混用されるが、前者の場合北朝鮮を国として尊重する意味がやや薄まるという評価が支配的だ。不法行為を持続する北朝鮮を完全な一流国家とみるのは難しいという意図が内包されたと分析される。

◇「核のない世界」も北朝鮮に照準

一方、G7初の核軍縮関連共同声明で19日に発表された「広島ビジョン」も北朝鮮に照準を当てている。ここにはコミュニケのCVIA目標がそのまま盛り込まれ、特に「北朝鮮は、核拡散防止条約(NPT)の下で核兵器国の地位を有することはできず、有することは決してない」などの直接的表現も含まれている。

ただ「核のない世界」はすでに遠ざかったという懐疑論が支配的な中で一部では声明の実効性に対する疑問を提起したりもする。実際にロシアのウクライナ侵攻と北朝鮮の核脅威などに直面しながらバイデン政権さえも発足前から公言していた「核先制不使用」「単一目的」の原則を自国の「核態勢の見直し報告書」(NPR)などに盛り込まずにいる。したがって今回の「広島宣言」は実質的な意味より公然とNPT体制を脅かすロシアと北朝鮮、さらに進んで中国の核武力増強を牽制する象徴性が大きいという分析が出ている。

北韓大学院大学校のキム・ドンヨプ教授は「北朝鮮が核武力強化で米国中心の核秩序を脅かす状況を事実上黙認している中国とロシアも一度にまとめて警告する意図が内包されている」と話した。



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