韓国が19-21日に開催される広島G7サミット(主要7カ国首脳会議)で食料安全保障関連の共同文書に招待国の資格で名を連ねる予定だ。今回の会議参加国全体が合意する文書であり、ウクライナに対する支援の意志を明らかにする一方、世界食料安全保障を脅かすロシアを狙った布石という分析が出ている。
◆「食料危機」招いたロシアに照準
日本メディアは「日本が招待国8カ国(韓国・インド・インドネシア・オーストラリア・ブラジル・ベトナム・クック諸島・コモロ)も参加する食料問題関連の共同文書発表を調整している」と報じた。
複数の政府筋は18日、中央日報に「アフリカなど新興国、開発途上国の食料状況が、昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻で深刻に悪化したという内容を指摘し、国際社会の協力の意思を固める内容を骨子として意見が調整されている」と伝えた。文書にはウクライナの農業再建、食料サプライチェーンの多様化も盛り込むとみられる。事実上ロシアを牽制する性格が強いということだ。
大統領室の関係者も14日、「食料安全保障は拡大会議セッションのテーマで、複数の首脳がウクライナ戦争で悪化した食料、エネルギー危機について集中議論するだろう」とし「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領も国際食料安全保障に寄与してきただけに関連の発言あると予想される」と話した。
◆対中・対露の立場を明示か
韓国の首脳が招待国としてG7に出席するのは、前政権の2021年6月に英コーンウォールで開催されたG7サミット以来2年ぶりだ。
2年前、韓国はG7加盟国と招待国の参加国全体が合意した「開かれた社会声明」(Open Societies Statement)に名を連ねた。当時の声明は中国を名指ししなかったが、普遍的な価値を前面に出しながら迂回的に牽制する内容が入った。また、人権や民主主義に関する各国の約束を羅列した後、「我々は上記の約束を持続的に履行していくことを期待する」と明示した。
ところが声明発表直後、当時の文在寅(ムン・ジェイン)政権の青瓦台(チョンワデ、大統領府)は「特定国を狙ったものではない」とし、中国に対する牽制という解釈に一線を画するような態度を見せた。このため当時、外交関係者の間では「中国を配慮してG7の結果と距離をおく韓国の態度が国際社会との約束に対する誠意の問題につながりかねない」という懸念が提起された。韓日米の本格的な連携が強化される状況で、韓国が今回の会議では少なくとも「食料安全保障」に関してはより原則的な立場を表明すべきだという指摘が出ている。
西江大の金載千(キム・ジェチョン)国際大学院教授は「韓国がG7招待状を受けたのは国際的な地位が高まったという意味であると同時に、国際社会でより大きな役割をしなければいけないという意味」とし「韓国がグローバルイシューに対して積極的に声を出す必要がある」と述べた。また「特に議長国の日本が新興国・開発途上国を対象とする『グローバルサウス』外交と開発協力議題を強調しているため、食料安全保障が核心議題として扱われる可能性がある」と話した。
◆ロシア、「食料武器化」の動き
ロシアはエネルギーに続いて食料を事実上「武器化」する動きを見せている。ロシアは最近、「西側の対ロシア制裁が自国の穀物輸出に障害になっている」と反発し、「黒海穀物協定」から脱退する意向を明らかにした。協定はかろうじて満了直前に2カ月延長したが、ロシアがいつでも食料を武器化する可能性があるという懸念は全世界に広まった状態だ。
このため先月23日に宮崎で開催されたG7農業大臣会合では「ロシアによるウクライナ侵攻が穀物と肥料の価格急騰など世界食料安全保障に影響を及ぼしているという点を深く憂慮する」という内容の共同声明が発表された。またウクライナの農地に埋められた地雷の除去、ロシア軍が破壊した水路や倉庫など農業施設の復旧、農家資金調達支援も共に決定した。
外交関係者の間ではG7農業大臣会合に続いてG7首脳が今回の会議で、戦後ウクライナ再建問題を本格的に扱い始める可能性があるという見方も出ている。実際の来月21、22日には英ロンドンでは英国とウクライナが共同で開催する「ウクライナ再建のための国際会議」が予定されている。政府当局者は「戦争以降はウクライナに対する大々的な『再建プラン』が進行されるしかない」とし「再建事業で各国がいかなる位置を確保するかは、戦争中のウクライナに対する支援と切り離して考えるのは難しい側面がある」と話した。
◆「食料危機」招いたロシアに照準
日本メディアは「日本が招待国8カ国(韓国・インド・インドネシア・オーストラリア・ブラジル・ベトナム・クック諸島・コモロ)も参加する食料問題関連の共同文書発表を調整している」と報じた。
複数の政府筋は18日、中央日報に「アフリカなど新興国、開発途上国の食料状況が、昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻で深刻に悪化したという内容を指摘し、国際社会の協力の意思を固める内容を骨子として意見が調整されている」と伝えた。文書にはウクライナの農業再建、食料サプライチェーンの多様化も盛り込むとみられる。事実上ロシアを牽制する性格が強いということだ。
大統領室の関係者も14日、「食料安全保障は拡大会議セッションのテーマで、複数の首脳がウクライナ戦争で悪化した食料、エネルギー危機について集中議論するだろう」とし「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領も国際食料安全保障に寄与してきただけに関連の発言あると予想される」と話した。
◆対中・対露の立場を明示か
韓国の首脳が招待国としてG7に出席するのは、前政権の2021年6月に英コーンウォールで開催されたG7サミット以来2年ぶりだ。
2年前、韓国はG7加盟国と招待国の参加国全体が合意した「開かれた社会声明」(Open Societies Statement)に名を連ねた。当時の声明は中国を名指ししなかったが、普遍的な価値を前面に出しながら迂回的に牽制する内容が入った。また、人権や民主主義に関する各国の約束を羅列した後、「我々は上記の約束を持続的に履行していくことを期待する」と明示した。
ところが声明発表直後、当時の文在寅(ムン・ジェイン)政権の青瓦台(チョンワデ、大統領府)は「特定国を狙ったものではない」とし、中国に対する牽制という解釈に一線を画するような態度を見せた。このため当時、外交関係者の間では「中国を配慮してG7の結果と距離をおく韓国の態度が国際社会との約束に対する誠意の問題につながりかねない」という懸念が提起された。韓日米の本格的な連携が強化される状況で、韓国が今回の会議では少なくとも「食料安全保障」に関してはより原則的な立場を表明すべきだという指摘が出ている。
西江大の金載千(キム・ジェチョン)国際大学院教授は「韓国がG7招待状を受けたのは国際的な地位が高まったという意味であると同時に、国際社会でより大きな役割をしなければいけないという意味」とし「韓国がグローバルイシューに対して積極的に声を出す必要がある」と述べた。また「特に議長国の日本が新興国・開発途上国を対象とする『グローバルサウス』外交と開発協力議題を強調しているため、食料安全保障が核心議題として扱われる可能性がある」と話した。
◆ロシア、「食料武器化」の動き
ロシアはエネルギーに続いて食料を事実上「武器化」する動きを見せている。ロシアは最近、「西側の対ロシア制裁が自国の穀物輸出に障害になっている」と反発し、「黒海穀物協定」から脱退する意向を明らかにした。協定はかろうじて満了直前に2カ月延長したが、ロシアがいつでも食料を武器化する可能性があるという懸念は全世界に広まった状態だ。
このため先月23日に宮崎で開催されたG7農業大臣会合では「ロシアによるウクライナ侵攻が穀物と肥料の価格急騰など世界食料安全保障に影響を及ぼしているという点を深く憂慮する」という内容の共同声明が発表された。またウクライナの農地に埋められた地雷の除去、ロシア軍が破壊した水路や倉庫など農業施設の復旧、農家資金調達支援も共に決定した。
外交関係者の間ではG7農業大臣会合に続いてG7首脳が今回の会議で、戦後ウクライナ再建問題を本格的に扱い始める可能性があるという見方も出ている。実際の来月21、22日には英ロンドンでは英国とウクライナが共同で開催する「ウクライナ再建のための国際会議」が予定されている。政府当局者は「戦争以降はウクライナに対する大々的な『再建プラン』が進行されるしかない」とし「再建事業で各国がいかなる位置を確保するかは、戦争中のウクライナに対する支援と切り離して考えるのは難しい側面がある」と話した。
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