プーチン大統領は2007-12年の国防改革で兵力を縮小し、武器と組織を現代化した。この過程で将校を減らした。ロシア軍指揮部は徐々にプーチン大統領の忠僕になった。プーチン大統領はロシア軍をそれでも信頼できなかったのか、2018年に政治将校制度を復活させた。政治将校は100人以上のすべての部隊で副指揮官を務める。軍の士気を高め、国家に対する忠誠心を高めるのが任務とはいえ、結局は軍を監視するのが本業だ。
プーチン大統領は多様な集団が競争しながら勝機を早期につかむことを望んだようだ。しかし結果は忠誠競争どころか内部射撃だった。ワグネルグループのトップ、エフゲニー・プリゴジン氏が安全な撤収を条件にウクライナ軍にロシア正規軍の位置情報を渡すと提案したと、米ワシントンポスト(WP)が報じた。ロシア軍とワグネルグループは犬猿の仲だ。先日は砲弾支援問題をめぐり舌戦した。
また、プーチン大統領は昨年9月、反撃に成功すると、戦術的決定まで出し始めたという。戦線の状況は急変するが、プーチン大統領まで報告が上がった後、また命令を受けてもすでに戦闘が終わっている場合が多い。米テキサス大のバラニ教授は「プーチンは戦争初期にロシア軍が苦戦した理由を、将軍が自分にまともに報告しなかったためと考えたようだ」と分析した。
プーチン大統領はウクライナ戦争の総司令官を3度も交代させた。状況がこうなれば、ロシア軍指揮部はプーチン大統領を怒らせる内容を除いて報告することになる。
民主国家の韓国はロシア軍の状況を他人事のように見ることができるだろうか。韓国では政治的な考慮で軍の人事をすることが多い。特に文在寅(ムン・ジェイン)政権では深刻だった。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権当時に陸軍士官学校出身者があらゆる面で足かせになったと考えた文在寅政権では下位職まで軍の人事を青瓦台(チョンワデ、大統領府)が操った。韓国軍が休戦ラインの向こうの北朝鮮軍ではなく、北漢山(プッカンサン)のふもとの青瓦台ばかりを眺める軍隊になったという批判まで出てきた。
指揮官の前途が専門的な能力でなく個人や政府に対する忠誠心に動かされてはいけない。そのような軍隊は結局、ロシア軍のようになる。
イ・チョルジェ/外交安保部長
【コラム】みすぼらしいロシア戦勝記念日、赤の広場にT-34タンク1両だけ(1)
プーチン大統領は多様な集団が競争しながら勝機を早期につかむことを望んだようだ。しかし結果は忠誠競争どころか内部射撃だった。ワグネルグループのトップ、エフゲニー・プリゴジン氏が安全な撤収を条件にウクライナ軍にロシア正規軍の位置情報を渡すと提案したと、米ワシントンポスト(WP)が報じた。ロシア軍とワグネルグループは犬猿の仲だ。先日は砲弾支援問題をめぐり舌戦した。
また、プーチン大統領は昨年9月、反撃に成功すると、戦術的決定まで出し始めたという。戦線の状況は急変するが、プーチン大統領まで報告が上がった後、また命令を受けてもすでに戦闘が終わっている場合が多い。米テキサス大のバラニ教授は「プーチンは戦争初期にロシア軍が苦戦した理由を、将軍が自分にまともに報告しなかったためと考えたようだ」と分析した。
プーチン大統領はウクライナ戦争の総司令官を3度も交代させた。状況がこうなれば、ロシア軍指揮部はプーチン大統領を怒らせる内容を除いて報告することになる。
民主国家の韓国はロシア軍の状況を他人事のように見ることができるだろうか。韓国では政治的な考慮で軍の人事をすることが多い。特に文在寅(ムン・ジェイン)政権では深刻だった。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権当時に陸軍士官学校出身者があらゆる面で足かせになったと考えた文在寅政権では下位職まで軍の人事を青瓦台(チョンワデ、大統領府)が操った。韓国軍が休戦ラインの向こうの北朝鮮軍ではなく、北漢山(プッカンサン)のふもとの青瓦台ばかりを眺める軍隊になったという批判まで出てきた。
指揮官の前途が専門的な能力でなく個人や政府に対する忠誠心に動かされてはいけない。そのような軍隊は結局、ロシア軍のようになる。
イ・チョルジェ/外交安保部長
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