「夫婦がけんかをしても長期的な利害関係が大きいことを知って和解することになる。今は同盟国の間でぎこちない瞬間だが、離婚することはないはずだ」。

米国家安全保障局（ＮＳＡ）で最高法律顧問を務めたグレン・ガステル氏は中央日報のインタビューで、韓国など同盟に対する米国の盗聴疑惑問題はどう進行するのかという質問にこのように答えた。インタビューが行われた１４日（現地時間）は、機密文書流出犯として２１歳のマサチューセッツ州空軍州兵ジャック・テシェイラ容疑者が逮捕された翌日だった。

今回の事件は敵国や報道機関に文書を送って政治的目的を達成しようとしたのではなく、自らを引き立たせるためにふざけて行われたという点で異例だと、ガステル氏は評価した。またガステル氏は「文書の大半は適法に作成された本物だ」と話した。


１０年前に米国の元情報要員エドワード・スノーデン氏の暴露で米国の同盟盗聴・傍受が明るみに出た当時、当時のオバマ大統領は自ら謝罪して再発防止を約束した。しかし今回の状況はこうした形で展開しないと、ガステル氏は予想した。

－－過去の事件ほど深刻な流出なのか。

「そうではない。しかし文書の内容があまりにも具体的であり、ロシアなどに情報がどこから漏れたのか手掛かりを与えないか心配だ。米国が同盟と友邦を盗聴したという疑惑が提起されたのも問題だ。中国のスパイ活動に対抗し、ウクライナ戦争で力を合わせるべき状況で灰をまくようなことだ」

－－２０１３年の盗聴・傍受疑惑提起のように米大統領が同盟に謝罪するだろうか。

「２０１３年以降、世の中は大きく変わった。当時は衝撃が大きかったが、むしろスノーデンの暴露で情報機関がお互い監視するのは事実という点が明らかになった。夫婦はけんかをしながらも長期的な利害関係が大きいことを知って和解することになる。（米国の）全世界の同盟と友邦も長期的な戦略的利害関係があることを認識している。それで今回の情報流出に対して相対的に静かな反応を見せていると考える。さらに韓国に対しては米国の超党派的な支持がある。６カ月後にはこの問題に対する心配もなくなると考える」

－－こうした犯罪はまた発生する可能性があるのか。

「あえて答えるならそうだ。違法な麻薬、児童ポルノ、機密文書などがインターネット上の暗いところで出回っている。しかし非公開チャットルームは他の人がのぞくことができない。政府も修正憲法４条に基づき個人のアカウントを監視することが禁止されている。それが我々がが持つ価値だ。自由とプライバシー保護のために払う代価としてこうした事例がまた発生する可能性がある」