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【インタビュー】「尹錫悦と岸田、ドゴールとアデナウアーのように北東アジアの新たな枠組みを」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
--今回の尹大統領の訪日の意味は。

「金大中大統領以降、韓国の大統領に対して日本が感じる信頼が崩れていた。ところが尹大統領が誠意を感じさせ、信頼を与えたというのが大きな意味だ。(尹大統領にインタビューをした)読売新聞は本来、韓国の問題に友好的でない。しかし今回は両国関係の改善に前向きだ。森喜朗元首相、麻生太郎自民党副総裁など日本国内の元老も両国指導者をプッシュしている。遠心力でなく求心力が発揮される条件だ」

--国民の間では否定的な見解が多い。日本の呼応措置が十分でないためではないのか。


「そのような立場も理解する。しかし岸田首相の立場を考慮すれば、彼が外相時代に慰安婦問題を解いた。謝罪をし、日本の予算から10億円を出した。それでも韓国の政権が交代すると破棄され、彼は馬鹿だという声を聞くことになった。岸田派は自民党内で多数派でもなく、4月には選挙もある。それで慎重な側面がある。4月に尹大統領が米国を訪問し、5月の広島G7首脳会議を経て6月に岸田首相が韓国に来れば、何か作品が作られ、その作品が出れば成功ストーリーになるだろう」

--尹大統領の日本訪問は時期的にあまりにも早かったのでは。

「4月の米国訪問に向け、日本との問題を解決して行くのと、解決できずに行くのとでは大きな差がある。解決のきっかけでも作って行くという考えがあったのだろう。バイデン大統領の対応が変わってくる。外交的には3月が適切な時期だった」

--日本の謝罪が不足するという国民も多い。

「我々はずっと謝罪をしろという。だから日本では『不可逆的な謝罪』『今回が最後の謝罪』などという言葉が出てくる。このような謝罪は受けない方がよいのではないか。突いて何回も受けて何をするのか。加害者の謝罪も重要だが、被害者が許すことも重要だと考える。イスラエルのホロコースト博物館には『許そう、でも忘れない(forgive but never forget)』と書かれている。最も恐ろしい言葉だ。その言葉を日本にする時になったと考える」

--すぐに独島(ドクト、日本名・竹島)問題があり、教科書検定も論議を呼んでいる。

「国際法によると、占有中の国が領土の主だ。独島を日本の領土と主張するなら(中国と日本が領土紛争中の)尖閣諸島は中国の領土と言ってもよいのかと日本に話すべきだ。教科書問題も『昭和天皇が戦犯だと我々の教科書に記述する。それでもいいのか』と話さなければいけない。教科書の細部内容でどうこうと言うのではなく、大きな軸でやらなければいけない」

--尹大統領就任1年が近づく。残念な点はないか。

「方向は正しく、大きな流れでよくやっている。ただ、万機親裁でなく、委任すべきことは委任すればよい。首相や長官があまり見えない」

◆李鍾賛(イ・ジョンチャン)=日帝強占期に満州に亡命し、新興武官学校の設立などを主導したアナーキスト系列の独立活動家、李会栄(イ・フェヨン)の孫。1936年に上海で生まれ、解放翌年の46年に帰国した。陸軍士官学校を卒業した後、陸軍、中央情報部などで勤務した。1981年の第11代から1992年の第14代まで民正党と民自党で国会議員を務めた。1995年に野党の新政治国民会議に加わり、金大中政権の発足に寄与した。大統領職引き継ぎ委員長を経て金大中政権で国家安全企画部部長、国家情報院長を務めた。


【インタビュー】「尹錫悦と岸田、ドゴールとアデナウアーのように北東アジアの新たな枠組みを」(1)

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