会社員パク・ジファンさん(41)の1月の月給明細書の金額は約700万ウォン(約73万円)だった。しかし2020年に家を購入するために組んだローンのため実際に使えるお金はかなり少ない。信用貸付180万ウォン、会社貸付150万ウォン、税金と管理費・保険料・通信費など毎月抜けていく金額150万ウォン、両家の親の小遣い20万ウォンなどを差し引くと、残る金額は毎月200万ウォンほどだ。これを4人家族の生活費にあてる。パクさんは「月給は増えたが、融資の利息だけで50万ウォン近い金額になり、家計が厳しい」と話した。
このように会社員の月給は増えても、物価まで考慮した実質所得は後退していることが分かった。急激に上昇した物価、利子負担の増加の影響だ。統計庁が23日に発表した「2022年10-12月期の家計動向調査」によると、昨年10-12月期の1世帯あたりの月平均所得は483万4000ウォンだった。1年前に比べ4.1%増えた。
しかし所得から物価上昇の影響を除いた10-12月期の実質所得は1.1%減少した。実質所得の減少幅は2016年(-2.3%)以来6年ぶりの最大水準となった。実質所得は昨年7-9月期にも前年同期比2.8%減少した。2021年4-6月期(-3.1%)以来5期ぶりにマイナスに転じ、2期連続の下落だ。所得は増えたが、物価がそれ以上に上昇した。
実際に使えるお金が減ったのは大幅な物価上昇のためだ。昨年の物価上昇率は5.1%だった。これは国際通貨基金(IMF)通貨危機だった1998年(7.5%)以来24年ぶりの最高水準。2011年以降、年間物価上昇幅は3%を超えていなかったが、昨年、大幅に上昇した。新型コロナの影響で資金供給量が増えたうえ、ロシア-ウクライナ戦争までが重なったからだ。
支出の増加幅は所得の増加幅を上回った。昨年1-12月期の支出は362万5000ウォンと、1年前に比べ6.4%増えた。物価上昇を考慮した実質消費支出は0.6%増だ。特に税金や国民年金のような社会保険料、利子費用など自動で差し引かれる「非消費支出」が92万8000ウォンと、8.1%増えた。増加幅は2019年10-12月期(9.6%)以来3年ぶりの最大だ。所得から非消費支出を抜いた可処分所得(実際に使えるお金)は390万5000ウォンだった。
非消費支出の中で目を引く項目は利子費用(11万1000ウォン)だ。1年前に比べ28.9%急増し、非消費支出の12%を占める。統計庁が家計動向調査に単身世帯を含めた2006年以降、最も大きく増えた。昨年4月から7回連続で政策金利を引き上げた影響だ。統計庁のイ・ジンソク家計収支動向課長は「金額でみると住宅担保融資、増加率でみると信用貸付でそれぞれ支出が増えた」と説明した。
支出項目には物価上昇の余波がそのままで表れた。電気・ガス料金など冷暖房費を含む燃料費の支出が16.4%急増した。統計の作成を始めた2006年以降、前期を合わせて過去最大の増加幅となった。交通費の支出上昇幅も同じく16.4%だった。
外食物価上昇分を反映した飲食・宿泊支出は14.6%増えた。不況の中でも減らさない教育費も支出増加幅(12.2%)が目立った。可処分所得から各種消費支出を差し引いた家計黒字額(120万9000ウォン)は前年比2.3%減り、2期連続の減少となった。黒字率(30.9%)は同じ期間に1.7%ポイント下落した。
東国大の金洛年(キム・ナクニョン)経済学科名誉教授は「昨年80万人台に増えた就業者数が今年は10万人台に減るなど、所得の増加傾向まで変わる可能性がある」とし「物価を抑えることができなければ所得が増えても実感できない『不況型黒字』が続くだろう」と述べた。
このように会社員の月給は増えても、物価まで考慮した実質所得は後退していることが分かった。急激に上昇した物価、利子負担の増加の影響だ。統計庁が23日に発表した「2022年10-12月期の家計動向調査」によると、昨年10-12月期の1世帯あたりの月平均所得は483万4000ウォンだった。1年前に比べ4.1%増えた。
しかし所得から物価上昇の影響を除いた10-12月期の実質所得は1.1%減少した。実質所得の減少幅は2016年(-2.3%)以来6年ぶりの最大水準となった。実質所得は昨年7-9月期にも前年同期比2.8%減少した。2021年4-6月期(-3.1%)以来5期ぶりにマイナスに転じ、2期連続の下落だ。所得は増えたが、物価がそれ以上に上昇した。
実際に使えるお金が減ったのは大幅な物価上昇のためだ。昨年の物価上昇率は5.1%だった。これは国際通貨基金(IMF)通貨危機だった1998年(7.5%)以来24年ぶりの最高水準。2011年以降、年間物価上昇幅は3%を超えていなかったが、昨年、大幅に上昇した。新型コロナの影響で資金供給量が増えたうえ、ロシア-ウクライナ戦争までが重なったからだ。
支出の増加幅は所得の増加幅を上回った。昨年1-12月期の支出は362万5000ウォンと、1年前に比べ6.4%増えた。物価上昇を考慮した実質消費支出は0.6%増だ。特に税金や国民年金のような社会保険料、利子費用など自動で差し引かれる「非消費支出」が92万8000ウォンと、8.1%増えた。増加幅は2019年10-12月期(9.6%)以来3年ぶりの最大だ。所得から非消費支出を抜いた可処分所得(実際に使えるお金)は390万5000ウォンだった。
非消費支出の中で目を引く項目は利子費用(11万1000ウォン)だ。1年前に比べ28.9%急増し、非消費支出の12%を占める。統計庁が家計動向調査に単身世帯を含めた2006年以降、最も大きく増えた。昨年4月から7回連続で政策金利を引き上げた影響だ。統計庁のイ・ジンソク家計収支動向課長は「金額でみると住宅担保融資、増加率でみると信用貸付でそれぞれ支出が増えた」と説明した。
支出項目には物価上昇の余波がそのままで表れた。電気・ガス料金など冷暖房費を含む燃料費の支出が16.4%急増した。統計の作成を始めた2006年以降、前期を合わせて過去最大の増加幅となった。交通費の支出上昇幅も同じく16.4%だった。
外食物価上昇分を反映した飲食・宿泊支出は14.6%増えた。不況の中でも減らさない教育費も支出増加幅(12.2%)が目立った。可処分所得から各種消費支出を差し引いた家計黒字額(120万9000ウォン)は前年比2.3%減り、2期連続の減少となった。黒字率(30.9%)は同じ期間に1.7%ポイント下落した。
東国大の金洛年(キム・ナクニョン)経済学科名誉教授は「昨年80万人台に増えた就業者数が今年は10万人台に減るなど、所得の増加傾向まで変わる可能性がある」とし「物価を抑えることができなければ所得が増えても実感できない『不況型黒字』が続くだろう」と述べた。
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