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【韓半島平和ウォッチ】韓米同盟70年、北朝鮮核問題を優先して解決すべき(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆米国の対韓半島政策の優先順位を高めるべき

韓米同盟も1953年の相互防衛条約締結から70年間、時代の変化に応じて軍事同盟から経済安保、科学技術、価値同盟へと着実に進化してきた。2009年に「包括的戦略同盟」に合意してから14年間に採択した主要共同声明をみると、韓半島(朝鮮半島)を越えて地域・グローバル議題が大きく増えた。同盟の協力地域範囲も北東アジア、アジア、アジア太平洋からインド太平洋とグローバルに拡大した。特にグローバル中枢国家を目指す尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は昨年5月の韓米首脳会談で「グローバル包括的戦略同盟」に合意し、昨年末にはインド太平洋戦略を発表して協力の範囲をさらに拡大した。

韓米間の戦略的利害の拡張は大転換時代の同盟、現代化の流れに合う。米国とNATOの「360度戦略」や日本・オーストラリアのインド太平洋・グローバル戦略とも共有する部分が多い。半面、核心軸(linchpin)の役割が北東アジアを越えて地域とグローバルに拡大するにつれ、脱冷戦後に日本・NATO・オーストラリアが経験したように、同盟強化と役割増大に伴う多様な含意について綿密な検討が必要だ。


今年、韓米同盟70周年を迎え、尹大統領は双方の訪問とアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のため少なくとも2回の訪米を含め、数回の首脳会談をすると予想される。その結果は今後の未来戦略とロードマップになるだろう。昨年5月の韓米首脳会談合意の後続措置はもちろん、同盟70年以降を眺める戦略的な接近が求められる。

1つ目、戦略的な優先順位の設定と調和が必須だ。現実的に北朝鮮・北核、2国間、地域・グローバル問題を共に追求しているが、優先順位では隔たりがある。バイデン政権の昨年の国家安全保障戦略報告書は北朝鮮に対して簡略な言及にとどまった。実存的脅威である北朝鮮の核問題については、ウクライナと中国・台湾問題に劣らず米国の優先順位を高める必要がある。この数カ月間に拡大抑止分野で進展があったのは幸いだ。

◆10年以上続く同盟指針を用意すべき

2つ目、韓国の地域・グローバル的役割に対する米国の期待が高まった状況で、韓国が具体的にどこまで役割を拡大できるかについて事前の準備が必要だ。「行動する同盟」戦略を政策として具体化する過程で機会と同時に負担も伴う。

3つ目、国内的には韓国が世界10位圏の経済力に相応する中堅国の役割をすることが自由・平和・繁栄という戦略的利益に寄与するという認識を広めなければいけない。米国と同盟パートナーと価値共有国が自由主義の国際秩序のために役割を分担していく激変の時代に進入したことを共感する必要がある。昨年2月のショルツ独首相の「時代転換(Zeitenwende)」宣言のように、ウクライナ戦争が我々に与えるメッセージでもある。

4つ目、韓米同盟70周年という機会を最大限に活用し、未来を眺める里程標的なメッセージと合意が出てくることを望む。行動計画中心の共同文書で具体化すればなおさらよい。包括的なものでなくても、いくつかの核心分野に焦点を合わせればよい。日米、米豪同盟の事例のように政権交代に大きな影響を受けず、一貫して履行される今後5年、10年以上持続可能な指針と制度的装置が用意されればならない。

5つ目、特に北朝鮮の核問題に関連し、韓米同盟70周年が「核同盟」元年と評価されるほどの追加措置が出てくることを希望する。拡大抑止の実行力向上や韓国型核共有の延長線で、韓米原子力協定傘下の高官級チャンネルや別途の高官チャンネル(韓米核計画グループ=NPGなど)で、核拡散防止条約(NPT)体制下でも可能な多様な核オプションの妥当性を検討してみる価値がある。

さらに一歩進んで韓・日・米・豪・欧の元高官と国内外の研究所が提案したアジアNPG創設もよい構想だ。NATOのNPGには戦術核が配備されていない多数の加盟国が参加している。韓国・日本・オーストラリアはすでに米国と2国間協議体があり、3カ国化または4カ国化することは政策的な意志にかかっている。

尹炳世(ユン・ビョンセ)/元外交部長官


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