ヘンリー王子の回顧録『スペア』
長男相続制は東アジアだけでなく、欧州王族や貴族も同じだった。そのため、長男以外には自らチャンスを創り出さなければならなかった。司祭になって宗教界の指導者になるか、新大陸の開拓が代表的だ。西アフリカ沿岸航路を開拓し、大航海時代を切り開いたエンリケ航海王子もジョアン1世の三男だった。
それでも近代以前は「スペア」らにもチャンスが少なかった。例えば、朝鮮27人の王の中で正常に長男が王位を継承した場合は、文宗(ムンジョン)、端宗(タンジョン)、燕山君(ヨンサングン)、仁宗(インジョン)、顕宗(ヒョンジョン)、粛宗(スクジョン)、景宗(キョンジョン)の7人に過ぎなかった。しかし、医療技術の発達などで変数が少なくなり、長男の他に王位が受け継がれるケースはますます減った。また、過去のように宗教界や新大陸を図ることも容易ではない環境だ。ヘンリー王子は王室の物語を売って富を生み出すスペアの現代的モデルを作ったのかもしれない。
ユ・ソンウン/文化部記者
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