日本が北朝鮮の挑発などに対応して韓半島(朝鮮半島)に向けた「反撃能力」を行使できる道を開いた中で、韓国が有事の際にどのラインまで事前協議に参加できるかは依然として霧の中だ。米国が日本の安保戦略大転換に対して支持の立場を明らかにした中で当事国である韓国が関連議論の周辺部にだけとどまってはならないという指摘が出る。
◇「事前同意」可否で食い違い
日本が16日の閣議で決めた国家安全保障戦略に明示した「反撃能力」は敵が日本に対する攻撃に着手したと判断される時に相手のミサイル基地などを打撃できる軍事的能力を核心とする。
これを韓半島の状況に代入すれば、10月に5年ぶりとなる日本上空を通過する弾道ミサイルを撃つなど今年1年前例のない挑発を敢行してきた北朝鮮が主要ターゲットになるとみられる。実際に日本は改定した国家安全保障戦略で北朝鮮を「従前よりも一層重大かつ差し迫った脅威」と定義したりもした。
カギは日本の実際の反撃状況と関連した韓日の温度差だ。
韓国外交部は16日、日本の反撃能力保有宣言直後の立場文を通じ「日本の韓半島対象反撃能力行使とともに韓半島の安全保障と韓国の国益に重大な影響を及ぼす事案は事前に韓国との緊密な協議と同意が必ず必要だ」と明らかにした。これに対し日本は同日の会見で「反撃能力の行使は日本が自主的に判断するものであり他国の許可を得る事案ではない」と線を引いた。
両国外交当局の食い違いの中で18日に大統領室は「(韓半島に対する反撃能力行使は)韓米日安保協力という大きな枠組みの中で議論が可能だ」という原則的な立場を出した。続けて翌19日には「当然事前に韓国との緊密な協議や同意が必要だ」として前日とはやや異なる立場を出した。
このような立場の違いと関連し、外交界では「憲法により北朝鮮を韓国の領土と見なす韓国と、南北を別個の実体とみる日本の認識の違いが現れたもの」という分析が出ている。
元外交部高位当局者は「1965年の韓日基本条約締結時から『韓国政府が韓半島における唯一の合法政府』(第3条)という部分の解釈をめぐり両国間に立場の違いがあった。北朝鮮を韓国と別の国と認識してきた日本の立場では北朝鮮の攻撃が現実化した時に自らの判断により反撃する権利があるという主張を展開することができる」と話した。
◇「結局韓米日協力が中心」
韓日両国は米国との同盟を積集合に置いている。このため有事の際に日本の反撃能力使用に対する事前承認は事実上韓米日3カ国次元でなされるだろうという分析もある。
梨花(イファ)女子大学北朝鮮学科のパク・ウォンゴン教授は「北朝鮮が起こす恐れがあるすべての形態の武力紛争と関連し、韓米同盟、日米同盟の意志決定主導権を握っているのは事実上米国。韓半島に有事が起きようが台湾海峡に危機が発生しようが韓米日協力を主軸にインド太平洋地域が事実上ひとつの戦区として共同対応するほかない」と話した。その上で「韓日が反撃能力をめぐり個別に疎通するのかは現実的に大きな意味を持ちはしないだろう」と付け加えた。
このため専門家らは「日本が韓国の事前同意を受ける義務があるかないか」をめぐり両国が対立を広げるより日本が反撃能力行使の必要性を判断する過程で韓国と十分な情報共有と事前協議を進行できるシステムを作ることが重要だと口をそろえる。特に日米がアップグレードした同盟をベースに韓半島への軍事介入の可能性を議論する時に韓国が関連疎通から排除されてはならないという指摘が出る。
韓米日首脳は先月13日にカンボジアのプノンペンで会談し、3カ国が北朝鮮のミサイル関連警報をリアルタイムで共有することで合意した。情報共有関連の具体的協議は早ければ来月に始まる。現在終了猶予状態である韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を正常化し安定的に運用する必要性も提起される。
◇「日本、韓国無視すれば悪手」
日本の立場と関連しても「日本の植民地支配の歴史を経た韓国の状況を考慮すべき」という指摘が少なくない。自衛隊の韓半島軍事介入の可能性が議論されること自体が韓国内の政治的問題に広がりかねないためだ。実際19日に「共に民主党」など野党圏では日本の反撃能力保有宣言をめぐり「有事の際に韓半島に武力を行使するという宣言であり主権的領土に対する侵略意志」という批判が出たりもした。
外交消息筋は「日本が今回の国家安全保障戦略を発表しながら独島(ドクト、日本名・竹島)領有権主張を強化したり韓国の事前同意なく韓半島への反撃が可能だと公開言及したのは悪手。日本の防衛力強化も結局韓米日安保協力を基盤にしてだけ可能で、北朝鮮の核対応も韓国との共助なくしては不可能だがたびたび韓日関係を軽視するような態度を見せるのは自国にも良くない」と指摘した。
◇「事前同意」可否で食い違い
日本が16日の閣議で決めた国家安全保障戦略に明示した「反撃能力」は敵が日本に対する攻撃に着手したと判断される時に相手のミサイル基地などを打撃できる軍事的能力を核心とする。
これを韓半島の状況に代入すれば、10月に5年ぶりとなる日本上空を通過する弾道ミサイルを撃つなど今年1年前例のない挑発を敢行してきた北朝鮮が主要ターゲットになるとみられる。実際に日本は改定した国家安全保障戦略で北朝鮮を「従前よりも一層重大かつ差し迫った脅威」と定義したりもした。
カギは日本の実際の反撃状況と関連した韓日の温度差だ。
韓国外交部は16日、日本の反撃能力保有宣言直後の立場文を通じ「日本の韓半島対象反撃能力行使とともに韓半島の安全保障と韓国の国益に重大な影響を及ぼす事案は事前に韓国との緊密な協議と同意が必ず必要だ」と明らかにした。これに対し日本は同日の会見で「反撃能力の行使は日本が自主的に判断するものであり他国の許可を得る事案ではない」と線を引いた。
両国外交当局の食い違いの中で18日に大統領室は「(韓半島に対する反撃能力行使は)韓米日安保協力という大きな枠組みの中で議論が可能だ」という原則的な立場を出した。続けて翌19日には「当然事前に韓国との緊密な協議や同意が必要だ」として前日とはやや異なる立場を出した。
このような立場の違いと関連し、外交界では「憲法により北朝鮮を韓国の領土と見なす韓国と、南北を別個の実体とみる日本の認識の違いが現れたもの」という分析が出ている。
元外交部高位当局者は「1965年の韓日基本条約締結時から『韓国政府が韓半島における唯一の合法政府』(第3条)という部分の解釈をめぐり両国間に立場の違いがあった。北朝鮮を韓国と別の国と認識してきた日本の立場では北朝鮮の攻撃が現実化した時に自らの判断により反撃する権利があるという主張を展開することができる」と話した。
◇「結局韓米日協力が中心」
韓日両国は米国との同盟を積集合に置いている。このため有事の際に日本の反撃能力使用に対する事前承認は事実上韓米日3カ国次元でなされるだろうという分析もある。
梨花(イファ)女子大学北朝鮮学科のパク・ウォンゴン教授は「北朝鮮が起こす恐れがあるすべての形態の武力紛争と関連し、韓米同盟、日米同盟の意志決定主導権を握っているのは事実上米国。韓半島に有事が起きようが台湾海峡に危機が発生しようが韓米日協力を主軸にインド太平洋地域が事実上ひとつの戦区として共同対応するほかない」と話した。その上で「韓日が反撃能力をめぐり個別に疎通するのかは現実的に大きな意味を持ちはしないだろう」と付け加えた。
このため専門家らは「日本が韓国の事前同意を受ける義務があるかないか」をめぐり両国が対立を広げるより日本が反撃能力行使の必要性を判断する過程で韓国と十分な情報共有と事前協議を進行できるシステムを作ることが重要だと口をそろえる。特に日米がアップグレードした同盟をベースに韓半島への軍事介入の可能性を議論する時に韓国が関連疎通から排除されてはならないという指摘が出る。
韓米日首脳は先月13日にカンボジアのプノンペンで会談し、3カ国が北朝鮮のミサイル関連警報をリアルタイムで共有することで合意した。情報共有関連の具体的協議は早ければ来月に始まる。現在終了猶予状態である韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を正常化し安定的に運用する必要性も提起される。
◇「日本、韓国無視すれば悪手」
日本の立場と関連しても「日本の植民地支配の歴史を経た韓国の状況を考慮すべき」という指摘が少なくない。自衛隊の韓半島軍事介入の可能性が議論されること自体が韓国内の政治的問題に広がりかねないためだ。実際19日に「共に民主党」など野党圏では日本の反撃能力保有宣言をめぐり「有事の際に韓半島に武力を行使するという宣言であり主権的領土に対する侵略意志」という批判が出たりもした。
外交消息筋は「日本が今回の国家安全保障戦略を発表しながら独島(ドクト、日本名・竹島)領有権主張を強化したり韓国の事前同意なく韓半島への反撃が可能だと公開言及したのは悪手。日本の防衛力強化も結局韓米日安保協力を基盤にしてだけ可能で、北朝鮮の核対応も韓国との共助なくしては不可能だがたびたび韓日関係を軽視するような態度を見せるのは自国にも良くない」と指摘した。
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