2022カタールW杯のロゴ
フランスは14日にカタールのアルバイトスタジアムで行われた大会準決勝戦で、前半にテオ・エルナンデス(ACミラン)、後半にランダル・コロ・ムアニ(フランクフルト)の連続ゴールでモロッコに2-0で勝利した。2018年のロシア大会優勝チームのフランスは決勝に進出し通算3回目の優勝に挑戦する。1958年と1962年大会で優勝したブラジルに続き過去2度目の大会2連覇を狙う。
決勝相手は前日に開かれた別の準決勝戦でクロアチアを3-0で下したアルゼンチンだ。「サッカーの神」リオネル・メッシと次世代スーパースターのキリアン・ムバッペが正面からぶつかり合う。フランスプロサッカーリーグ1のパリ・サンジェルマンでチームメートのメッシとムバッペはともに5ゴールで大会得点トップだ。ムバッペはわずか24歳で2度目のW杯を、メッシは初めてのW杯優勝に挑戦する。決勝戦は日本時間19日24時にルサイルスタジアムで開かれる。
フランスは前半5分にモロッコのゴールを破った。アントワーヌ・グリーズマンが右から渡したカットバックをムバッペがシュートにつないだのが相手選手に当たりゴールエリア左側に跳ぶと、リュカ・エルナンデスが左ボレーシュートで決め先制点を取った。モロッコは反撃に出たが、なかなか同点ゴールを入れられなかった。ゴールはむしろフランスから出た。ウスマン・デンベレの代わりに入ったムアニが投入から1分もたたずにゴールを決めた。ムバッペがゴールエリア正面まで突破して入り守備選手3人の間から試みたシュートが守備の足に当たってゴールポスト右側に流れるとムアニが軽く押し込んだ。
W杯で19回目の試合をこなしたフランス主将でゴールキーパーのウーゴ・ロリスがドイツのマヌエル・ノイアーとともにW杯で過去最も多くの試合に出たゴールキーパーとなった。モロッコは5試合で1ゴールだけ許す鉄壁守備を前面に出して異変を夢見たが、フランスの壁を超えることはできなかった。モロッコはアフリカで初めてベスト4進出を達成することで満足した。
かつてフランスがモロッコを植民地支配し、フランスにモロッコ移民者が多いことからこの日の対戦は「歴史ダービー」と呼ばれた。現地メディアによると5万人のモロッコ人ファンが6万8000席規模のアルバイトスタジアムを訪れ、事実上モロッコのホームの雰囲気を演出した。モロッコとクロアチアの3位決定戦は18日24時にドーハのハリファ国際スタジアムで行われる。
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