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【コラム】カタールと韓国の共通点

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2022カタールワールドカップのロゴ。

韓国とカタールには共通点がある。双方ともに同性愛を法的に処罰することができる。韓国には「軍」という但し書きがついていて、今年大法院(最高裁)で違憲に近いという判決が下されたので比較的マシな方だが、それでもまだ法の条文は生きている。同性結婚が禁止されているのも同様だ。カタールワールドカップ(W杯)で性的少数者差別は主要なイシューだった。差別反対を意味する虹の腕章を拒否した国際サッカー連盟(FIFA)に非難が殺到した。韓国でW杯が開かれていたとすれば、避けることはできない人権の問題だ。

10余年前の大学生記者時代、欧州でインタビューをした欧州連合(EU)の同性愛者議員マイケル・キャッシュマン氏は「性的少数者も異性愛者と同じように税金を払って同じ法を順守し、同じ列車に乗って出勤している」とし、差別に反対すると話した。

論理的に反論しにくく、その返答を聞いた瞬間のことありありと思い出される。


当時EUが位置したブリュッセルの通りには養子縁組した子どもと一緒に街を散歩する同性夫婦が多くいた。すでに欧州各国では同性結婚の法制化がほぼ整った状態だった。米国では2015年最高裁の判決で合法化された。2022年頃になれば韓国でもこのような論争が水面上に引き上げられるのではないだろうかと思っていた。だが、思い違いだった。5年ごとに巡ってくる大統領選挙で性的少数者は存在しない人たちだった。

最近米国連邦上院では同性結婚を法制化する「結婚尊重法」が61対36で通過した。人工妊娠中絶権の憲法的権利を剥奪した最高裁がまた判決を覆すのではないかと議会が先に乗り出した。圧倒的多数(61票)が賛成したのは同性結婚が陣営の問題を超えているということだ。中間選挙では史上初となるレズビアンの州知事が登場した。フィリップ・ゴールドバーグ駐韓米国大使も性的少数者だ。

米国議会で結婚尊重法が通過した時期、国会を代表する金振杓(キム・ジンピョ)国会議長はある場所で少子化の解決策として同性愛治癒回復運動を紹介した。同性愛を病気としてみる保守キリスト教系の運動だが、世界精神医学協会では科学的根拠がないと一蹴した主張だ。米国では嫌悪発言に分類されるが、金議長への政治的打撃はなかった。カタールW杯広報大使であるハリド・サルマンは「同性愛は精神の傷だ」と話して国際社会の指弾を受けた。

事実、「性的少数者」という単語は逆説的だ。あまり見かけないだけで、「少数」というには多くの人々が多様な性的アイデンティティを持って生きている。2年前に梨泰院(イテウォン)クラブで新型コロナウイルス(新型肺炎)拡散が始まった後、嫌がらせに苦しめられたある性的少数者はこの「少数」の意味を「社会的弱者という意味であって、その数が少数という意味ではない」と話した。周辺に厳然と存在する彼らに対していつまで知らないふりをし続けることができるだろうか。あと10年後には少しでも変わっているだろうか。過去より懐疑的だ。今回も私が間違っていてほしいと思う。

パク・テイン/政治部記者



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