ロシア軍が15日(現地時間)、ウクライナ全域に開戦以降最大規模のミサイル攻撃をする中、北大西洋条約機構(NATO)加盟国ポーランドの領土にロシア製と推定されるミサイルが落下し、住民2人が死亡して緊張が高まった。
ロシアの意図的な攻撃と判断される場合、集団防衛原則を守る軍事同盟NATOを主導してきた米国とロシアの武力衝突に広がるおそれがあるからだ。NATOは16日、ベルギー・ブリュッセルにあるNATO本部で30加盟国の大使が出席した中、最高意思決定機構の北大西洋理事会(NAC)を開き、ポーランドに落下して爆発したミサイルはロシア巡航ミサイルを防ぐために発射されたウクライナの防空ミサイルだという暫定結論を出した。この日、ポーランドのドゥダ大統領も「我々を狙った攻撃ではないとみられる」と述べた。
NATOのストルテンベルグ事務総長は会見で「ロシアがNATOを相手に攻撃的な軍事行為を準備しているという兆候はない」としながらも「今回の事故の責任はウクライナでなく結局ロシアにある」と述べた。前日にロシアがウクライナに大規模なミサイル攻撃をする過程で事故が発生したという点を指摘したのだ。
AP・DPA通信などによると、バイデン米大統領は16日、主要20カ国・地域(G20)首脳会議が開催されているインドネシア・バリで主要7カ国(G7)およびNATO加盟国の首脳と緊急会合を開き、ポーランドでのミサイル落下事態に関する対策を議論した。バイデン大統領は会合の後、記者らに「弾道の軌跡をみるとロシアから発射されたのではないようだ」と述べた。匿名を要めた米当局者3人もAP通信に「予備調査の結果、ミサイルがロシアの大規模空襲に対応するためにウクライナ軍が発射したものとみられる」と話した。ロイターは「バイデン大統領が同盟にウクライナ軍の防空ミサイル(落下)である可能性を提起した」と伝えた。
当初、ポーランド外務省は「ロシア製ミサイル」が領土に落下した発表した。しかしこのミサイルはロシア軍とウクライナ軍が共に運用するS-300防空ミサイルという分析がある。ソ連時代の1978年に実戦配備された長距離地対空および弾道弾迎撃ミサイルで「ロシア版パトリオット」と呼ばれる。
米外交政策研究所(FPRI)のロブ・リー研究員は英日刊テレグラフに「ポーランドがロシア製ミサイルと明らかにしても、このミサイルがロシアから発射されたかどうかは明確でない」と話した。ロシアはもちろんウクライナもS-300防空武器体系を使用しているだけに、精密調査が行われる前に該当ミサイルを誰が発射したか確認するのは難しいということだ。
英シンクタンクの王立防衛安全保障研究所(RUSI))のブロンク研究員も「ウクライナがロシアのミサイルを迎撃しようと発射したが、経路を離脱してポーランド領土で落ちた可能性がある」と話した。ある軍事専門家は中央日報との通話で「この対空ミサイルには目標物を逃した場合、自爆する機能があるが、この機能が誤作動するおそれがある」と説明した。
当初、今回の事件はロシアのウクライナ侵攻後にNATO加盟国の領土で発生した最初のミサイル爆発事例という点で強く懸念された。ロシアの意図的な攻撃の場合、「加盟国に対する武力攻撃はNATO全体に対する攻撃と見なす」というNATO憲章第5条「集団防衛条項」を適用する可能性があるからだ。この条項はNATOが49年に結成されて以来、2001年の米同時多発テロ直後にわずか一度だけ発動された。当時、NATO軍はこの条項を根拠に米国主導のアフガニスタン戦争に参戦した。
ウクライナの戦場がNATOに拡大する可能性は減ったが、今回の事態を受け、わずかな誤認でもロシアとNATOの間で一触即発の衝突状況が生じかねないという事実が確認された。英ガーディアンは「ソ連と米国が冷戦期を乗り越えることができたのは、両国間の偶発的攻撃や誤った判断で戦争になる危険性をよく把握して対処したため」とし「今は当時より戦争拡大のリスクが高まった」と指摘した。
これに先立ちウクライナのゼレンスキー大統領はロシア側のミサイル発射と主張したが、その後、クレバ外相は「調査が終わるまでこれに言及するのは時期尚早だと考える」とし「調査後にまた我々の声明を出すことになるだろう」と述べた。ロシア国防省は声明で「ウクライナとポーランドの国境近隣にいかなる攻撃もしていない」とし「状況を悪化させるための意図的な挑発行為だ」と主張した。
インドネシア・バリに集まった主G20首脳らは2日間の首脳会議を終え、ウクライナ侵略を糾弾する内容の共同宣言を採択した。この宣言は「最も強い表現で(ロシアを)糾弾する」としたが、「現状況と制裁に対する別の意見もある」という文言も盛り込まれたと、CNNは伝えた。G20加盟国内でもロシアへの対応をめぐりそれぞれ異なる意見が存在していることを表している。
ロシアの意図的な攻撃と判断される場合、集団防衛原則を守る軍事同盟NATOを主導してきた米国とロシアの武力衝突に広がるおそれがあるからだ。NATOは16日、ベルギー・ブリュッセルにあるNATO本部で30加盟国の大使が出席した中、最高意思決定機構の北大西洋理事会(NAC)を開き、ポーランドに落下して爆発したミサイルはロシア巡航ミサイルを防ぐために発射されたウクライナの防空ミサイルだという暫定結論を出した。この日、ポーランドのドゥダ大統領も「我々を狙った攻撃ではないとみられる」と述べた。
NATOのストルテンベルグ事務総長は会見で「ロシアがNATOを相手に攻撃的な軍事行為を準備しているという兆候はない」としながらも「今回の事故の責任はウクライナでなく結局ロシアにある」と述べた。前日にロシアがウクライナに大規模なミサイル攻撃をする過程で事故が発生したという点を指摘したのだ。
AP・DPA通信などによると、バイデン米大統領は16日、主要20カ国・地域(G20)首脳会議が開催されているインドネシア・バリで主要7カ国(G7)およびNATO加盟国の首脳と緊急会合を開き、ポーランドでのミサイル落下事態に関する対策を議論した。バイデン大統領は会合の後、記者らに「弾道の軌跡をみるとロシアから発射されたのではないようだ」と述べた。匿名を要めた米当局者3人もAP通信に「予備調査の結果、ミサイルがロシアの大規模空襲に対応するためにウクライナ軍が発射したものとみられる」と話した。ロイターは「バイデン大統領が同盟にウクライナ軍の防空ミサイル(落下)である可能性を提起した」と伝えた。
当初、ポーランド外務省は「ロシア製ミサイル」が領土に落下した発表した。しかしこのミサイルはロシア軍とウクライナ軍が共に運用するS-300防空ミサイルという分析がある。ソ連時代の1978年に実戦配備された長距離地対空および弾道弾迎撃ミサイルで「ロシア版パトリオット」と呼ばれる。
米外交政策研究所(FPRI)のロブ・リー研究員は英日刊テレグラフに「ポーランドがロシア製ミサイルと明らかにしても、このミサイルがロシアから発射されたかどうかは明確でない」と話した。ロシアはもちろんウクライナもS-300防空武器体系を使用しているだけに、精密調査が行われる前に該当ミサイルを誰が発射したか確認するのは難しいということだ。
英シンクタンクの王立防衛安全保障研究所(RUSI))のブロンク研究員も「ウクライナがロシアのミサイルを迎撃しようと発射したが、経路を離脱してポーランド領土で落ちた可能性がある」と話した。ある軍事専門家は中央日報との通話で「この対空ミサイルには目標物を逃した場合、自爆する機能があるが、この機能が誤作動するおそれがある」と説明した。
当初、今回の事件はロシアのウクライナ侵攻後にNATO加盟国の領土で発生した最初のミサイル爆発事例という点で強く懸念された。ロシアの意図的な攻撃の場合、「加盟国に対する武力攻撃はNATO全体に対する攻撃と見なす」というNATO憲章第5条「集団防衛条項」を適用する可能性があるからだ。この条項はNATOが49年に結成されて以来、2001年の米同時多発テロ直後にわずか一度だけ発動された。当時、NATO軍はこの条項を根拠に米国主導のアフガニスタン戦争に参戦した。
ウクライナの戦場がNATOに拡大する可能性は減ったが、今回の事態を受け、わずかな誤認でもロシアとNATOの間で一触即発の衝突状況が生じかねないという事実が確認された。英ガーディアンは「ソ連と米国が冷戦期を乗り越えることができたのは、両国間の偶発的攻撃や誤った判断で戦争になる危険性をよく把握して対処したため」とし「今は当時より戦争拡大のリスクが高まった」と指摘した。
これに先立ちウクライナのゼレンスキー大統領はロシア側のミサイル発射と主張したが、その後、クレバ外相は「調査が終わるまでこれに言及するのは時期尚早だと考える」とし「調査後にまた我々の声明を出すことになるだろう」と述べた。ロシア国防省は声明で「ウクライナとポーランドの国境近隣にいかなる攻撃もしていない」とし「状況を悪化させるための意図的な挑発行為だ」と主張した。
インドネシア・バリに集まった主G20首脳らは2日間の首脳会議を終え、ウクライナ侵略を糾弾する内容の共同宣言を採択した。この宣言は「最も強い表現で(ロシアを)糾弾する」としたが、「現状況と制裁に対する別の意見もある」という文言も盛り込まれたと、CNNは伝えた。G20加盟国内でもロシアへの対応をめぐりそれぞれ異なる意見が存在していることを表している。
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