31日午後、ソウル龍山区梨泰院(ヨンサング・イテウォン)のハロウィン圧死事故現場で国立科学捜査研究院や警察など所属の捜査官が現場鑑識のために現場入りしている。[写真 ウ・サンジョ記者]
事故当日、イラン人Aさんら10人余りが一緒に梨泰院を訪れ、このうち5人が巻きこまれて亡くなった。彼らは首都圏所在の大学で勉強する留学生だった。外国人死亡者(26人)のうちイラン国籍の犠牲者が最も多いのはこのためだった。事故で亡くなったAさんの指導教授は31日、中央日報の取材に対して「まだ彼の死が信じられない」とし「とても落ち着いた学生で、韓国人大学院生が彼を『ヒョン』(年上の男性を親しみを込めて呼ぶ言い方)と呼んで慕っていた」と悲しんだ。
ソウルのある私立大学で都市建築・土木を教えているこの教授は「事故の2日前、研究所の職員と一緒に夕食を食べて一緒に頑張ろうと励まし合っていた様子が今でも鮮やかに思い出される」とし「韓国生活も大学院の勉強もとても楽しいと話していた」と伝えた。Aさんと同じ専攻で博士過程に登録していたイラン国籍の女性も被害に遭った。
◆友人と一緒に遊びに行って帰らぬ人に…
京畿道平沢市(キョンギド・ピョンテクシ)に住むキムさん(25)も29日夜に友人4人と梨泰院に遊びに行って帰らぬ人となった。友人2人もこのとき亡くなり、1人だけ生き残った。全羅北道益山(チョルラブクド・イクサン)に住むキムさんの父親は息子との最後の通話を思い出して表情が固まった。「事故が起きた先週土曜日午後8時ごろ、息子と電話をしたが梨泰院にいると言っていた。人々が多くてなかなかごはんにありつけないと言っていたが…」。あわせて「梨泰院事故の速報に驚いて午前0時を越えて息子に電話をかけたが取らなかった」と話した。
キムさんの家族は起亜(キア)自動車の協力会社職員だった息子が平沢で職場生活していたが、最近仕事を辞めて次の会社を調べているところだったという事実を事故後に初めて知ったという。キムさんの両親は「息子が最近、親の知らない間にアルバイトに奔走しながら新しい職場を調べていたことを息子の遺品である携帯電話の内容を確認する過程で知った」と言って涙を流した。
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